2016年9月 ニュース/総合

競泳女子4×100メートル・メドレー・リレーで銀メダルを獲得した豪州チーム(Photo: AFP)
競泳女子4×100メートル・メドレー・リレーで銀メダルを獲得した豪州チーム(Photo: AFP)

豪州は金8個含むメダル29個
-リオ五輪

「期待外れ」-コーツAOC委員長が表明

オーストラリア代表チームは8月21日に閉幕したリオデジャネイロ五輪で、金8個、銀11個、銅10個の合計29個のメダルを獲得した。金メダル数ベースの国別ランキングは10位となった。競泳では女子100メートル・メドレー・リレーをはじめ3つの金を含む10個のメダルを獲得。セーリングや女子7人制ラグビーなどでも金メダルを奪った。

オーストラリア代表の獲得メダル数について、オーストラリア五輪組織委員会(AOC)のジョン・コーツ委員長は8月19日、公共放送ABCのテレビ番組で、期待を下回るものだったとの考えを明らかにした。

コーツ委員長は「オーストラリア代表チーム(の活躍)を誇りに思っている。しかし、結果は我々が期待したものではなかった」と語った。予算が限られている中で、オーストラリアの得意な種目に重点的に資金を投入する「ウィニング・エッジ戦略」が奏功していないという。

同委員長は五輪選手の強化予算について「オーストラリアのライバル国がどのくらい予算を投じているか、考える必要がある。我が国の予算は4年間で約8億ドルだが、英国やドイツ、フランスは最大13億〜14億ドル使っているし、日本もそのレベルまで来ていると思う」と指摘した。同委員長はオーストラリアの財政状況から予算に限界があることは認めたものの、「リオ五輪で期待された結果が得られなかった以上は制度を見直す必要がある」と強調した。

4大会連続でメダル数減少

同委員長はリオ五輪開幕時点でオーストラリアのメダル数の目標を「35〜40個」としていた。

オーストラリアは、自国開催となった2000年のシドニー五輪で過去最高の58個(国・地域別4位、金16、銀25、銅17)のメダルを獲得した。その後、04年のアテネが50個(4位、金17、銀16、銅17)、08年の北京が46個(6位、金14、銀15、銅17)、12年のロンドンが35個(8位、金8、銀15、銅12)と減っていた。今回も減少傾向にブレーキがかからなかった。

ただし、人口比のメダル数で見ると、オーストラリアは依然として「スポーツ大国」と言える。20日付の地方紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」によると、リオ五輪の人口1,000万人当たりのメダル数ランキングでは、オーストラリアは9位(1位はニュージーランド)となっているが、上位は人口がきわめて少ない小国が多く、数千万人規模の一定の人口を持つ先進国の中ではオーストラリアは群を抜いて多い。


北朝鮮の核開発など非難-日豪防衛相会談

マリース・ペイン連邦国防相は8月25日、東京都内の防衛省で稲田朋美防衛相と会談した。両大臣は北朝鮮の核実験と弾道ミサイルの発射を強く非難した。

中国が環礁の軍事拠点化を進める南シナ海の情勢については、当事国が7月の仲裁裁判所の判断を順守するよう求めた。東シナ海情勢に関しても「現状を変更し緊張を高め得るあらゆる一方的な行為」に反対することで一致した。

日本とオーストラリアの防衛協力が広い範囲で拡大していることを歓迎し、協力をさらに進展させていくことで一致した。女性大臣同士となった日豪防衛相会談は、先の内閣改造で稲田防衛相が就任して以来初めて。


両院の議席数が確定

7月2日の連邦選挙から約1カ月。上下両院の全議席がようやく確定した。今後、ターンブル政権が重要法案を成立させるには、両院で存在感を強めた少数勢力の協力が欠かせない。

下院(定数150)のQLD州ハーバート選挙区では7月31日、労働党のキャシー・オトゥール氏の当選が決まった。同選挙区では与野党候補の得票数がきわめて接近していたため、2度にわたって再集計が行われ、わずか37票差で保守連合の候補を破った。

下院の各党の議席数は、与党労働党が前回選挙比で14議席減の76議席とかろうじて1議席差で過半数を上回った。労働党は14議席増の69議席、その他の勢力は前回と同じ5議席となった。

