もっと知りたいIT情報「ウィンドウズ10無料アップグレード」

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「ウィンドウズ10無料アップグレード」

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ウィンドウズ10(以下W10)のアップグレード版が今年7月29日にリリースされたことで、アップグレードすべきか真剣に悩んでいる人も少なくないと思います。特にウィンドウズ7(以下W7)をビジネスで使用する人の中には、かつてウィンドウズ8(以下W8)にアップグレードして、その使いにくさに苦い思いをしたために慎重になっている人もいることでしょう。そこで今回はキーボードとマウスをメインに使うビジネス・シーンでの評価であるということを前提に、実際に私のPCをW7からW10にアップグレードした様子をレポートします。

◆無料アップグレードの概要

マイクロソフト社はW10リリースのかなり前から、W7とW8のユーザーに対して無料アップグレードのアイコンをツールバーに出してその事前登録を促してきました。7月29日からは実際に、予約をしていなかった人でも簡単な登録手続きをすれば無料でW10へアップグレードできるようになりました。ただしW7はSP1をインストール済み、W8はW8.1にアップグレード済みであることが条件です。

アップグレードで気になるのが、今まで使っていたアプリケーション・プログラム(以下アプリ)がそのまま動いてくれるか、データが消えたり使えなくなったりしないかという点です。マイクロソフト社によるとアップグレード時にデータが失われることはなく、アプリ関しては「Windows 10 Upgrade Advisor」(図1)により事前にチェックして使えなくなるものをリストアップしてくれるそうです。ただアップグレード時の不慮の事故を考えると、重要なデータだけはバックアップを取っておくことをお勧めします。

図1:Windows 10 Upgrade Advisor

図1:Windows 10 Upgrade Advisor

プリンターに関してもW7以降に発売された機種であればほぼ問題ないとのことで、私の場合、既存のHPのCM1415mfをそのまま使うことができました。念のため、アップグレード前にプリンター・メーカーのウェブサイトで確認しておきましょう。

◆W10最初の画面

W8、W8.1の場合、立ち上げるとまずタブレット用のタイル・メニューが現れ、そこで毎回デスクトップを選ぶ必要がありました。しかしW10の場合、デスクトップ型、ノート型パソコンの場合は最初からデスクトップ画面が現れるようになったのが異なる点です(図2)。また「すべてのアプリ」の表示も復活しています。

図2:ウィンドウズ10の初期画面

図2:ウィンドウズ10の初期画面

それでもW7を使い慣れている人はまだこの画面に抵抗があるかもしれません。メニューの右に出るタブレット用のタイル・メニューなど必要ないとか、アプリ名の左にあるアイコンが大き過ぎて画面に表示できるアプリの数が少なくなるなど、W7と比べると余分な機能はいろいろ存在しています。ただタイル・メニューに必要なものだけを入れるようアレンジし、不要なものは削除できます。またサイズや設置場所も変更できますので、必ずしも余計なメニューとは言えないかもしれません。人は使い慣れたものを基準にして新しいものを判断することがあることを念頭に置き、これまでもウィンドウズがバージョン・アップするたびにカスタマーは不満を漏らしていたことを思い出してみてください。

◆英語版W10で日本語表示はどうなるのか

海外にいる日本人にとって気になるのが日本語設定です。W7までの英語版ウィンドウズでは日本語の読み書きはできても日本語メニュー表示はできませんでした(W7 Ultimateは例外)。しかしW8以降は英語版ウィンドウズを買っても後から日本語表示設定ができるようになっており、W10も問題ありません(図3)。つまり日本で売られている日本語版W10と同じ日本語表示メニューが英語版でも可能だということです。

私がテストした時に1つ気になったのは、メニュー表示を英語から日本語に切り替えた時に日本語キーボード配列になってしまい、マニュアル操作でUSキーボード配列に変更したことです。

図3:言語設定画面

図3:言語設定画面

◆アップグレードすべき?

限られた紙面で今回のテスト結果のすべては報告できませんが、総合的にはW7からW8にアップグレードした時のような失望感はありませんでした。今回OSの中核であるカーネル・ソフトが大きく変更されたことで、同じ機械でもスピードが上がったように感じられます。あとは今使っているアプリが完全に動くか、プリンターやスキャナーなどの周辺機器がちゃんと動いてくれるかということですが、今のところ「Windows 10 Upgrade Advisor」を信じるしかないのではと思います。またアップグレード後に気に入らない場合は、1カ月間は前のバージョンに戻せるそうです(完全復活するかどうかは不明)。1年間は無料アップグレード期間がありますので、どうしても心配な人はもっと多くのレポートが上がってくるまで待っても良いのではないかと思います。


<著者プロフィル>岩戸あつし
大学院卒業後、貿易会社を経て、コンピュータ・エンジニアとして活躍。日経CGなどへの執筆、PCショーの講師を勤める。1992年、オーストラリアに移住。1994年シドニーにジャパン・コンピュータ・ネットを設立、主にシドニー在住の日本人、日本企業にコンピュータ・サービスを開始する。現在同代表取締役社長。

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