第9回 Happy Birthday ! さあ、お祝いの時を楽しまなくちゃ !

サマンサのとっておきシドニーライフ

サマンサのとっておきシドニーライフ

第9回
Happy Birthday !
さあ、お祝いの時を楽しまなくちゃ !



「お気に入り」を大切にする年ごろになってからずっと、“青”が私のお気に入りの色で、“7”がお気に入りの数字で、“7月”がお気に入りの月なの。7月は凍りつくような寒さだし、木々の葉はみんな枯れちゃうし、ひどい風邪をひくこともやたらと増えるけど、この月は私の誕生月でもあるのよ。誕生日って大好き。お誕生日おめでとう、私。
 とにかく、今月は誕生日のことをしょっちゅう考えていて、賑やかなパーティーを開かなきゃって決めたのよ。そう、良いことも悪いことも恐ろしいこともある「人生」の、新たな1年をお祝いするためにね。

 私は今年、24歳になるの。まあ、形式的に見ると、オーストラリアの誕生日の慣習では、24歳はあまり大事な年齢ではないわね。盛大にお祝いするのは、「スイート・シックスティーン」(特に女の子の場合ね。男の子には当てはまらないと思うわ)と、18歳、21歳だから。あと、パーティーが好きな人にとっては、10年ごとの区切りもね。30歳、40歳、50歳…(そんなに先まで、まだ考えたくはないんだけど ! )。
 スイート・シックスティーンは、女の子にとって「成人の年」なの。元々はアメリカの伝統だと思うわ。アメリカ映画のような、フォーマルな「スイート・シックスティーン」や豪勢なパーティーに行ったことはないけど、友達も私自身も、16歳になるのは何か特別なことだって、何となく思っていたの。

サマンサのとっておきシドニーライフ

 特にね、私の家族には成人のお祝いの演出があったのよ。そう、ドレスアップ・パーティー ! こんな風にお祝いしたわ…。
 私はキャビン・アテンダントの格好で、招待客はみんな、それぞれ行ってみたい国の伝統的な衣装を着て、料理を1皿持って来なくちゃいけないの。この時は、サムライとお手製のお寿司も登場したわ(このお寿司がひどいものだったんだけど、それはまた別の話ね)。それから、フィジー人とココナツ・モクテル(ノン・アルコールのカクテルね)、イタリア人ママとガーリック・ブレッド、ソンブレロをかぶったメキシコ人とナチョスもよ。バースデー・ケーキは、とっても大きなパブロバ! もちろん、みんなはものすごく大まかなステレオタイプを表現したわけだけど、このパーティーは今までも、そして今でも、最高の誕生日の思い出の1つなの。ずっとね。
 私の18歳の誕生日には、そんなにいろんな種類のお料理はなかったけど、かなりの種類のお酒が登場したわ。オーストラリアでは、法律で飲酒が認められる年齢は18歳なのよ。だからそうなったわけね。結果的に、18歳の誕生日は大人の仲間入りをする、非公式なお祝いになっているわ。
 そこで、7月のパーティーで残念なことと言えば、…寒い、ほんっとに寒い。ビーチ・サイドでパーティーなんてぜひやってみたいわ、1度でいいから ! でも、そんなことをしたら、友達がみんな肌色のアイス・キャンディーになっちゃう ! だから、私はいつも、みんなが暖かく過ごせるように、工夫しなきゃいけないの。
 その年は、ドラム缶を庭のあちこちに置いて焚き火をしたわ。暖をとるにも、マシュマロをあぶるにもちょうどよかった。唯一の問題は、自分の方に向かってこようとする煙から逃げなきゃいけないことね。
 それから、これが目玉だったんだけど、巨大なカラオケ・セットと、マイク数本を用意したのよ。最高だったわ。友達の1人がマイクを独り占めしたことを除けばね !
 こういう人っていつも1人はいて、たいてい歌が上手くはないのよね(笑)。

サマンサのとっておきシドニーライフ
21歳の時のバースデー・パーティーの時の写真

 21歳は、かつては正式に「成人」とみなされる年齢だったけど、法的に飲酒が認められる年齢が18歳ということで、21歳の誕生日はちょっと余分な感じになっているわね。今やもう通過儀礼という感じではないのよ。だからといって、盛大なパーティーをやめるわけでもないんだけどね !
 私のママは、私(と私の兄弟)の18歳のパーティーの時、その前後にやらなければならない大掃除にあまりいい顔をしなかったから、21歳の時は会場を借りることにしたの。この時はカラオケの代わりにDJを呼んだわ。それでも、例の「友達の1人」がまた声を張り上げて、すさまじい歌を聴かせてくれたんだけどね。でも、私たちは彼女のことが大好きよ。
 パーティーでは、ママもパパも兄弟もスピーチをしてくれて、おじいちゃんもひと言添えてくれたわ。それから、バースデー・ガール(ボーイもね)の友達が、本当は絶対に知られたくないような逸話のあれこれを持ち出して、バースデー・ガール本人にめいっぱい恥ずかしい思いをさせようとするのも、慣わしとされているのよ。
 18歳と21歳のバースデー・パーティーでは、スピーチがとても多いの。両親はほとんどずっとしゃべっていて、我が子をどれほど誇りに思っているか、そして我が子の将来の幸せをどれほど祈っているかを、招待客に伝えるのよ。涙を流すことも少なくないわ。スピーチのないパーティーに行ったこともあるけど——家族かバースデー・ガールが恥ずかしがり屋だったのかもしれないわね——でも、いつも何かが足りないような気がしたものよ。
 去年は、私の友達がサプライズ・パーティーを開いてくれたの。私は、みんながいるなんて思いもせずに、キングス・クロスのクラブに行ったのよ。みんなの気持ちと支えが本当に嬉しくて、感動したわ。
 今年は、一大イベントの年ではないけど、盛大なパーティーを計画しているの。サプライズじゃないし(私が全部企画しているからね)、スピーチもないし、カラオケもないし、ホールも借りない。でも、7月を思いっきり楽しんで、素敵な場所で、家族と親しい友達と、お料理と、それから正直に言うとちょっと多すぎるくらいのお酒に囲まれて、誕生日をお祝いすることにするわ。お誕生日おめでとう、私)
7月のクリスマス
Christmas in July
 真夏の1月とは違って、冷え込む7月はとりわけパーティーが少ないのよね。祝日だって1日もないし。そこで、人々がパーティーの機会を作り出しちゃったというわけ。そう、7月のクリスマスよ。パーティーがあんまりなくて、でも身体を温めてくれるお酒が欲しくて、寒い時季にいただくクリスマスのロースト料理が何だか懐かしくて、イエス・キリストの誕生を祝う日を変えちゃった人々がいるということよ。あるいはただ、バースデー・パーティーがあんまりないからかもしれないけど。とにかく、気にかけておいてね。皆さんの近所のパブでも、7月のクリスマスをお祝いするところがあると思うわ !


プロフィル
Samantha Holland

シドニー大学ではジャーナリズムとコミュニケーション学を専攻。「シドニー・モーニング・ヘラルド」紙の書評コーナーに記事を寄稿するほか、本紙別冊の英字誌「jstyle(ジェイスタイル)」では編集長という大役も務める23歳。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る