今回の選挙では全議席を改選した上院(定数76)の議席数も8月4日に確定した。保守連合は30議席、労働党は26議席、環境保護政党グリーンズ(緑の党)は9議席となった。その他の勢力は11議席で、このうち復活した右翼政党ワン・ネーションが4議席、ギャンブル規制や保護貿易的政策を掲げるニック・ゼノフォン・チームが3議席を獲得した。


友好に寄与した12人と3団体に授与

日豪基本条約調印40周年記念外務大臣表彰

日本の外務省は8月19日、1976年に日本とオーストラリアの両国が署名した日豪友好協力基本条約」の署名40周年を記念して、外務大臣表彰の授与を発表した。外務大臣表彰は、日本と諸外国の友好親善関係の増進に功績のあった個人と団体について、その功績を称えることを目的としている。外務大臣表彰を授与した12人の個人と3つの団体は次の通り。

【個人】

小田村さつきさん
小田村さつきさん

五十川明さん

五十川明さん

イアン・ウィリアムスさん(豪日経済委員会副会長)
日豪経済関係の促進及び日豪スポーツ交流の進展に貢献。

イアン・クリワースさん(和太鼓奏者、タイコーズ創設者)
豪州での和太鼓の紹介及び普及を通じた日豪文化交流に大きく貢献。和太鼓講座を開催するなど、一般市民が和太鼓に触れて学べる機会を広く提供。

デビッド・ジェイコブスさん(豪日経済委員会CEO)
日本企業の豪州進出をサポート、日豪経済関係の促進に長年にわたり貢献するなど、両国の経済をつなぐ役割を果たす。また、日豪文化関係の拡大・深化にも尽力。

トムソン木下千尋さん(ニュー・サウス・ウェールズ大学教授)
豪州での日本語教育・日本研究の普及ならびに日本と豪州の友好親善及び相互理解促進に長きにわたり大きく貢献。

フィリップ・ミッチェルさん(ニュー・サウス・ウェールズ豪日協会会長)
日豪交流行事の開催に尽力し、両国の友好関係の強化及び相互理解の増進に貢献。また、日本企業の豪州進出や投資の促進を支援。

ライリー・リーさん(尺八奏者、タイコーズ創設者)
豪州を代表する尺八奏者であり、豪州での尺八及び和太鼓の紹介・普及に大きく貢献。

五十川明さん(服飾デザイナー)
ファッション・デザインを通じた日豪交流に大きく貢献。日本の伝統的要素を取り入れたデザインは、豪州のみならず世界のファッションに大きな影響を与えている。

後藤和子さん(Australian Chamber Orchestra(ACO)-オーストラリア室内合奏団バイオリニスト)
豪州で最もよく知られた日本人音楽家の1人。2000年以降、在オーストラリア日本大使館で毎年リサイタルを開催するほか、東日本大震災のチャリティー・コンサートにも毎年参加するなど、日豪文化交流の促進に貢献。

小田村さつきさん(箏演奏家、オーストラリア箏ミュージック・インステチュート代表)
箏の普及及び箏曲家の育成に従事し、箏曲の魅力の普及に努めるなど、日豪音楽交流に貢献。

小路光男さん(陶芸家)
豪州における日本の陶芸の普及及び指導に当たるなど、日豪文化交流に貢献。

ピーター・ヘンドリクスさん(豪州国立大学学生部 副部長)
豪州において日本研究、日本語指導を長年にわたり継続的に実施するなど、日豪の相互理解及び友好親善の促進に貢献。

キャロル・ヘイズさん(豪州国立大学日本研究ネットワーク代表代理)
豪州において日本研究、日本語指導を長年にわたり継続的に実施するなど、日豪の相互理解及び友好親善の促進に貢献。

【団体】

カウラ・成蹊留学交流委員会
過去46年間にわたり、成蹊高校(東京都武蔵野市)及びカウラ高校間の交流事業を実施、交換留学生受け入れに関わる支援に加え、交流経費を捻出するための浄財集めを行っている。また、過去19回にわたり、東京農業大学合唱団のカウラ市訪問及び同市におけるコンサートの実施を行っている。

