第10回 「インターネット」

 

第10回 「インターネット」

分かっているようで、実はよく分からないものが多いITワードを岩戸あつしさんが分かりやすく解説してくれる。

今や世界中で誰もが知る言葉ですが、20年前まではほとんど知られていない言葉でした。これほど歴史が浅いながら、世界で同時にスタートし、爆発的に広まったインターネットという言葉ですが、意外と間違った使い方をしている人がいるようです。例えば、お客さんから「メールは動いているのですが、インターネットを見られません」と言われることがあります。正しい言葉に直すと、「メールは動いているが、ウェブ・サイトを見られない」、もしくは「インターネット・ブラウザが動いていない」ということでしょうか。インターネットに関連して誕生したほかの用語、例えばホームページという言葉も日本では他国と比べて別の発展をしてきました。

インターネットとは

インターネットというのは、ある特定のネットワーク回線の総称で、インターネット・プロトコルという規則にのっとって世界中のコンピュータを接続するネットワークのことを言います。つまりネットワークの仕組みそのものを指し、メールやウェブというのはそのインターネットを応用したアプリケーションということになります。ウェブとはWorld Wide Webのことで、WWWと略されますが、インターネット上で提供されているハイパーテキスト・システム(例えるとインターネット用のノートやキャンバスのようなもの)を指します。さらにそのウェブを使ったアプリケーションが、例えばブログ、フェイスブック、ツイッターなどになります。

東京ディズニーランドに例えると、インターネットは東京ディズニーランドを経営しているオリエンタルランド・グループで、ウェブはアトラクションを含めた会場全般、スペース・マウンテンやカリブの海賊といったそれぞれスポンサーが付いたアトラクションが、フェイスブックやツイッターということになります。

ウェブページとホームページ

ウェブ上に書かれたものをウェブ・ページと呼びますが、日本では、長らくホームページと呼ばれてきました。本来は個々のウェブ・ページの最初のページをホームページと呼ぶのですが、日本ではなぜか全体としてホームページと呼ばれることがあり今でも混乱しています。ホームページは、家に例えると玄関の表札のようなものなのですが、それが家全体を指すように使われているわけです。

ドメイン

この言葉も分かるようで分からない言葉ですが、簡単に言うとインターネット上で使われる分かりやすい住所のことです。ただ、この言葉はインターネット以外でも使用され、たとえばウィンドウズ・サーバーでは、インターネットがないころからドメインという仕組みがあり、インターネットのドメインと区別するために昔はサーバー・ドメインと呼ばれていました。最近ではこのインターネット・ドメインとサーバー・ドメインは同じルールで管理されることが多くなり区別する必要がなくなってきました。

インターネットの住所は、最終的にはIPアドレスと呼ばれる、3桁ずつピリオドで区切った12桁の数字で表されます(例えば、111.222.111.222)この数字は一部のローカルIPと呼ばれるものを除いて世界で1つしかないユニークな数字です(ただ最近はこの桁数では足りなくなるという事情から別の規格も出てきました)。

インターネットの住所を12桁の数字で覚えておくのは大変で、また覚えにくいため、人が覚えやすい住所が考案されました。それがドメインです。ドメインは数字ではなく、たとえばnichigo.com.auと我々に分かるやすい言葉で書きます。最初のnichigoと書かれている場所には、nichigoの代わりに他の会社名や個人名を書くことができます。.comは、この前のnichigoが会社組織であるということを意味しており、会社の代わりに学校、NPO、官庁などの組織分類記号を書くことできがきます。最後のauは、オーストラリア国を指しますが、その代わりにほかの国の記号を入れることができます。そしてこのnichigo.com.auも世界で1つしかないドメイン名で、IPアドレス202.191.062.026に1対1で対応しています。つまり、ある1つのドメイン名に対し、必ず対応する1つのIPアドレスが存在し、この2つを結びつけているのがDNSと呼ばれるドメイン・ネーム・サーバーです。

URL(Uniform Resource Locator)

例えば、http://www.nichigo.com.auはURLですが、先ほど説明しましたドメインnichigo.com.auに加えてhttp://やwwwという記号がついています。httpの部分はスキームと呼ばれ、プロトコルの種類(ネットワーク言語のようなもの)を表し、このアドレスが、ウェブのアドレスなのかメールのアドレスかなどという区別をするところです。wwwの部分はそれに続くドメイン名と併せて、ホスト名になるという意味があります。ちなみにドメイン名とホスト名の違いですが、例えばwww.nichigo.com.auというドメイン名には必ずそれを管理、実行するサーバーなどのデバイス機器が存在しますが、nichigo.com.auや.com.auにはそれがありません。ただ、ホスト名を表すために必ずwwwを付けなければならないという規則はなく、最近は、wwwなしのウェブ・サイトもよく見かけるようになりました。://やピリオドはネットワークの文法に必要な記号くらいに思っておいてください。

 

岩戸あつし <著者プロフィル>
大学院卒業後、貿易会社を経て、コンピュータ・エンジニアとして活躍。日経CG などへの執筆、PCショーの講師を勤める。1992年、オーストラリアに移住。1994年シドニーにジャパン・コンピュータ・ネットを設立、主にシドニー在住の日本人、日本企業にコンピュータ・サービスを開始する。現在同代表取締役社長。

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