2017年8月 ニュース/コミュニティー

アダム・リャオ氏(中央)、若林香名氏(中央右)、トニー・ファン氏(中央左)と和太鼓ユニット「ユニオン」の奏者
アダム・リャオ氏(中央)、若林香名氏(中央右)、トニー・ファン氏(中央左)と和太鼓ユニット「ユニオン」の奏者

JNTO日本の食文化の魅力をPR

「おもてなし」をテーマにイベント開催

日本政府観光局(JNTO)シドニー事務所は7月12日、シドニー市内のロックスにある「サケ・レストラン・アンド・バー」でオーストラリアの旅行業関係者や、食をテーマに扱うメディア関係者らに向けたPRイベントを開催。日本の食文化と日本独特の「おもてなし」の精神の魅力を会場に集まった約60人のゲストに向けてアピールした。

日本の食文化の魅力を語った、アダム・リャオ氏
日本の食文化の魅力を語った、アダム・リャオ氏
迫力のある和太鼓の演奏は会場を大いに沸かせた
迫力のある和太鼓の演奏は会場を大いに沸かせた

JNTO事務局長の若林香名氏のあいさつに続き、同事務局のメディア・マーケティング・アシスタントのトニー・ファン氏が、日本を訪れた際に経験するであろう、地方特有の食文化ついての概要をプレゼンテーションした。日本では、一人前のすし職人になるには10年以上の経験が必要で、1年目は食材に触れることさえ出来ないケースもあることや、日本食には、すしやラーメンといった代表的なメニュー以外にも、ベジタリアンの人でも楽しめる精進料理など、数え切れないほどたくさんの種類があることなどが紹介された。更に、山の幸、海の幸といった食材の豊富さ、地方によってそれぞれ特有の食材があるという点を強調。同氏は、マナーについても「日本の食卓では、ご飯には直接ソースをかけない方が良い、箸渡しはタブー、空いたグラスがあることに気が付けば注ぎ足す、といった独特のマナーもある」と実例を示した。

2015年2月にメルボルンで行われた「料理の鉄人」イベントでスピーチする長谷川氏
2015年2月にメルボルンで行われた「料理の鉄人」イベントでスピーチする長谷川氏

ファン氏によるプレゼンテーションに続き、同イベントのゲスト・スピーカーとして招かれた、オーストラリアのセレブ・シェフで「マスター・シェフ」優勝者のアダム・リャオ氏が登壇。日本で生活していた時のことや、旅行で地方を訪れた際に経験したエピソードなどを披露した。知名度の高い大都市東京、大阪、京都、広島はもちろん、地方都市でもさまざまなすばらしい食体験が出来ること、とりわけ石川出身の日本人の妻を持つことから頻繁に金沢に訪れる機会があるため、同地の食の魅力を強調した。

会場では和太鼓の演奏が行われ、各地方の日本酒やウイスキーがもてなされるなど、食にフォーカスした日本の魅力が存分に紹介され、訪れた多くの人を魅了した。


日本航空シドニー支店
シドニー日本人学校で「折り紙ヒコーキ教室」開催

イベント後に撮影した集合写真
イベント後に撮影した集合写真

日本航空シドニー支店は6月27日、シドニー北郊テリー・ヒルズにあるシドニー日本人学校で「JAL折り紙ヒコーキ教室」を開催した。シドニー日本人学校で開催されるのは3年ぶり。

イベントはボーイング787の石川新也機長を講師に迎えた紙ヒコーキ教室、及び学年ごとにヒコーキの飛行距離を競うミニ競技会という二部構成で開催され、競技会の優勝者には厚紙で折られた特製の折り紙スペース・シャトルが贈呈されるなど盛り上がりを見せた。

折り紙の折り方を教える石川新也機長
折り紙の折り方を教える石川新也機長
JALの職員が丁寧に指導を行っていた
JALの職員が丁寧に指導を行っていた

講師を務めた石川機長はイベント後、「子どもたちが集中力を発揮して真剣に話を聞いてくれたのが印象的でした。普段は私は、コックピットにいてお客様の顔を見ることはほとんど出来ません。それだけに子どもたちが楽しそうに喜怒哀楽を表現している姿を見ると、とても感動しますし、うれしいです」とコメントした。「折り紙ヒコーキ教室」はJALグループが実施する次世代育成プログラム「空育」のメイン・プログラムの1つで、折り紙ヒコーキを通じて空への夢と交流の輪の広がりを願いJAL運行乗務員他認定指導員が子どもたちに折り方を指導するというもの。現在、700人ほどの指導員がいるという。

日本航空では折り紙ヒコーキ協会と連携し、2017年に「JAL折り紙ヒコーキ・アジア大会」、20年には「JAL折り紙ヒコーキ・全国大会」を開催する予定。折り紙ヒコーキ大会は折り紙ヒコーキの滞空時間を競う競技で、現在の世界記録は日本折り紙協会会長の戸田拓夫氏の持つ27.9秒(09年)となっている。


