形にとらわれない!日本とオーストラリア、冠婚葬祭マナーの違い

直線距離にして約6,900キロ離れたオーストラリアと日本。はるか遠く離れる2つの国の間では、違った文化があり、考え方や習慣などはそれぞれ。そうしたさまざまな違いが見られるオーストラリアでの生活においても、冠婚葬祭の機会は必ずどこかで訪れるだろう。大事な場面で失礼のないように、同国ならではのマナーを知っておくことはとても重要だ。本特集では、オーストラリアにおける冠婚葬祭の一般的なマナーについて紹介する。(文=香川由佳)

多種多様な文化の国

多くの人が知るように、オーストラリアは世界中からさまざまな移民を多く受け入れている多民族国家だ。そのため、ひと言に冠婚葬祭のマナーと言っても、その様式はさまざま。

もし婚礼や葬儀に参列することになった場合は、大前提としてまず相手の宗教や出身国などの背景を事前に確認しておくことが重要になる。

結婚式での服装

自由度が高い婚礼の場の服装も、白は新婦の色であることを覚えておこう
自由度が高い婚礼の場の服装も、白は新婦の色であることを覚えておこう

オーストラリアにおける基本的な結婚式の服装は、正装かスマート・カジュアル。招待状などでドレス・コードが指定されていることが多いので確認しておこう。正装の場合、男性は日本と同様にスーツにネクタイで、半袖はNGだ。女性の場合はワンピースやドレス。日本のような「お呼ばれドレス」だけでなく、柄物でも大丈夫なので、ある程度好きなものを着用することができる。

スマート・カジュアルの場合、男性はカジュアル・スーツやチノパンにジャケット、ノー・ネクタイでも良く、服装の規定はかなり緩くなる。女性は奇麗めのワンピースやスーツ、デザインがかなり派手なものでも問題ない。

その他、ガーデン・ウェディングの場合は、つばのある帽子やサングラスの着用も失礼に当たらないのが、日差しの強いオーストラリアらしい習慣だろうか。1つ注意しておきたいのは、日本同様、白は新婦の色なので必ず避けることだ。

現実的かつ合理的な祝儀文化

祝儀の代わりに新郎新婦の新生活に向けた贈り物をしても良い
祝儀の代わりに新郎新婦の新生活に向けた贈り物をしても良い

相手との関係性にもよるが、結婚式での祝儀の相場は100ドルからだ。親族であれば300ドルから500ドルまでが相場。特に親しくない同僚などの場合は、50ドルと低い場合もある。日本のように奇数が良いという考え方はないため、自由に包む額を決められるが、不安な場合は他の参列者に確認しておくのが良いだろう。

また、祝儀の代わりに「ギフト・レジストリー」を用いる場合も多くある。これは、新郎新婦が新生活に向けて欲しい物をまとめたリストをあらかじめ作っておき、参列者はその中から選んで贈り物をする、というとても合理的なお祝いの方法だ。高額な物だと何人かで購入して贈る場合もある。

葬儀での服装

葬儀でのサングラス着用は失礼に当たらない
葬儀でのサングラス着用は失礼に当たらない
オーストラリアの葬儀では、ダーク・カラーのワンピースでも問題ない
オーストラリアの葬儀では、ダーク・カラーのワンピースでも問題ない

葬儀は「旅立ちの儀式」と考えられているオーストラリアでは、日本での喪服に当たるものはない。服装に日本ほど厳格な決まりはなく、男性は、黒またはダーク・カラーのスーツに同じ色合いのネクタイ、女性もダーク・カラーのスーツやワンピースなどで十分だ。特に女性の場合は、柄物でも問題なく、アクセサリーもパールだけでなく好きな貴金属を身に着けることができ、日本と比べるとかなり自由な印象を受ける。中には明るい色や大胆に露出した服装の人もいるので驚きだ。婚礼と同様に、帽子やサングラスも着用できる。

また、日本での数珠に当たる物もないので、持っていなくても慌てて用意する必要はない。

香典の代わりにメッセージ・カードを

一般的なオーストラリアの葬儀には、日本の香典に当たる習慣はない。どうしても何か用意したい場合は、現金ではなくメッセージ・カードや花などを贈るのが通例だ。また、香典の代わりに故人が生前関わっていた団体などに寄付をすることもある。葬儀に出席できない場合もメッセージ・カードを贈ると良いだろう。

このように日本と比較してみると、かなり自由な印象を受けるオーストラリアの冠婚葬祭。大事なのは、形にとらわれるのではなく、祝ったり、偲ぶことを通して他者を思いやる気持ちかもしれない。

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