トレバリー(シマアジ系の魚)の釣り

トレバリー(シマアジ系の魚)の釣りLet’s 豪 Fishing ! 
第153回

トレバリー(シマアジ系の魚)の釣り
(写真)タレントの児島玲子さんとゴールデン・トレバリー(黄金アジ)
フィッシング・ライター
金園 泰秀
 「クリスマスにブリスベンへ釣りに行きたいのですが ! 」釣具メーカー・シマノの顔として、『釣りロマン』というTV番組やいろいろな釣り雑誌に登場し、釣りの世界では超売れっ子タレントの児島玲子さんから電話があったのは、クリスマスまであと2週間を残すばかりのころだった。


伊藤さんとジャイアント・トレバリー(ロウニンアジ)伊藤さんとジャイアント・トレバリー(ロウニンアジ)
「できれば大型のGT(ジャイアント・トレバリー:ロウニンアジ)を狙いたいのです」と彼女。「とりあえず、現地の宿の空状況などを確認してから折り返し連絡します」と私。ブリスベンから一番近い大型のGTを釣るポイントは、フレーザー島沖しかないが、観光地のハービーベイはクリスマスの時期が一年中で一番予約を取るのが難しい。断られるのを覚悟でいろいろトライしてみた。まずは現地の宿の手配を開始したが、やはりクリスマスという言葉だけで電話を切られる始末だった。
 今回は彼女に加え、やはりシマノと契約しているGT釣りのプロで有名な福井健三郎氏とカメラ・クルーの計3人の人数構成だった。私を含めて4人分の部屋を現地で確保するのは至難の業だったが、女性1部屋、男性3人1部屋を奇跡的に見つけることができた。そしてかなり無理を言って、現地のガイド仲間が持つチャーター・ボートのクルーザーを押さえることにも成功した。
 さて、結果は残念ながら天気が悪くてフレ-ザー島沖の大型GTのポイントに行くことができず、小型ボートで湾内の小物釣りとなってしまったのだが、「湾内の釣りだから大物用の道具は不要で、小物用の道具で十分ですよ」とアドバイスしたのが仇になった。
 彼女が日本から用意した小物用の釣り道具にヒットしてくるのは、得体の知れない大きな魚たちばかりだったのだ。「今度は切れないでね ! 」。彼女の切ない思いと裏腹に、もう何匹もに糸を切られてしまって、魚の写真もぜんぜん撮れない状態が続いた。日本で流行っている鯛を狙う最新ルアーの“鯛カブラ”を使うと、浅い湾内の大物が続々と掛かってくるのには驚かされた。
 最後に慎重の上にも慎重を重ねて大事に釣り上げたのは、十数キロもあるゴールデン・トレバリー(黄金アジ)の大物だった。小型魚を釣るための細い糸と柔らかい竿のタックルで、このサイズのゴールデンを釣り上げるのは容易なことでない。さすが、普通の若い女性と違って釣りの技術も十分に持っている釣り師タレントさんは立派だ。
 この大型のゴールデン・トレバリーのおかげで、フレーザー島から戻ってきたクリスマスの夜のディナーはブリスベンの我が家で祝杯を上げられ、少しは肩の荷を降ろすことができてホッとした。
 さて、毎年、年末年始にかけて、日本から大物を狙いに我が家に来る伊藤さんという釣り人がいる。ブリスベンを基点に、過去には900キロ沖のノーフォーク・アイランドや、すぐ沖のストラドボーク島、ニュージ-ランドの磯などに出かけ、磯から大物のキングフィッシュ(ヒラマサ)を狙った。その彼がなんと今年は、GTを釣りたいと言う。
 今年のお正月は、ブリスベン、ゴールドコーストなどのQLD州南部は、恒例の大晦日の花火が中止になってしまうほどの強風を伴う荒天で、もちろん釣りを含めてマリン・スポーツ全般のレジャーが全滅してしまった。ブリスベンやフレ-ザー島近辺のGT釣りなどは無理なので、台風の目のようにそこの場所だけ好天だったQLD州中部にあるマッケーイ沖の釣り場に飛んでもうらうことにした。
 お正月を挟んで、何日も釣りに行く予定だった資金で、マッケーイまで飛行機で往復し、そして現地の知り合いのキャプテンのボートを1人で1日だけチャーターし、初めてGT釣りに挑戦してもらった。もし天候が悪ければ飛行機も現地の宿もすべて無駄になってしまう賭けだったが、幸運にもその日だけ天気が回復して釣行することができたのだ。
 クリスマスから続いていたQLD州の悪天候で、漁師も釣り人も何日もボートが出せずにいた。そのためマッケーイ沖の魚たちはハングリーだったようで、GT釣りが初めての彼の竿に20キロオーバーのGTが6本もヒットしてきた。幸運に恵まれた彼の今年は幸先がいいことだろう。
 温暖化の影響からか、本来珊瑚礁がある暖かい場所に生息するGTやゴールデンなどのトレバリーがブリスベンの湾内でも釣れるようになってきた。そしてサイクロンも少しずつ南下してきて、ブリスベン、ゴールドコーストがあるQLD州南東部やNSW州北東部に荒天の影響をもたらしている。温暖化の影響が早いのではと心配しているのは私だけではないだろう。
「オーストラリアの釣り情報」
www.fujimaru.com.au

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る