御礼

日豪プレス「平成29年度外務大臣表彰」受賞

いつも日豪プレスをご愛読頂きありがとうございます。今年創業40周年を迎える日豪プレスは、日本とオーストラリアとの相互理解の促進という功績を称えられ、この度日本政府より「平成29年度外務大臣表彰」を受賞することになりました。これもひとえに読者の皆様の応援があってこそだと感謝しております。今後も日豪プレス本紙やMOVE、日豪プレス・オンライン版、英字雑誌のjStyleやjSnowなど、各媒体を活用し、日豪の懸け橋としてますますその活動に力を入れてまいる所存です。受賞の様子などは授賞式後に改めて紙面で掲載させて頂きます。今後とも日豪プレスをどうぞよろしくお願い申し上げます。日豪プレス・スタッフ一同


オーストラリアにおける企業設立時の留意点を説明する篠崎氏
オーストラリアにおける企業設立時の留意点を説明する篠崎氏

「豪州ビジネスに役立つ法規制のポイント」セミナー開催
シドニー日本商工会議所/ジェトロ・シドニー事務所

シドニー日本商工会議所(会頭=廣田信治:オーストラリア三菱商事会社)の企画委員会(委員長=奥澤徹:野村オーストラリア)と日本貿易振興機構(ジェトロ)シドニー事務所は6月27日、「豪州ビジネスに役立つ法規制のポイント」と題したセミナーを開催、約40人が参加した。

オーストラリアで事業を行うに当たって、進出時のビザの取得から会社設立や各種登録手続き、事業が始まってからの雇用主としての会社法上の義務、税務申告や会計監査などのコンプライアンスの徹底など、知っておくべきことが数多くある。セミナーでは、就労ビザの申請手続きや、駐在員事務所、支店、現地法人の違い、オーストラリアの会社法や税務上求められるコンプライアンス及びオーストラリアの会計制度などについて、アーンスト・アンド・ヤング会計事務所の篠崎純也氏、石川達仁氏、渡辺登二氏から説明がされた。


457ビザの改正点を説明するウェイン・ペーセル氏
457ビザの改正点を説明するウェイン・ペーセル氏

シドニー・ビジネス塾
「457ビザに関する変更内容とは?」開催
シドニー日本商工会議所

シドニー日本商工会議所(会頭=廣田信治:オーストラリア三菱商事会社)の企画委員会(委員長=奥澤徹:野村オーストラリア)は7月13日、シドニー・ビジネス塾「457ビザに関する変更内容とは?」を開催、約90人が参加した。

オーストラリア政府は、新しい「Temporary Skill Shortage(TSS)」ビザに切り替わる2018年3月までの間に、段階的に現行の457ビザに対する規定を変更すると公表しており、7月1日付で職業リストの見直しなどを含む新たな変更を発表した。講演では、アーンスト・アンド・ヤング会計事務所のウェイン・ペーセル氏、篠崎純也氏から、今回発表された変更内容や日系企業への影響などについて説明がされた。


新会頭に末永氏(豪州新日鉄住金)
シドニー日本商工会議所・第60期総会を開催

シドニー日本商工会議所は7月28日、第60期(2017/18年度)定時総会を開催。「第59期(2016/17年度)事業報告書(案)」及び「同収支決算報告書(案)」について審議し、いずれも原案の通り承認された。

その後、第60期の役員を発表し、新会頭は末永正彦氏(豪州新日鉄住金)が就任することになった。なお、新年度の役員は下記の通り。

【2017/18年度シドニー日本商工会議所役員】(敬称略)

■会頭
末永正彦(豪州新日鉄住金)

■副会頭
廣田信治(オーストラリア三菱商事会社)
溝雄介(キヤノン・オーストラリア)
小山真之(豪州三井物産)

■理事
伊藤令(オーストラリア住友商事会社)
奥澤徹(野村オーストラリア)
小西敦史(日立オーストラリア)
小林伸一(丸紅オーストラリア会社)
曾我英俊(双日豪州会社)
宝本聖司(日本航空株式会社)
田中智之(三井住友銀行)
谷村昌彦(三菱東京UFJ銀行)
土橋修三郎(伊藤忠豪州会社)
平野修一(ジェトロ・シドニー事務所)
山路康之(みずほ銀行)

■監事
大庭正之(KPMG)
菊井隆正(アーンスト・アンド・ヤング)

■シドニー日本商工会議所
Tel: (02)9223-7982
E-mail: info@jcci.org.au
Web: www.jcci.org.au


新会長に小林氏(丸紅オーストラリア会社)
シドニー日本人会・2017/18年度総会を開催

シドニー日本人会は7月28日、2017/18年度通常総会を開催。「2016/17年度事業報告書( 案)」及び「同収支決算報告書(案)」について審議し、いずれも原案の通り承認された。

