【WH日記】シドニーから世界を目指す料理人 – 高橋翔太さん


シドニーから世界を目指す料理人

第39回 今回登場のワーホリ・メーカーは?


高橋翔太さん


1991年生まれ・大阪府出身
高校卒業後、辻調理師専門学校を経て、フランスで本場のフレンチの修行を積む。その後は日本へ帰国し大阪の日本料理店で働くが、シドニーの「レストラン四季」での仕事の紹介を受けワーキング・ホリデーでオーストラリアへ。現在は同店ですしや揚げ物をメインに担当。


シドニーのザ・ロックスにある日本料理店「レストラン四季」で、シェフとして働く高橋翔太さん。子どもの頃から母親とのお菓子作りを楽しみにしていた高橋さんは、高校時代の飲食店でのアルバイトをきっかけに、料理人としての道を志したという。

現在は和食の料理人として働くが、専門学校を卒業後はフランスで約3年間本場のフレンチの修行をした。料理人としての最初のキャリアをフランスで過ごしたことが、後に高橋さんの専門を和食へと大きく変えることになる。

「フランスにいた時に、いろいろな料理人から日本料理について尋ねられたんです。でも、日本料理の基礎的な知識しか伝えられず、そのことをフランス滞在中いつも悔しく感じていました。日本人なのに日本料理のことも知らないと馬鹿にされた感じがしました。そこで日本に帰国した時、日本料理を学ぼうという気持ちになったんです」

帰国後、大阪の日本料理店で働き始めた高橋さんだったが「フレンチから和食へとジャンルが変わったことで、最初は本当に戸惑った」と当時を振り返る。

「使う包丁の種類、具材の切り方、肉や魚の扱い方など、フレンチから和食へとシフトしたことで、さまざまなことが変わりました。フレンチもですが、和食は特に高い技術が要求される料理分野です。一朝一夕では身に着かない技術が多く、包丁さばきも簡単に見えますがフレンチとは全く異なります」

フランスでの修行を経て和食の道を歩み始めた一方で、この時の高橋さんの中では海外経験により視野が広がり「違う国も見てみたい」という気持ちも起き始めていた。また、日本で仕事を続けることに疑問を感じていた高橋さんは、海外での新たな挑戦を考えるようになっていた。

オーストラリアでの新たな発見

2回目の海外への挑戦を考えていた頃、高橋さんはフランスに行く際も背中を押してくれた専門学校の恩師を訪ねた。そこで紹介されたのがシドニーの「レストラン四季」。それは高橋さんの母校にとって初めて紹介する海外の仕事でもあった。

「四季の話を聞いた時、このチャンスを逃してしまうと次いつ同じような機会に恵まれるか分からない、もうここに行くしかないという気持ちになりました。その話をもらってすぐに、家族と当時働いていたお店にシドニーに行くことを伝えました」

そうして始まったレストラン四季での仕事は、和食の料理人である高橋さんに数々の発見を与えたという。

「四季は海外の日本料理店ということもあり、日本では考えられない盛り付け方や食材の組み合わせをしていました。例えば、日本だと焼き魚は皮目を上にして提供しますが、こちらは下にします。他には、刺し身の盛り付け方も日本ではシンプルですがこちらは豪華なんです。具体的に言うと、日本だと『あしらい』というニンジンなどの飾りがアクセントで置かれる程度ですが、ここではドライアイスで煙を出す演出をして料理を提供することがあります。この盛り付け方や演出の豪華さという海外の日本との大きな違いは、日本で仕事を続けていたら絶対に気付かなかったことだと思います」

フランス料理で得た経験だけでなく海外の日本料理店で知った違いを、将来創作する料理にテイストとして取り入れていきたいと高橋さんは語っていた。

シドニーから世界の中心へ

現在シドニーで活躍する高橋さんはこれからどこへ向かうのか。実は渡豪を決断する前に、高橋さんには目指したい1つの場所があった。

「シドニーに来る前、ニューヨークに行ってみたいという思いがありましたが、就労ビザが25歳からしか取得できず当時は働くことができないと分かったんです。ただ、そこで夢が絶たれたという悲観的な気持ちはありませんでしたね」

現在25歳の高橋さん、オーストラリア、フランスが今後の選択肢の1つと言うが、ニューヨークへの思いは今も大切に持ち続けている。

「直近の未来ではないですが、やっぱり自分のお店をニューヨークで出したいという夢はあります。ニューヨークは、世界中からさまざまな人種が1つの場所に集まっているので、世界の中心という印象がありますよね。それは、ある意味で『食の中心』ということでもあると思います。将来はその世界の中心のような場所で、自分の持っている技術を生かして勝負したいです」

和食とフレンチ、その2つの技術を組み合わせ創作する高橋さんのオリジナルな1皿は、将来世界中の人びとを楽しませてくれることだろう。

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