「アート・メルボルン08」の巻

アートの時間ですよ!

「日本×アート」をテーマにメルボルン街歩き
アートの時間ですよ !
第2回
「アート・メルボルン08」の巻

文:たかぎ まさひこ
 TVコマーシャルやトラム、フリー・ペーパーの広告などで目にした人も多いと思うが、4月17日から20日まで、毎年恒例のアート・メルボルン08がロイヤル・エキシビション・ビルディングで開催された。


(写真)「アート・メルボルン」では、ありとあらゆるテイストの作品が展示された


 毎回国内各都市から100以上のギャラリーが出展するこの一大アート・ショー、以前はその名を「Melbourne Affordable Art Show」と言ったが、昨年より主催者側の意向で名前が変わった。ただ、100ドルからの“Affordable=購入しやすい、手の届くアート作品を一堂に集めたショー”という方向性は変わらない。
 人々が普段のショッピングをするように、アート作品を購入し、持ち帰る。メルボルンの一般の人々が「気軽に楽しむアート」に寄せる関心の高さをこれほど実感できるイベントは、ほかにないだろう。今年のオープニング・デーの一般チケットは昨年に比べ値上がりしたにもかかわらず、入場者数は過去最高だったという。まだ発表されていないが、イベント全体での売上もかなりの額に上ったことが予想される。その人気ゆえ、数年前にシドニーでもスタートし、今年からはブリスベンでも行われることが決定したそうだ。
 日本に関係するアートとしては、前回このコラムで紹介した「KAZARI」が在豪日本人アーティストの作品を展示していたほか、私自身が携わるマユミ・インターナショナル社からも10数人の日本人アーティストの作品を出展した。マユミ・インターナショナルがこの4日間で販売した作品の点数は60点以上、売り上げ金額においては過去最高のものとなった。
 5年前、初めてこのイベントに参加した時「メルボルンでアートは売れる」と実感したものだが、ここ数年間、メルボルンのアート・ファンの間で日本人アーティストによる作品も、さらに浸透してきた感がある。日本から来豪したアーティストたちは、必ずと言っていいほど「本当に売れるんですね」と、メルボルンでの日本アートの人気に驚きを示す。日本では、アートは「ただ鑑賞するもの」という印象が強いが、メルボルンでは気軽に手に入れるもの、より日々の生活に密着したものなのだ。
「アート・メルボルン」では、ありとあらゆるテイストの作品が展示された
Art Melbourne 08
■Web: www.artmelbourne08.com.au
たかぎまさひこ プロフィル
メルボルンを拠点にアート・マネジメントを手がける、マユミ・インターナショナル社のオペレーション・マネジャー。1995年より美術系出版社営業・編集、画商などとして芸術分野で活動。現在はアート・マネジメントのほか、美術系出版物の編集・監修、評論、芸術に関わる著名人へのインタビューやDVDの解説文執筆なども行う。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る