【特集】就職、転職でキャリアを磨く―オーストラリア/日本で「働く」①


どの企業で、どんな働き方で、何を仕事として生きていくか、「働く」ことは誰にとっても等しく大きなテーマだ。語学力アップや資格取得を目的に来豪した人、オーストラリア国内または日本や別の国での就職・転職を考える人、将来の可能性を模索している人に、日豪での就職に必要な準備や最新の採用動向などを専門家のアドバイスと共にお届けする。

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資格取得、語学力アップ

オーストラリアで使う資格

仕事に就く際、職務経験が重要視されるオーストラリア。職種によっては経験に加えて有資格者であることが必須の場合があるが、未経験のジャンルの仕事に就こうと考えるならなおさら、自己アピールのためにも資格取得は有効と言えるだろう。以下のような資格は、民間のカレッジなどで数日間のコースを受講して取ることが出来る。

オーストラリアで使える資格の例

●RSA
 アルコール飲料を扱う飲食店(バー、レストランなど)で必要とされるRSA(Responsible Service of Alcohol)。この資格を持たずに顧客に酒類を提供することは法律で禁止されている。

●バリスタ
 エスプレッソを始めとするコーヒーをいれる上で専門的な知識を持つバリスタは、広く世界で通用する資格。中にはラテ・アートを習いたいという理由で始める人も多い。政府公認の証明書と各学校発行の証明書がある。

「専門性」を身につける

これまでの職種や業界からのキャリア・チェンジを考えるなら、専門的・実践的なスキルを身につけておく必要がある。オーストラリアでは、VET(Vocational Education and Training)と呼ばれる就職や高等教育機関への進学に役立つ職業教育訓練を受け、コースの修了資格を取得して仕事に役立てることが可能だ。この資格を提供しているのが、TAFE(テイフ、Technical and Further Education/職業訓練専門学校)と呼ばれる政府機関と、民間の専門学校(カレッジ)。実社会のニーズに基づいた専門知識や技術が得られ、講師陣も各業界での実務経験者が多い。コースによってはインターンシップを含むものもある。VETの学位はレベルに応じてサーティフィケート1~4、ディプロマなどがあり、受講期間は学位により数カ月から3年までと大きく異なる。

TAFEなどの専門学校で学べるジャンルは幅広いので、興味や人材需要などを考慮して慎重に選択したい。ビジネス、IT、建築、エンジニアリング、チャイルド・ケアや高齢者介護、医学、看護学、フィットネス、アート、メディア関連、ホスピタリティー、農業、ワイン製造など、実にさまざまなコースが用意されている。

英語を学び仕事に生かす

語学学習を目的にオーストラリアへやって来る人も多いが、効率的に学ぶためには自分が最終的にどのレベルに到達したいのか、あらかじめ目標を定めておく必要があるだろう。ひと言で「英語力を生かして働く」と言っても、①オーストラリアで働く、②日本にある一般企業/外資系企業で働く、③日本で英語を教える、④他の国で働くなど、将来のビジョンを明確にすることで学習の的が絞りやすくなるはずだ。

J-SHINE、TECSOL、TESOL

「英語を教えること」を仕事にしたい人は、オーストラリアで以下のような資格取得のためのコースを受講することも出来る。

●J-SHINE
 小学校英語指導者資格。受講し資格を取得すると、日本の小学校や英会話教室の児童コースでの就労が可能。

●TECSOL
 12歳未満の子どもに「英語を使って英語を教える」ための世界的な資格。

●TESOL
 12歳以上の子どもや大人に「英語を使って英語を教える」ための世界的な資格。

◆TOEICスコア、ビジネス英語、インターン…
「就職に求められる英語」とは?
(取材協力:BBIジャパンセンターオーストラリア/大橋さん)

日本の企業が今一番求めているのは、外国人と渡り合うことが出来る「グローバル人材」です。これは、英語などの外国語を操ることはもちろんのこと、外国人のものの考え方、仕事の進め方などを知っていること、彼らと分け隔てなくコミュニケーションが取れること、そして日本の仕事の風習、習慣をきちんと理解している人材です。その背景には、日本の雇用形態が外国人労働者に頼ざるを得ない環境になってきていることと、外国に進出する企業の増加という実情があります。
 従って、日本においては外国人を指導出来る人材が求められ、海外においては外国人と一緒に働くことが出来る能力を求められます。それらを踏まえオーストラリアに留学中には、英語の職場環境や外資系で働けるレベルのTOEIC730点以上を取得し(履歴書に書けるのは最低600点以上)、ビジネス・レベルで英語が使えることを証明する資格の取得や訓練が必要です。英語の実務能力証明には、ケンブリッジ検定、BULATSなどビジネス・レベルの実践力が証明できる資格の取得、ビジネス・コースの受講などの選択肢があります。
 また日本の企業でも、実践的な英語力が身につく英語環境でのインターンシップ経験を求めるところもあります。実際に経験していないと実務レベルの英語にはならないですし、外国人の仕事のやり方などを見ることも出来ません。よって大事なことは、①必ずTOEICのスコアを取得すること、②実践レベルでの英語力の習得をすること、③英語環境での職場経験をすることです。
 他にも、オーストラリア(海外)にいることで、日本の良さなど日本人としてのアイデンティーを再確認し磨くこともとても重要です。就職時期や帰国時期を見越してそこから逆算し、いかに計画的に上記の内容を留学中に行うかが重要となります。

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