NSW州、新たに1,164人をコロナウイルス陽性と判定

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ベレジクリアン州首相、「クリスマスをみんなで祝えるように」

 8月31日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として、同30日午後8時までの24時間に新たに1,164人がコロナウイルス陽性と判定されたと伝えている。また、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相は、「クリスマスを家族で祝えるように国を挙げて前進しなければならない」と語っている。

 NSW州は人口の67%が少なくとも1回はワクチン接種を受けているが、ブラッド・ハザード保健相は、「NSW州にはファイザー対象者全員に行き渡るほどのファイザー・ワクチン在庫がない。できるだけアストラゼネカ・ワクチンを受けてもらいたい」と語っている。

 また、ベレジクリアン州首相は、「オーストラリアの人口の80%が完全接種を受けた時点でロックダウンをコロナウイルス対策に使わないという国家計画を他の州や準州が拒否することが理解できない」と発言した。

 ジャネット・ヤングQLD州主席医務官は、「80%の接種率で州境を開放することは考えられるがその時になってから検討する」と発言している。

 それに対して、ベレジクリアン州首相は、「連邦政府が方針を決める根拠にしているドハティ・インスチチュートのモデリングは、接種率が70%から80%程度になれば陽性者数の多寡にかかわらず、社会を開放しても安全だとしている。NSW州の人口の70%が2回の完全接種を受けているというのはWA州の場合とは違って感じられるかも知れないが、NSW州はオーストラリア最大の州であり、もっとも人口稠密な州であり、もっとも多様な州だ。州としてだけでなく、オーストラリア国家として考えるべきだ。友人も家族もあちこちの州に分散している。接種率80%になれば友人や家族と自由に会いたいのではないか」と語っている。

 また、「究極の目標は、家族全員でクリスマスを祝えるようにすることではないか」と語っている。

 また、30日午後8時までに3人が亡くなり、現在のアウトブレークの死者は96人になった。キャンベルタウン病院では50代の女性と90代の男性が亡くなっており、シドニー市内セントビンセント病院では80代の男性が亡くなっている。コロナウイルス入院患者は871人、143人がICU収容、58人が人工呼吸器を着けている。

 リバプール病院のミシェル・ダウドICUナース・マネージャは、「ICU収容の患者はこれまで見たことがないほどの重病人だ。患者の呼吸と酸素吸収を助けるためには患者1人に職員が6人から8人必要だ。接種を避けている人は今すぐ接種予約をして欲しい。ICUに収容される必要がないようにしてほしい」と呼びかけている。
■ソース
NSW records 1,164 COVID-19 cases as Premier makes plea for Christmas re-opening

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