ワンダフル・ライフ「ペット・ショップは商売上手? パピー・スクール(2)」

ワンダフル・ライフ in AUS

第3回ペット・ショップは商売上手? パピー・スクール(2)

きちんとしたデータで確認したことはないのだが、オーストラリアの犬は一般的に社交的でよく訓練されているような気がする。道を歩いているとリードなしでもぴったりと飼い主に付いて歩く犬を見掛けることがあるし、リードを付けていても、犬に引っ張られて散歩させられているような状態の飼い主をほぼ見掛けない。犬がリードなしで走り回れる広大なドッグ・パークが各地にあるが、もちろん飼い主たちが慎重に見守っているとはいえ、犬同士のトラブルも少ない。動物愛護先進国である英国式トレーニングの伝統が、オーストラリアでも色濃く影響しているのだろうか。

我が家では、近所の大型ペット・ショップで開かれている子犬を対象としたパピー・スクールに通うことにした。こういった犬のスクールは、実は犬のためではなく、飼い主のために開かれている。どんなに優秀な訓練士が犬をしつけても、飼い主自身が犬と意思疎通できず、的確なコマンドを与えられなければ、犬は思い通りに動かない。ボーダー・コリーのやんちゃさに加え、我が家の娘たちにも犬との暮らし方について一から教える良い機会だったので、家族全員で毎週参加してみることにした。

スパーキーは、やんちゃだがパピー・スクールではかなり覚えの早い生徒のようだった
スパーキーは、やんちゃだがパピー・スクールではかなり覚えの早い生徒のようだった

結論から言うと、ペット・ショップの運営するスクールは少々商業的だった。ただ、売り上げ促進も兼ねているのだろうという思惑が見え隠れするとはいえ、店内に置かれている各製品について、その違いや成分まで細かく教えてもらえたのは、それはそれで良かった。どのメーカーの薬がどの寄生虫を予防しどれを予防できないのか、どのフードなら炭水化物の量が少ないのかなどは、自分で全ての製品のラベルを読み比べるより、まとめて教えてもらった方がはるかに楽だ。

もちろん、商売を抜きにした情報もたくさん得た。スクールへ行くと、まず犬の体重測定をしてもらえた。毎週面白いように子犬の体重が増えていくのを見るのは、それだけでも楽しいものだった。そしていよいよ時間となると、5~6匹の子犬たちが集まり、飼い主が輪になって自分の犬を左の家族へ渡していった。犬を飼い主以外の人間に慣れさせるためだ。(つづく)


ランス陽子
フォトグラファー/ライター。現在、美術博士号取得のためグリフィス大学に在学しながら、オーストラリアで古くから牧羊犬として愛されているボーダー・コリーのスパーキーとゴールドコーストで暮らす。
Web: www.yokolance.com.au

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