SMASH!(スマッシュ)
2007年より毎年、ポップ・カルチャー・イベント「SMASH!」を主催。同イベントは大洋州地域最大のポップ・カルチャー・イベントとなっており、同団体は、豪州の若年層を中心とした対日関心の強化に大きく寄与。

茶道裏千家淡交会シドニー協会
1973年にシドニー支部として設立以来、40年以上にわたりシドニー市民が茶道に触れることができる機会を広く提供する他、茶道を通じた日本文化の振興及び日本と豪州の友好親善及び相互理解促進に大きく貢献。


前労働党政権で首相を務めたケビン・ラッド氏
前労働党政権で首相を務めたケビン・ラッド氏

ターンブル首相、ラッド氏の指名を拒否
国連の次期事務総長選挙

マルコム・ターンブル首相は7月29日、前労働党政権で首相を務めたケビン・ラッド氏を国連の次期事務総長選挙候補に指名しないと発表した。立候補には自国の政府の指名が条件となるため、国連トップに転じるというラッド氏の夢は絶たれた。

ターンブル氏は「連邦政府が候補者に指名するには、信用できて、ポジションに適した人物でなければならない。ラッド氏はそれにふさわしくない」と述べた。指名しない理由は名言しなかったが、ラッド氏に直接伝えたという。

地元メディアによると、ラッド氏の指名の是非を議論した28日の閣議では、ジュリー・ビショップ外相とジョージ・ブランディス法相が超党派で指名を支持した。閣内で意見が割れたため結論は出ず、ターンブル氏が最終的に決断した模様だ。

ラッド氏は07年の連邦選挙で旋風を巻き起こし、11年ぶりの政権交代を果たした。外務官僚出身で中国に赴任した経験があり、北京語も流ちょうに話すことから「親中派」のレッテルを貼られた。首相就任後、それまでの連邦首相の外交上の慣例を破り、日本よりも中国を先に訪問。対日関係がぎくしゃくした経緯がある。

ラッド氏はその後、ワンマンな政権運営が反感を買い、労働党内で求心力を失った。10年に副首相だったジュリア・ギラード氏に謀反を起こされ、首相の座から引きずり下ろされた。代わりに首相に就いたギラード氏との間で激しい権力抗争を繰り広げた後、13年6月に首相に返り咲いた。しかし、同年9月の選挙で敗北したため約2カ月半で退陣した後、政界を引退していた。以前から国連事務総長職に食指を動かしていたとされる。


伝説の白鯨が出現ーQLD州沖で目撃相次ぐ

本格的なクジラの回遊シーズンを迎えたQLD州沖に、伝説の白鯨として知られるオスのザトウクジラ「ミガルー」が出現した。8月5日付の公共放送ABC(電子版)が報じた。

ミガルーはきわめて珍しいアルビノ(先天的に肌の色素が欠乏した個体)のザトウクジラ。州東部グレート・バリア・リーフ南端にあるレディー・エリオット島のすぐそばの海域で、航空機の乗客が目撃した。ザトウクジラは腹が白いため、乗客は逆さまに泳いでいると思ったが、よく見ると白鯨であることに気付いた。

レディー・エリオット・アイランド・リゾートによると、同島周辺でミガルーが目撃されるのはおそらく初めてだという。同リゾートの宿泊客もボートの上から近距離でミガルーに遭遇した。リゾートの経営者は「何年か後にまたミガルーに再会したい」と述べた。

ザトウクジラはこの時期、繁殖のため、南極海からオーストラリア東海岸に沿って北に移動する。暖かい海域で子どもを生んだ後、南の海に戻る。QLD州環境・遺産保護省によると、往復の移動距離は約9,000キロに達する。オーストラリア東部を回遊するザトウクジラの個体数は1960年代に約500頭まで減ったが、2013年の時点で1万9,000頭まで回復し、年間約10%の割合で増加しているという。

ミガルーは1991年にNSW州北部バイロン・ベイで初めて発見された。この時点で3歳から5歳と推定された。今年は7月26日にゴールドコースト南部の海域で初めて目撃された。東海岸ではこれまで3頭のアルビノのザトウクジラが確認されている。

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