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景気回復の兆しに移民受入れ増加か



 新年あけましておめでとうございます。
 昨年はそれまで18年続いた好景気から一転、世界同時不況の中でオーストラリア経済も低迷を余儀なくされました。移民政策では年度途中で急遽、技術系移民受入れ枠を約14%削減する措置がとられ、その結果、これまでになく移民法改正が相次いだ1年になりました。
 失業率の上昇や、それまで諸外国で働いていた豪州人の帰国者急増の中、市民や永住者の雇用を優先するために、外国人労働者やジョブ・オファーのない永住権申請者へのビザ発給が制限されました。ビジネス・ビザ(s457)ではコックや美容師など「手に職系」の申請者に対する英語基準の引き上げや、申請職種の相場の給与額支払いを求める「マーケット・レート制度」の導入で、新規申請や更新を断念された方も数多くいらっしゃったと思います。一般技術系のビザでは、一部の高需要職種を除き審査期間が長期化されました。永住権への迂回ルートであるSRSビザにおいては、州の職種リストが大幅に削られた結果、申請可能な人がほんの一握りになってしまいました。このようにビザ申請者にとって2009年はとても厳しい年になりました。
 しかし、移民や外国人労働者はオーストラリアの発展のために重要な役割を担っています。特に今後ベビー・ブーム世代が退職年齢を迎えるため、労働人口の減少を補う意味で移民の存在は欠かせません。ある調査では今後2〜3年の間に、退職者の人数が新たに労働力として加わる人数より多くなると予想しています。高齢化社会を支える労働人口としても移民の存在はますます重要になっていくでしょう。
 最近の3度の利上げに象徴されるように、オーストラリア経済は世界に先駆けて景気回復の兆しを見せています。2010年は再びオーストラリア経済が長期成長サイクルに入ってきたことが確認されるに従い、鉱物産業やIT産業など人手不足が深刻化し始めている業界の職種を中心に移民政策が緩和されていくと思われます。5月に発表される10/11年度の移民受入れ計画では、前年度比で再び増加となる可能性が高いでしょう。
 今年は1月から「手に職系」職種でのOnshoreの技術系ビザ申請者にJobReady Test(原稿執筆時は詳細未定)が義務付けられます。また、間もなく現在のMODL(需要職業リスト)は中長期の需要に合わせた職業リスト(Future Skills List)として改訂されるほか、新しい職業分類表(ANZSCO)の導入も予定されています。政府は国のニーズに合う移民受入れのために引き続き移民法改正を行っていきますが、専門家のアドバイスを受けるなどして、その都度噂に翻弄されないようにすることが大切です。


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スタッフソリューション・オーストラリア
ビザ部門マネジャー/移民法コンサルタント
廣本英児
大学卒業後、出版社勤務を経て、日本で永住権(技術独立ビザ)取得後に来豪。シドニー在住8年。事業家・投資家ビザや雇用主指名ビザなどのビジネス・スキル系ビザ(永住ビザ)や長期滞在ビジネス・ビザ(一時滞在ビザ)から、技術独立系のビザまで幅広くアドバイスしている。

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