ポーター議員、裁判費用提供団体の詳細明かせず
9月19日付ABC放送(電子版)は、連邦政府のクリスチャン・ポーター産業科学技術担当相がスコット・モリソン首相に辞表を提出し、受理されたと伝えている。
ポーター議員は、法務長官時代に、過去の「強姦容疑事件」を報道したABC放送とレポーターのルイーズ・ミリガン氏を相手取って名誉毀損訴訟を起こしていたが、結局和解に漕ぎ着けて訴訟を取り下げていた。しかし、ポーター氏自身が負担した裁判の経費の一部を匿名の団体が提供していたことを本人が明かしたが、団体の詳細を明かすことは拒否してきた。
ポーター議員の大臣辞任後、モリソン首相は、「ポーター議員は、利害の抵触の可能性を排除するために団体の詳細を明らかにしなければならなかったが、明らかにすることができなかったため、やむなく大臣辞任に至った」と発表した。
当分の間、アンガス・テイラー・エネルギー相が産業科学技術担当相を兼任する。
ポーター大臣の行為を擁護していたサイモン・バーミンガム金融相も、「ポーター大臣が明かした内容は尋常ではなかった」と評している。
事件の発端は、ポーター大臣(当時)が、「自分の名誉毀損訴訟では匿名の信託財団が自分の裁判経費の一部を提供した」と申告したことに始まる。ポーター大臣は、「個人的な訴訟費用の提供を受けただけだから政治献金ではない」と主張していたが、モリソン首相も職員に、ポーター大臣の「匿名団体が訴訟費用の一部を提供」が法的に問題があるかどうかを調べさせていたが、最後までポーター氏の行為を擁護する発言は避けていた。
9月19日、結局、ポーター議員は裁判費用一部負担信託財団の詳細を明らかにできず、代わりに辞表を提出することになった。
これまで問題があっても重用されてきたポーター議員が再び閣僚に返り咲く可能性についても不明とされている。
■ソース
Christian Porter has resigned from Scott Morrison’s ministry after revealing he had accepted an anonymous donation