87歳、男性最高齢参加者がGCマラソン大会に

人の個性や生き方、人生観、価値観、夢などによって形成されるライフスタイルのほか、街のスタイル、ファッション・スタイル、食のスタイル…など、世の中にはさまざまなスタイルがある。QLD州で見つけた“ほっと”なスタイルとは。

ゴールドコースト・エアポート・マラソン2013 5.7キロ・チャレンジに出場

藪田幸一(やぶたこういち)さん(87)


ゴールドコースト・マラソン5.7キロチャレンジで最高齢参加者として見事ゴールした

今年のゴールドコースト・エアポート・マラソン2013の全競技の最高齢男性参加者としてウォーキングで「5.7キロ・チャレンジ」を見事ゴールを果たした藪田幸一さん。同大会への参加は、今年でもう17年目を迎えるという。いつまでも若々しく元気な藪田さんの健康の秘訣とは?

ゆったりとしたゴルフ場に隣接する自宅で、悠々自適な生活を送る藪田幸一さん。87歳という年齢が信じられないほど、よく日に焼けた肌や引き締まった筋肉が健康的だ。20年以上前にオーストラリアへやって来る以前、日本では貿易会社の営業、そして専務としてバリバリと働く毎日だったという。「ちょうどバブルのころで、頑張ればいくらでも業績を上げることができた仕事の楽しい時期でしたから、いつまでもリタイヤする気はなかったんです。でも、妻がそろそろリタイヤしましょうよ、と言うので、どこか外国にでも住んでみるかと思い、カナダやタイ、シンガポールなどを見て周りました。しかし治安の良さと気候の良さで、ゴールドコーストに決めました。ここは冬になっても花が咲き乱れているし、空気が素晴らしい。東京とは違い、深呼吸をすると本当に気持ちが良いですから」。

当時、ゴールドコーストでは大京が多くのビルやリゾート開発を行っていた。藪田さんもたまたま大京が経営するゴールドコースト・インターナショナル・ホテルへ宿泊したところ、大京が新しく販売を始めたゴルフ場リゾートの土地が驚くような安価で購入できることを知ったと言う。「当時はバブルで、東京の目白の自宅の地価が1坪数百万円という時代でした。そんな時に、250坪もあるこのゴルフ場リゾート内の土地が1,300万円くらいだったんです。東京の数坪の値段でこの広い土地が買えると聞き、あまり現金を持っていなかったのですが少しだけ頭金として入れて、すぐに購入することを決めてしまいました」。そして数年後、67歳で貿易会社を辞め、ゴールドコーストにリタイヤ・ビザで移住することを決めた。

友人に誘われて初めてゴールドコースト・マラソンのウォーキング競技に参加することにしたのは、97年だった。それから1度も欠かさず毎年参加しているという。


健康の本やNHKの健康に関する番組などから情報収集。「本や雑誌で疑問に思ったことがあれば執筆者の方にメールすることもあります」

「今でも毎朝5.5キロほど、健康のために歩いています。医者も驚くほど健康なのですが、不整脈があるのでジョギングはしません。それでも日本にいたころは、営業という仕事柄、接待続きで暴飲暴食ばかりしていました。どこへ行くにも車で迎えが来ましたし、ほとんど歩かない生活でした。あのまま日本にいたら、もしかしたらこの歳まで生きていなかったかもしれません。

ただ、タバコだけは42歳の厄年がやって来た時、父に『酒かタバコのどちらか1つでも止めないとこのままでは早死にするぞ』と言われて、親孝行のつもりで止めました。父も96歳まで生き、健康にはとても気を付けていました。今私がこうやって健康なのも、父の影響が大きいかもしれません」。

藪田さんは現在、確定申告と健康チェックのために年に2度は日本へ帰り、人間ドック、脳ドック、心臓ドックを徹底的に行い健康状態をチェックしている。毎日寝る前に体温、体重、血圧を測って記録することも忘れない。

「毎日計測していると、自分の身体の状態に変化があるとすぐに分かります。1度決めたらやり抜くこと、几帳面にやること、イエス・ノーをはっきりと上手に伝えることは、外国人を相手にした貿易会社の仕事をしながら身に着いたものでしょうね」。

釣りやゴルフ、園芸が趣味という。「日本人会の釣りの同好会にも入って、これまでに本当にたくさんの魚を釣り、たくさんの魚を食べてきました。年間数百匹ずつ食べていますね。アジやサヨリの中骨も、中温でパリパリに揚げて残さず食べるので、カルシウムの摂取量もかなりのものだと思います」。また、庭で大根やきゅうり、アロエなどを育てたり、レモンの木は5本も育てている。「レモンはたくさん採れ過ぎるので、自分が1年間食べる分だけ冷凍保存して、あとは友人たちに分けています」。自家製のレモンやアロエは、ジュースにして毎日飲んでいるそうだ。

「食べるものに気を付けるのはもちろんですが、健康を維持するために一番大切なのは、やはり規則正しい生活をすることだと思います。就寝時間を決めたら守ること。そして、毎日決めたことは必ずやること。歩くことや食べることもそうです。私も、酒はワイン2杯以上は飲まないことに決めています」。


趣味の園芸で採れたレモンは皮ごとジュースに

健康な藪田さんだが、やはり数年前に奥さんが心臓発作で突然亡くなってからは、日本にいる娘や息子たちから「心配だから帰って来てほしい」と言われることもあるという。「子どもたちが心配するので、毎朝、毎晩『安心メール』を送っています。これが届く間は大丈夫だよ、と。日本人もオーストラリア人も、ここにはたくさんの友人たちがいるので、寂しくはありません。釣りとゴルフ、園芸ができる間は、日本へは帰らないつもりです」。

10月に、お孫さんの働いているドバイへ、娘さんと一緒に旅行することが楽しみだという藪田さん。来年もぜひ元気にゴールドコースト・マラソンに出場し、ゴールしてもらいたい。

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