ただし、免疫障害には3回目の接種も考慮
9月23日付ABC放送(電子版)は、ワクチン問題最高機関の豪州予防接種技術諮問グループ(ATAGI)が、国民全員への3回目のブースター接種については決定を引き延ばしたが、免疫機能障害のある人はコロナウイルスからの保護を考えて3回目のワクチン接種を受けなければならないだろうと発表したことを伝えている。
また、連邦政府は、今後2年ないし3年はブースター接種に充分なワクチンを注文している。
ATAGIは、「3回目のブースター接種の効果に関して海外でどのような証拠が現れているのかに注目している」と発表しており、9月末までにはブースター接種に関する情報がさらに届くことと予想している。ただし、それがどのようなものになるかという見通しはまだ明らかにしていない。
アメリカ、イギリスは特定グループへのブースター接種の承認を出しているが、人口一般に対する承認はまだ出していない。
また、免疫機能障害に対する3回目の接種は連邦政府の当初の接種プログラムに既に組み込まれている内容であり、ブースターと認識されているわけではなく、一般人口に対するブースター接種プログラムについてはATAGIも決定を遅らせている。
アメリカでは人口の大部分に3回目のファイザー・ブースター接種を行う案は、食品医薬品局(FDA)の専門諮問機関内の圧倒的な反対で却下されており、代わりに65歳以上の人口及び基礎疾患などを抱えており、重症になる可能性のある人を対象に3回目のワクチン接種が勧告されている。
イギリスでは、政府は50歳以上の人口、医療労働者、基礎疾患のある人口を対象にしたブースター接種計画の概要を明らかにしている。
これに対して、ATAGIは、3回以上の接種に関する安全データや一般人口へのブースター接種の効果のデータも欠けており、むしろ、特定条件の人口に対象を絞るべきだとしており、海外のデータを待っているところだとしている。
■ソース
ATAGI puts off decision on COVID booster shots, leaves door open for third doses for immunocompromised