【WH日記】自立した女性であるということ ー 深井真奈美さん

第18回

がんばるワーキング・ホリデー・メーカーにフォーカス

みんなの「ワーホリ・ダイアリー」

オーストラリアでがんばるワーキング・ホリデー・メーカーを毎月紹介。

 

今回登場のワーホリ・メーカーは?

深井真奈美さん

1984年生まれ・埼玉県出身
日本で看護師として医療機関で7年勤務した後、2013年にワーキング・ホリデー・ビザで渡豪。現在シドニー在住。

自立した女性であるということ

看護師として日本で7年の勤務経験を持つという深井さん。医療従事者だったと聞いて思わず納得してしまうほど、たおやかで気さくな雰囲気と時折覗かせる芯の強さが印象的な女性だ。中学生のころから憧れていた職業を選んだのは「人の世話をするのが好きだったことや、スキルを持って働くことに自立した女性というイメージがあったので」と話す彼女だが、当初は戸惑いもあったと言う。

「初めての高齢者ケアでのおむつ交換は衝撃的でしたね。それでもお世話をして患者さんの喜んだ様子が見られるのは、言葉で『ありがとう』と言われるより何倍も嬉しくて。看護師として最初の数カ月は忙しくて食欲がなくなるくらいでしたが、次第に業務に慣れ、できることが増えてきたら一気に楽しくなりました」。

内科、眼科などに従事し、社会的に自立した職業人としてのキャリアにも脂が乗り始めたころ、1つのターニング・ポイントを経て「海外で暮らしたい」という思いが膨らんできたのだという。

「当時のパートナーと別れる際に『1人じゃ何もできるはずない』と言われて。確かに私は優柔不断なところもあったし、医療の世界からずっと出たこともないなと思いました。でもそう言われたおかげで、逆に自由で怖いものなしな気持ちになったんです(笑)。以前、英語が堪能な先輩看護師と海外旅行をした時から、言語で世界が広がることの楽しさにずっと魅力を感じていたので、『挑戦するなら今だ』と」。そう踏み切ることができた背景には、看護師ならではの利点もあったという。「極度な人手不足の業界ですから、日本に戻った時に再就職もしやすい。もちろん常に最新の医療知識を学び続けることは不可欠ですが、必要なら看護職に戻れるという状況も海外行きの背中を押してくれました」と深井さんは話す。実際に看護師経験を持つ海外生活者は少なくないそうだ。

嫌いだった英語学習

「英語の勉強が苦手どころかずっと嫌いだった」という彼女は、まずフィリピンの語学学校で英語力に自信をつけることに。「最初はナースという発音も通じなくて泣きたい気持ちでしたが、厳しいマンツーマン授業のおかげで、オーストラリアに来るころには会話もできるようになっていました」。

深井さんのオーストラリアでのワーキング・ホリデー生活は2013年の冬からスタートした。「到着したブリスベンの空は広く高くて、人も穏やかでイライラしていない。私も希望に満ちあふれた気持ちでした」とその時の心境を振り返る。初めて海外で自活する中、友達を作り、働き、セカンド・ビザを取得し、毎日の暮らしや旅行を楽しむ。苦手だった英語を使う暮らし、ファームでの労働やさまざまな国籍の友人たちとの関わりなど、看護師時代には想像し得なかった経験の連続だ。

海外生活における働き方、生き方

「オーストラリアは日本に比べてキャリア・チェンジにも寛容で、年齢に関係なく新しいチャレンジができる雰囲気が良いですね。日本にいたころは、自分は一生看護師を続けて家庭を持って安定した暮らしを、としか考えたことがなかったのですが」と価値観に変化が出てきたことを明かす。「一時帰国の際、順調にキャリアを積み続ける日本の友人たちを見て、『自分はこれで良いのか』と正直不安も感じましたが、それでもなお、まだこちらにいたいと考えたんです。アクティブで自立した人に憧れるだけだった私でも、レールに乗ったままではいられない暮らしがいい」。

行動的でなかったという過去を感じさせない現在の彼女は、シドニーに移り住み、仕事の傍らRSAやバリスタの資格を取ったり、マラソン・イベント「カラー・ラン」に出場したりと好奇心旺盛に新しいことに挑戦し続けている。「自由に生きてみて改めて思うのが、私はやはり人の世話をしたり誰かの役に立つ仕事が好きだということ。もし日本に戻るなら再び看護職を選ぶかもしれないですが、このまま海外にいるとしたら何か別の形を選んでもいいと思えるようになってきました」と視野の広がりを感じているそうだ。

「昔は絶対子どもがほしいと思っていましたが、最近ではタイミング次第だと思います。結婚にもこだわらない。『今、やりたいことに集中する』という気持ちで自立した生き方ができたら」。インタビューを通じて何度も彼女の口から聞かれた“自立”という言葉。彼女にとってその意味は、オーストラリアの地でいっそう広く深いものとなったようだ。

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