「国際墨画会・メルボルン教室」の巻

アートの時間ですよ !
メルボルンで水墨画教室を開いている鎌滝琴蘭さん

「日本×アート」をテーマに
メルボルン街歩き
アートの
時間ですよ !



「国際墨画会・メルボルン教室」の巻

文:たかぎ まさひこ


 今回取り上げるのは、鎌滝琴蘭(かまたき きんらん)さんの水墨画教室。国際墨画会のメルボルン教室である。教室を始めてまだ日は浅いが、生徒の数は徐々に増えつつあるという。文字性を備える書とは違い、水墨画は万国共通で理解し得る絵の世界。筆使いなどのテクニックをその場で習得でき、初回から作品として形に残せる利点もある。そのため書以上に浸透しやすいジャンルなのだ。 
 2000年に日本の水墨画家・香取琴水(かとりきんすい)が設立した国際墨画会は、国外での発表を頻繁に行い、海外支局も精力的に増やしている。特にオーストラリアはブリスベンにも教室を持ち、香取会長自身が頻繁に来豪して直接指導を行うなど力を入れている。
 同会は、数年前にメルボルンのロイヤル・エキシビション・センターを貸し切って単独展覧会を開催したのを皮切りに、ヨーロッパ各国でも日本大使館の依頼で展覧会を開催している。来年は毎年恒例の東京に加え、水墨画の原点とも言われる中国でも展覧会を開く。
 日本国内に留まらず国際的な視野を持って活動する同会のスタンスは、海外に住んでいる私たちにとっても心強く感じられる。鎌滝さんの教室に通う生徒たちは、日本人だけでなく、オーストラリア人も多い。趣味の習いごとという人もいれば、講師、またその上の師範を目指して通う人もいる。
 同会の画風は、濃淡による繊細な日本の風合いと、中国の古典的な技術が融合したもの。近年は、固定概念に縛られない若手の作家の表現力にも注目が集まり、水墨画の新しい時代が切り開かれつつある。鎌滝さんもまた次世代の担い手として、作品制作はもちろん、若手育成のため意欲的に活動していくことだろう。オーストラリアから多くの新進水墨画作家が羽ばたいていくことを期待したい。
■鎌滝琴蘭・水墨画教室
日程:毎月第4土曜日
Tel : 0438-426-587
Web : bokuga.org
Email : eekkbb@hotmail.com


たかぎまさひこ プロフィル
メルボルンを拠点にアート・マネジメントを手がける、マユミ・インターナショナル社のオペレーション・マネジャー。1995年より美術系出版社営業・編集、画商などとして芸術分野で活動している。

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