QLDで安全・快適ライフ/11月26日はホワイト・リボン・デー

QLDで安全・快適ライフ

警察とコミュニティーをつなぐ日本人ポリス・リエゾンが、クイーンズランド州で安心な生活を送るためのアドバイスや安全情報をお届けします。

第19回 11月26日はホワイト・リボン・デー

「ホワイト・リボン」は男性から女性への暴力を終わらせるため、性差別の撤廃や良好な男女関係など、男性の新しい価値観を考える世界的なムーブメントです。

2013年の世界保健機構の報告では、世界の30パーセントの女性が男性からの暴力の影響を受けているといわれており、親密な男女間での女性への暴力が最も顕著な例でしょう。しかしながら、世間では意外と認知されていないのです。

オーストラリア国内で、以下のような深刻な問題が報告されています。

● 1年間に平均週1人の女性が親密な男女間のいさかいで死亡しています。

● 家庭内暴力が、女性やその子どもたちがホームレスとなる一番の理由です。

● オーストラリアの15~44歳までの女性の死亡、傷害、病気の主原因の1つが親密な男女間のいさかいによるものです。

● 3人に1人の女性が彼女の身近な人からの暴力や性犯罪の経験を訴えています。

● 4人に1人の子どもが暴力の犠牲になっています。

● 5人に1人の女性が職場での嫌がらせを訴えています。

● 18歳以上の5人に1人の女性がストーキングされた経験を訴えています。

こうした「女性への暴力」についての研究結果はいくつもの問題を提起しています。まず、幼少時に親密な男女間の暴力を見て育った子どもは、高確率で精神疾患を患ったり、行儀・学業の習得が困難になっており、暴力に晒される環境で育った子どもは概して暴力的になったり暴力を経験したりしています。また、家庭内暴力は従業員の職場での能率に影響を与えることも分かっています。

家庭内暴力(DV)は、男性から女性に対する暴力の直接的な行使と考えられがちですが、本当の意味での家庭内暴力はもっと広い意味で考えないといけません。家庭内暴力は、親密な関係にある者が継続的に恐怖を伴う形で支配(命令)することを目的に行われる以下のような行為を指します。

● 身体的:体に対する直接的な攻撃(殴る、家に入れないなど)

● 言語的:常に馬鹿にする、あざ笑う、名前を呼び捨てにする、公共の場所で恥をかかせるなど

● 社会的:誰と会う(または会ってはいけない)、話すことを禁じるなど指示する行為

● 経済的:不十分な金額しか与えないなど、経済的な自由を束縛する行為

● 心理的:個人のアイデンティティーをあざけったり、精神的に追い詰める行為

● 文化的:宗教行為や文化行為などを禁止する行為

【参考ウェブサイト】
Web: www.whiteribbon.org.au(ホワイト・リボン)
Web: www.dvconnect.org(DVホットライン)

ご質問、お問い合わせは以下で受け付けています。
TEL: (07)5581-2840
Email: CrossCulturalGoldCoastPolice@police.qld.gov.au



<著者プロフィル>
平野尚道◎クイーンズランド州警察ゴールドコースト地区・日本担当リエゾン・オフィサー。ゴールドコースト日本人会の会長職を8年務める。移民サポート非営利団体MCCGCにて異文化育成担当として9年勤めた後、州警察のリエゾン・オフィサーに就任。現在、日本人コミュニティーと警察の架け橋として活動中。2009年に在ブリスベン日本国総領事館より在外公館長表彰、14年にゴールドコースト市オーストラリア・デー文化功労賞を受賞

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