「作家/甲秀樹」の巻

Yアートの時間ですよ甲秀樹の作品「Dragon」

メルボルンの街に息づくアートたち 
アートの時間ですよ !
番外編 「作家/甲秀樹」の巻

文:たかぎ まさひこ
 甲秀樹といえば、ゲイ雑誌「薔薇族」の表紙などを描いていた作家である。しかし、近年はゲイ・カテゴリーから脱して 日本のアート・シーンに確実に実績を残す作家になりつつある。イラストレーターの大御所でもある宇野亜喜良らとの合同展をはじめ、雑誌で彼と対談もしている。ちなみに宇野亜喜良も「薔薇族」で作品を描いていた時期があるそうだ。

「薔薇族」は実際、日本で初のゲイ雑誌であるが、発行当時はゲイ作家ということではなく、男性像を描く有名イラストレーターの絵が数多く使用されていた。内田春菊なども漫画を掲載していた時期もある。
 とにかく甲秀樹という作家は、この不景気にもかかわらず日本国内で作品が売れ続けており、なかなか有望であるのは間違いない。彼の作品を弊社でもかなり前から取り扱っているのだが、扱い出した当初はオーストラリアでは知名度もなく、日本の販売価格と比べると考えられない安い価格で取引されていた。しかし、近年、日本の販売価格と決して変わらない価格まで上昇し、作品を販売すれば完売する状態が続いている。彼への問い合わせはアメリカやヨーロッパからも多く、将来は、ほかの国へも展開を予定している。
 今年2月、シドニーのマルディ・グラに合わせて開催する展覧会では、新作10点がお目見えする。既に、購入したいとの問い合わせが続いており、彼の成功は確実に目に見えている。数多くのコレクターも存在するので、将来投資作家にもなり得る可能性を秘めている。
 先にも述べた通り、「薔薇族」という雑誌は、いろいろな意味で、当時衝撃なものだったようだ。この衝撃をオーストラリアに紹介すべく、甲秀樹の新作、「薔薇族」を飾った表紙の作品、そのほか「薔薇族」で掲載された物故作家の作品を一同に集め、シドニー・マルディ・グラで発表する予定である。ゲイ・アーティストの大御所、田亀源五郎氏も来豪予定であるので、かなり貴重な展覧会になるのは間違いない。ぜひとも、皆様にシドニーまで足を運んでいただきたい。
甲秀樹Web: hidekikoh.cool.ne.jp/
Blog: www.japanesegayart.com/
マルディグラWeb: www.mardigras.org.au/
*おもしろいアーティストがいたら、ぜひご紹介ください。
Email: masahiko@mayumiinternational.com


たかぎまさひこ プロフィル
メルボルンを拠点にアート・マネジメントを手がける、マユミ・インターナショナル社のオペレーション・マネジャー。1995年より美術系出版社営業・編集、画商などとして芸術分野で活動している。

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