第4回 動物も痛いの ?

教えて!獣医さん
痛みで元気消失のワンちゃん

教えて!獣医さん
大切なペットを病気や危険から守る方法

 人間も動物も、刺激が「痛点」に達することで痛みを感じますが、動物は痛点の数が人間に比べて少ないので、痛みに対する反応が人間より鈍いのではないかと思われがちです。ですが痛点が刺激されれば、動物も同じように痛み苦しみます。ただ人間と異なるのは、「痛い、苦しい」と言葉で訴えることができず、泣き叫ぶことも少ないということです。


 では、動物は痛みを感じている時にどんな症状を見せるのでしょうか。犬の場合、攻撃的になることもありますが、元気の消失、背中を曲げて下を向く、痛みに声を上げる、痛い場所を引きずる、などがあります。猫は痛みを隠すことが多いのでたいへん見つけにくいですが、元気を消失し静かになることが多く、またグルーミングを止めるのでボサボサした見た目になることが多いです。
 なるべく薬を使わずに治したいという人がいるかもしれません。しかし、それは時と場合によりけりで、薬を使わずに治せる病気もありますが、痛みの場合は異なります。適切な薬を使わなかった場合、痛みのストレスと長時間戦わなければいけませんし、そのストレスがほかの病気の治りを遅くする可能性もあります。また、痛みは何らかの病気のサインであることが多いので、様子を見てみようという判断は危険な場合があります。運良く治ることもありますが、たいていの場合は痛みのストレスによって病状が悪化します。
 人間は自分の意思で痛みを我慢したり訴えたりすることができますが、動物は痛みを訴えることがきません。自分のペットに痛みがあるのでは ? と感じた時は、なるべく早く動物病院に連れて行きましょう。残念ながら日本の病院では、日本人の持つ我慢気質からか、傷みのコントロール・ケアが遅れていますが、オーストラリアの動物病院では幸い、痛みの少ないケアが徹底されています。


教えて!獣医さん
PROFILE
足立理良(あだちりら)●馬と小動物の獣医師として日本で2年半の臨床経験後、ワーキング・ホリデーで来豪。飛び込みで地元の動物病院の門を叩きワーク・エクスペリエンスで経験を積んだ後、ブリスベンやゴールドコーストの動物専門医センターで麻酔師として勤務。一般の相談にも個人的に対応している。Tel: 0433-445-813

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