Editor’s Pick (エディターズ・ピック) 「チャーリー・ミドルトンのバッグ」

優れた日用品からため息の出るようなとっておきの贅沢品まで、スタッフの気になるアイテムを独自の目線でピック・アップしてお届け。日本とオーストラリアを中心に、しかし時にはそのほか世界各国のブランドから、ざっくばらんに紹介する。本当に良いものを愛用して、日々の暮らしを今よりもっと、心豊かに。大人の毎日を完成させよう。(編集・構成=編集部・荒川佳子 写真=馬場一哉)

ブラック・ナパ・ビースポーク・トート$259/チャーリー・ミドルトン

手に取るだけで本能的に分かる、レザーの質の良さ。魅力的なハンドバッグはこの世に星の数ほど存在するが、潔いほどにシンプルかつ優美なこの一枚革のバッグは、稀に見る造形美と機能美の融合と言える。

今回紹介する品の生みの親は、「チャーリー・ミドルトン」の創始者デザイナー、ベン・トンプソン氏。スタイリッシュさを支えるのは、何より「品質」と「シンプリシティ」の2つだと語る彼は、過剰に飾り立てたるようなデザインはしない。写真の「ビースポーク」も、何度も試作品を仕上げていく過程で一切の無駄を省き、ミニマムなデザインを完成させた。

何よりこだわるのは、やはり革の質。さまざまな表情を見せる、この「革」という素材にすっかり魅せられた彼は、ベストなマテリアルを追及して世界中から調達する。写真のモデルのボディに使用されているのは、とにかく柔らかくて軽い日本製の牛革。取っ手を持ち上げると自然に内側にドレープを生み出すよう計算されていて、個性的なシルエットが浮かび上がる。一方、ハンドル部分に採用したのは、同じ牛革でありながら、しっかりとした厚みでまったく違った印象を与えるイタリア製のもの。丈夫で、伸びたり裂けたりする心配が一切なく、丹念なハンド・ポリッシュで、しっとりと滑らかなテクスチャーを実現させた。

ところで、このハンドルは一寸の狂いもなく三重に縫い付けられてボディへとつながっている。この際、硬度と弾性が非常に高いドイツ製のポリエステル糸が使用されるが、これがバッグ全体の強度を左右。なんと100キロもの重さに耐えられることが、製品テストによって検証済みだ。

革の持つ温かみとシャープな印象が同居し、持つ人をとびきり洗練された印象に導いてくれるこのバッグ。実にシンプルながら、それぞれの要素は究極に良くできている。丹精込めた職人の手仕事と哲学が提供してくれるのは、日常にすっと溶け込む、瀟洒な暮らし方。その人本来のスタイルを、優しく引き出してくれる。


チャーリー・ミドルトン
■Web: www.charliemiddleton.com ■Facebook:「Charlie Middleton Sydney」で検索

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