【QLD】夏の害虫にご注意!危険から身を守るノウハウ解説

夏の害虫にご注意!危険から身を守るノウハウ解説

いよいよ夏本番。レジャーの季節が近づいてきた。この季節は、海水浴やキャンプ、ピクニックなど外出の機会が多くなると同時に、生活範囲に潜む害虫被害の報告が増える時期でもある。害虫被害は、時に深刻な症状や死に至るケースもあるため、被害に遭う前に予防策や応急処置方法の知識を身に付けておくことをお勧めする。今回は特に被害件数の多い害虫について、その特徴や対策などを紹介する。(文=塩澤真奈美)

痒みが止まらない! “ミジー”とは?

小さい体長とは裏腹に人への被害は大きいミジー
小さい体長とは裏腹に人への被害は大きいミジー

日々の生活で被害を受けやすいのは、蚊の一種である「ミジー」だ。夏の初めから水辺を中心に繁殖し、主に日陰や湿度の高い場所に生息している。

大きさはわずか1~2ミリと小さいが、咬まれてから2~3日後に赤い発疹と激しい痒み、腫れの症状をもたらす害虫として知られている。厄介なのは、その痒みが何と1カ月も継続するケースや、咬まれた傷痕が残ってしまう恐れがあることだ。特に日本人はミジーへの抗体がないため、初めて被害に遭った際は「痒みが止まらない!」という状況に陥りやすい。

【事前の予防と対策】

シティー・オブ・ゴールドコーストの発表によると、ミジーは夏の明け方や夕方、無風の日や大雨の後、新月や満月の際に増殖する。これらの環境下でのアクティビティーには長袖・長ズボンの着用、ガーデニングの際には帽子や手袋を身に着けることが奨励されている。

ミジーに対する虫除けグッズは街の薬局に数多く品ぞろえされている。「DEET」という防虫効果のある薬品が含有されたプロテクト製品が多いが、日本の虫除けスプレーより効能が強いため、肌が弱い人や子どもが使用する場合はDEET40%未満の商品やユーカリ・オイルなどのオーガニック由来の製品をお薦めする。キャンプなど、レジャーに赴く際には事前に虫除けスプレーと痒み止めを購入しておくと安心だろう。

もし薬が手元になく発症してしまった場合は、バナナの皮の内側を幹部に塗布するという応急処置の方法が一般的によく知られている。また、一時的に痒みを和らげる処置として、熱いシャワーを患部に当てるという方法もある。

さまざまな種類の虫よけスプレー
さまざまな種類の虫よけスプレー
ミジーに刺された際に効果的な痒み止め
ミジーに刺された際に効果的な痒み止め

見た目は宝石、実は猛毒生物

思わず触れたくなるほど美しい形状をした猛毒生物「ブルーボトル」。日本名では「カツオノエボシ」と呼ばれるこの生き物は「電気クラゲ」の別名を持ち、刺されると電気ショックを受けたかのような強烈な痛みを催す。刺された人の死亡例もある猛毒種だ。

基本的には近海に生息し、オンショアの風(海風)が強く吹くとビーチに打ちあげられていることも多々ある。砂浜に落ちている奇麗なガラスと間違えて手に取り、刺されてしまったというケースが多く報告されている。ビーチで発見しても絶対に触らないで欲しい。ブルーボトルは人の体の柔らかい部位を好んで刺す傾向があることから、「Surf Life Saving QLD」は海水浴客に対して体の75%をカバーできるラッシュ・ガードなどの着用を奨励している。

ガラス細工のような外見の猛毒種ブルーボトル
ガラス細工のような外見の猛毒種ブルーボトル
平均約10センチの胴体と10メートルの触手を持つブルーボトル
平均約10センチの胴体と10メートルの触手を持つブルーボトル

【被害に遭ってしまったら】

まずは落ち着いて安全な場所に移動し、以下の3つのステップの応急処置法を試して欲しい。

  1. 体に付着した触手を、タオルなどを使用し素手で触らないように取り除く。
  2. 擦らずに海水でよく洗い流す。
  3. 痛みが引くまで温水を掛け、流し続ける。

一刻も早く上記の一連の処置を行えば、毒素の元であるタンパク質の活動を抑制でき、大事に至らずに済む。重要なポイントは「擦らないこと」と「海水で流すこと」である。擦ることで目に見えないブルーボトルの針が体内に残り、更に酷い事態に陥ってしまうので、焦らずに刺胞をペリペリと剥がそう。また、急に真水で流してしまうと刺胞が塩分濃度の違いに反応し、針から毒が発生する危険性があるため、海水を使用するのがベストだ。

海の生物による応急処置は酢を患部に掛けると有効の説もあるが、種類によっては刺胞を刺激してしまい、症状が悪化するケースも報告されている。応急処置後はライフガードに助けを求めよう。リンパ部に刺されてしまった場合は重体に陥る可能性が高いため、直ちに救急車(000)に連絡を。

身近に潜む毒グモ

背中の赤い斑点が特徴のセアカゴケグモ
背中の赤い斑点が特徴のセアカゴケグモ

オーストラリア全土で発見されている毒グモ「レッドバック・スパイダー」。「セアカゴケグモ」という日本名を持ち、2017年に日本国内でも生息が確認されたことでも有名だ。オーストラリアでは毎年約2,000~1万件の被害例が報告され、その内約250人が解毒治療を受けている。

体長は約1センチと小さく、黒~褐色の胴体の背面に赤いストライプ模様を配しているのが特徴だ。乾燥した場所を好み、人間の生活圏内に生息している。庭、郵便箱、時には屋外に置いた靴の中に侵入するケースも報告されている。

1950年代から抗体血清が開発されたので死に至ることはまれだが、激痛や皮膚の腫れ、呼吸障害、吐き気、倦怠感の症状が数時間~数日間続く。

【身を守るには】

予防策としては、とにかく蜘蛛(くも)に直接触れない状況を整えることだ。庭仕事の際には手袋の着用、屋外で靴を脱いだ際には中を確認してから履く、死んだように見える蜘蛛でも接触しないなどの防衛をお勧めする。

万が一噛まれてしまった場合は、まず毒が体内に回らないように横になり、患部を圧迫せずにアイス・パックなどで冷却。速やかに病院に向かい抗毒血清の治療を受けよう。

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