シドニー都市圏西部ロックダウンで雇用喪失20%

SHARE

ビジネス・リーダーらは経済の早期開放を要望

 9月9日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、6月中旬に始まった大シドニー地域のコロナウイルス・アウトブレークに伴うロックダウンで、シドニー都市圏西部では20%近い雇用喪失が起きたと伝えている。

 そのため、ビジネス・リーダーらはNSW州の成人人口の80%が完全接種を受けた段階で直ちに経済を再開するよう求めている。

 また、国内各州・準州でうち続くロックダウンは1,500万人の国民を通して国民世帯に影響しており、8月14日までの2週間で雇用が0.7%下がっている。

 豪統計局(ABS)は、NSW州がもっとも大きな打撃を受けており、同期間に1.2%の雇用減、7月中旬皮革では5%の雇用減になっていると発表している。

 もっとも大きな打撃を受けているのはシドニー都市圏南部と西部地域で、雇用減は西部ではフェアフィールドで17.7%、カンタベリーで17%、バンクスタウンで15.6%、オーバーンで14.8%、南部のハーストビルで14.5%などとなっている。

 シドニー都市圏西部のブラックタウン、マウント・ドルイットなどでは10分の1の雇用が消えており、ノース・ショアでもノース・シドニーで7.4%、ピットウォーターで10.1%の雇用減になっている。

 VIC州では最近のロックダウンの影響は比較的小さく、8月前半の2週間で0.6%、7月中旬からでは1.7%の雇用減となっている。また、現在のロックダウンの影響は小さく、グレン・エイラで3.1%、メルボルン都心部で2.9%、ギップスランドで2.8%などが大きいところ。逆にVIC州のセールでは4%、ロッドン・シャイアでは1%の雇用増になっている。

 国内全体では、過去2週間でACTで0.7%減、QLD州で1%減、TAS州で0.5%減となっている。また、エコノミストは、来週の公式データでは8月中に全国で30万人の雇用減になったと予想しているが、ロックダウンが終われば雇用も復活すると見ている。

 全豪ビジネス評議会(BCA)のジェニファ・ウェスタコットCEOが、「オーストラリアはいつまでも世界から閉ざし続けることはできない。鎖国が長引けばそれだけ世界的な経済回復から隔離されることになる。接種率が接種対象人口の80%に達した段階で速やかに経済を開放することが必要だ」と語っている。
■ソース
Up to one in five jobs disappear in lockdown as business urges quick reopening

SHARE
Google Adsense
[the_ad_placement id="single-new-bottom"]