最終回 避妊去勢はした方がいいの ?

教えて!獣医さん
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大切なペットを病気や危険から守る方法

 望まない妊娠を回避することができるのはもちろんですが、避妊去勢の最大のメリットは、命に関わるような生殖器の病気や癌の予防ができるということです。ほかにも、性的ストレスが軽減されることで寿命が延びたり、攻撃的な性格が緩和されるなどの利点が挙げられます。こうした利点は、飼い主さんのストレス軽減にもつながることでしょう。


 デメリットには、ホルモン・バランスが崩れ肥満傾向に陥りやすい点などがあります。しかしこれは、食事療法などで気を付けていれば大きな問題にはなりにくいです。また、麻酔の安全性に不安を感じる人も多いと思いますが、現在の麻酔はとても安全性が高く、適切な管理下で行えば大きな問題が起こることは少ないでしょう。
 避妊去勢を行う時期は、早期であればあるほどいいとされています。その方が手術も短時間ですみ、麻酔からの覚醒も早く、傷も治りやすいからです。メスの場合は、1回目の発情以前に避妊すれば乳がんになる確率を大きく下げられるというメリットもあります。オーストラリアでは、生後4カ月以前に避妊去勢が行われるのが主流です。
 さて、避妊去勢をした方がいいのか ? という質問の答えですが、これは獣医師のアドバイスを参考に、ペットに一番良い方法を飼い主が判断してあげましょう。ただし、忘れないでいただきたいのは、ペットも生き物だということ。自然のままにしたいから避妊去勢はしたくないという考えの人もいると思いますが、その半面で交尾を制限している人はいませんか ? そもそも動物にとっては、ペットとして飼われること自体が自然なことではありません。その上さらに、動物が本来持つ生殖欲求が、無理に抑制されるとしたら、ペットは大きなストレスを受けることになります。判断される際は、それぞれの環境下において、ペットにとって最も良いと思われる方法を考えてあげてください。


教えて!獣医さん
PROFILE
足立理良(あだちりら)●馬と小動物の獣医師として日本で2年半の臨床経験後、ワーキング・ホリデーで来豪。飛び込みで地元の動物病院の門を叩きワーク・エクスペリエンスで経験を積んだ後、ブリスベンやゴールドコーストの動物専門医センターで麻酔師として勤務。一般の相談にも個人的に対応している。Tel: 0433-445-813

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