花のある生活「艶やかに集う菊の花」

 花のある生活─ flower in life ─

第3回:艶やかに集う菊の花

アロエの持つ曲線に、花火のような形をした緑色の菊と、トルコキキョウをあしらってアクセントに
アロエの持つ曲線に、花火のような形をした緑色の菊と、トルコキキョウをあしらってアクセントに

こんにちは。生け花講師をしていますYoshimiです。今年は酷寒だった日本の冬でしたが、寒さも和らぎいつの間にか季節は桃の節句に。女の子のいらっしゃるお宅では、お雛様とお内裏様を飾られたりと春を迎える暖かい気配を感じられる、そんな季節が到来ですね。

今年のシドニーは猛暑が続きましたが、最近は落ち着いてきました。元々夏でもさほど暑くなく、冬でも寒過ぎずとても過ごしやすい土地柄で、毎日燦々(さんさん)と太陽の光が降り注いでいます。場所が変わると好まれるお花も少し違い、日本では地味な扱いを受けている菊の花もこちらでは人気です。スプレーを吹きかけたり、お水に染料を入れて吸わせて着色している菊なども好まれて贈り物にも使用されています。たまにレインボー・カラーのカラフルな花を見たことはありませんか? こちらも自然の色ではなく、後から着色しています。

突き抜けるような空の青や紺碧(こんぺき)の海、力強いエネルギーを感じる太陽の下にふさわしく、この土地ならではの艶やかな菊の花を、皆様がご自宅で飾られる時には、魅力ある花の色を最大限に引き立たせてあげましょう。

白い大菊に、オレンジ色の染料を吸わせていく。吸い上げる力の強弱で色の濃淡が出て美しい
白い大菊に、オレンジ色の染料を吸わせていく。吸い上げる力の強弱で色の濃淡が出て美しい

まず、庭に植えられているアロエや、バナナやストラレチアの葉などの形を生かして、気軽に花瓶に入れてみましょう。植物が持つ独自のラインが、自然と空間を演出してくれます。1枚の葉だけでも良いですが、2枚入れると奥行きができ、3枚入れると更に立体的になっていきます。

生け花は平面的な構成よりも、より立体的に構成されている方が美しいと考えられています。パンダナスやニューサイランといった、ラインの美しい葉物は店頭で1枚単位で購入できますので軽く曲げたり折ったりして入れてみましょう。触れてみて固めの葉物なら、少々曲げたり折ったりするぐらいで枯れることはありません。

自然の形を変えることを怖がらず、葉物で作り上げた空間を利用して花を入れてみてください。その時、花は数本添える程度にして空間を壊すことなくアート作品を作るように、自由自在な発想で生け花を楽しんでみてください。そして日々の生活に潤いを与えてみてくださいね。


Yoshimi
草月流華道講師。幼少の頃から花を嗜む。学生の頃、本格的に活動を始め大阪高島屋に出展。兵庫県議会公館迎え花を担当。シンガポール駐在中に趣味の油絵といけばな展をシンガポール高島屋で行う。現在はチャッツウッド駅前で華道教室フラワー・イン・ライフ(www.7elements.me)を開講

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