2016年11月 ニュース/総合

カウラ日本人戦争墓地
カウラ日本人戦争墓地

カウラ日本人戦争墓地の埋蔵者をデータベース化
邦人の有志が提案、外務省の委託事業に

第2次世界大戦中にオーストラリア国内で死亡した日本人捕虜と民間人抑留者524人のデータベースを構築し、ウェブサイトに日本語と英語で公開するプロジェクトが現在、進められている。オーストラリア国立大(ANU)アジア太平洋学部客員研究員の田村恵子氏を中心とする在豪邦人の有志が提案し、日本の外務省と在オーストラリア日本国大使館の支援の下で委託事業として今年4月に始まった。日本人戦争墓地があるNSW州カウラ市も支援している。田村氏ら4人のチームが作業を進めており、2019年ごろまでに完了させる予定。

戦後、オーストラリア各地に点在していた524人の墓は、1964年に設置されたカウラ日本人戦争墓地にまとめられた。以来、同市と市民の協力によって、墓は整備が行き届いた形で管理されている。毎年8月には、地元市民が主催する慰霊祭も開催されている。

しかし、それぞれの墓に刻まれたほとんどの埋葬者の経歴や死因は分かっていない。当時は豪州側に本名を明らかにしない捕虜が多かったため、捕虜の死亡者については墓の氏名が本名なのか偽名なのかも明らかになっていない。このため、埋葬者の親族が、カウラ日本人戦争墓地に埋葬されている事実を確認することが可能になるよう、豪州内にある資料や文書を調査し、その結果から氏名別のデータベースを作成することが提案された。

同大使館は「太平洋戦争時に亡くなった日本人がいかなる経緯で埋葬されたかを明らかにすることで、戦前及び戦中の草の根レベルの日豪関係への理解を深めることも期待される」と述べている。


代替ミルクの原料として注目されている大麻種子
代替ミルクの原料として注目されている大麻種子

大麻ミルクに熱視線
現状では違法も、健康増進効果に注目

NSW州北部マランガニーの大豆生産者、スチュアート・ラーソンズ氏は、大麻種子から製造される代替ミルクに注目している。連邦政府は現行の食品安全規制で大麻を原材料とする食品の販売を認めていないが、麻薬成分が少ないヘンプ(産業用大麻)由来のミルクは健康増進効果が高く、新たな需要を創出できる可能性があるという。11月23日付の公共放送ABC(電子版)が報じた。

ラーソンズ氏はABCに「ヘンプ・ミルクの味はまろやかで、オメガ6とオメガ3が豊富に含まれていて、いいことずくめだ」と述べた。ヘンプ・ミルクは、麻薬成分テトラヒドロカンナビノール(THC)の含有量が少ない大麻の種子を粉砕し、水と混ぜて製造する。ヘンプの繊維や種子は衣料や食品、樹脂製品などさまざまな用途に利用されている。海外では既に安全な食品として承認している国・地域もある。日本でも大麻種子は七味唐辛子の原材料の1つとして古くから親しまれている。

しかし、連邦政府の監督機関であるオーストラリア・ニュージーランド食品安全規制局(FSANZ)は、大麻を原料とした食品の販売を認めていない。オーストラリアとニュージーランドの保健相は2015年、THCの含有量が少ない大麻種子食品の販売許可申請を却下している。大麻食品を合法化した場合、薬物検査で陽性反応が出るおそれがあるほか、麻薬としての大麻の摂取について誤ったメッセージを発信しかねないとの判断があるようだ。

オーストラリアで需要が高まっている豆乳向けの大豆生産で成功したラーソンズ氏は、大麻ミルクでも新市場の開拓に期待している。同氏は「他の新しい食品と同様に試験で安全性が証明される必要がある」と述べている。

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