
これからの季節は沿岸のマグロのキャスティング・ゲームが面白い
第75回
クイーンズランド州の釣り情報
フィッシング・ライター:金園 康秀
(YASU=ブリスベン在住)
マグロのキャスティング・シーズン
「マグロがジャンプした!」。いっせいにアングラーたちはマグロに向かってキャストする。「マグロの進行方向に向かってキャストしてください!」と指示を出す。
これからのシーズンは、外洋の沖合いではキハダが、沿岸や湾内ではロングテール・ツナ(腰長マグロ)の回遊が始まります。マグロの群れと一緒に本カツオ(Striped Tuna)やスマカツオ(MacTuna)の群れも回遊していることが多く、ナブラという水面で小魚を襲っている光景の中心部分はこれらのカツオたちが主体で、マグロがその周りで餌を追っているケースが多く見られます。
アングラーたちも目の前のナブラの光景に刺激されて興奮し、思わずカツオの群れの中にルアーをキャストしてしまうというミスを犯します。あわてて金属性のルアーをいっせいにキャストすると、大きな着水音とともにそれまで表層で餌を食べていた魚たちが警戒して沈んでしまい、せっかくのチャンスを失ってしまうこともよくあります。
魚の動きを見ながら冷静に、そして正確にマグロの進行方向にキャストすることがマグロ釣りのコツと言えます。
これからキハダの群れはサンシャイン・コースト北部の沖からNSW州北部の沿岸に向かって回遊をはじめ、ロングテール・ツナはフレイザー島の内海(HerveyBay)からサンシャイン・コースト、そしてモートン・ベイへと回遊してきます。
今シーズンはマグロのキャスティングの釣り例会も開始しますので、興味のある人はぜひ参加してみてください。
お問い合わせは、オーストラリアの釣り情報
Web: www.fujimaru.com.au

水族館の対岸ではいろいろな魚が狙える

駐車場のすぐ前でも型のいいマゴチが釣れる
今月の釣りポイント
ムルーラバー(Mooloolaba)
サンシャイン・コーストのムルーラバー地域に流れるムルーラバー川の下流では、引き潮時前後の時間帯にいろいろな魚を狙うことができます。代表的な獲物はクロダイやマゴチ、シロギスなどですが、冬には型のいいサヨリ、夏にはGTと呼ばれるシマアジの仲間などを狙う釣り人が多いものです。
水族館の「アンダーウォーター・ワールド」の対岸には、車の駐車場のすぐ前から手軽に釣りが楽しめる場所がたくさんありますので、家族連れでも楽しめるでしょう。ただ、潮の流れが速い場所なので、干潮の潮止まり前後の時間を狙うといいでしょう。