その後、2017/18年度の役員を発表し、新会長に小林伸一氏(丸紅オーストラリア会社)が就任した。なお、新年度の役員は下記の通り。

【2017/18年度シドニー日本人会役員】(敬称略)

■名誉会長
竹若敬三(在シドニー日本国総領事)

■会長
小林伸一(丸紅オーストラリア会社)

■副会長
伊藤令(オーストラリア住友商事会社)
谷村昌彦(三菱東京UFJ銀行)
土橋修三郎(伊藤忠豪州会社)

■財務担当理事
田中智之(三井住友銀行)

■理事
笠原昌哉(JTBオーストラリア)
小西敦史(日立オーストラリア)
小山真之(豪州三井物産)
末永正彦(豪州新日鉄住金)
曾我英俊(双日豪州会社)
宝本聖司(日本航空株式会社)
廣田信治(オーストラリア三菱商事会社)
松尾秀明(在シドニー日本国総領事館)
溝口雄介(キヤノン オーストラリア)
山路康之(みずほ銀行)

■監事
大庭正之(KPMG)
菊井隆正(アーンスト・アンド・ヤング)

■シドニー日本人会
Tel:(02)9232-7546
E-mail: jss@jssi.org.au
Web: www.jssi.org.au


マイケル・カービー氏(左)、ハワード元豪州首相(中央)、竹若総領事(右)
マイケル・カービー氏(左)、ハワード元豪州首相(中央)、竹若総領事(右)

マイケル・カービー氏
旭日重光章受章記念祝賀会が開催

シドニー総領事公邸で6月28日、マイケル・カービー元北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)委員長の旭日重光章受章記念祝賀会が開催され、ハワード元豪州首相を始めとする政財界及び法曹界の幹部など多くの人びとが参加した。

カービー元委員長は「今回の受章に際して天皇陛下、日本政府、及び日本国民への感謝の意を述べたい」とあいさつを行なった。また、人権問題を含む北朝鮮情勢の悪化に強い懸念を示し、更に、日本にとって拉致問題が極めて深刻な問題であることを述べた上で、「北朝鮮の人権問題の解決に向けて引き続き尽力していきたい」と語った。

また同会では、カービー氏に対して加藤拉致担当大臣から届けられた祝辞を、竹若敬三在シドニー日本国総領事が紹介した。他の参加者からも多くの祝辞が寄せられ、祝賀会は和やかに執り行われた。


BEST Inc 異業種交流会セミナー開催

前「企業ネットワーク」から名前を新たにしたNPO法人「BEST」(Business Establishment Strategy Team)は、8月22日、シドニー・シティー中心部で異業種交流会セミナーを開催する。ゲストにオーストラリアン・ビザ・アンド・エデュケーション(AVE)代表の中澤英世氏を招き、「ビザ」に関する講演が行われる。

今年の4月、7月の就労ビザの法改正を踏まえた改正事項の他、永住ビザ、就学ビザなども含めて、サポートを必要とする会社の条件や、ビザ取得のアドバイスなどの情報について話し、質疑応答の時間も予定されている。

■BEST Inc
日時:8月22日(火)6:45PM~9PM(6:30PM受付開始)
場所:茜家レストラン(28 King St., Sydney)
料金:50ドル(食事付き)
Email: bestinc0717@gmail.com(問い合わせ、申し込み)


シドニー日本クラブ、日本語学校合同教員研修会

シドニー日本クラブ(JCS)は、8月26日、シドニー・ウルティモのJCS日本語学校シティー校で日本語学校で教育に携わる教員を対象とした「第4回日本語学校合同教員研修会」を開催する。シドニー日本語土曜学校教務局員の阿部圭志氏が講演を行う。


J1・横浜Fマリノスのサッカー教室、シドニーで開催

クラブ初の豪州でのサッカー教室開催

シドニー北部タマラマで7月5~7日、サッカー・Jリーグの名門クラブ・横浜Fマリノスによるサッカー教室「横浜Fマリノス・エリート・フットボール・クリニック」が開催された。同クリニックは、QLD州でサッカーを通じた交流事業を手掛けるサッカー留学エージェント「エイトフットボール」が、Jリーグ各クラブに指導者派遣を打診、横浜Fマリノスから望月選氏と宮下幹生氏の2人のコーチが派遣され、同地を管轄するノーザン・サバーブ・サッカー協会と3者共同で開催。横浜Fマリノスとしては、クラブ初の豪州でのサッカー教室開催となった。

同クリニックの参加者は年代別に分けられ、10~13歳の年代のカテゴリーからは30人の少年・少女、15~16歳の年上のカテゴリーからは15人の少年が参加。3日間を通し、各年代のカテゴリーに応じたトレーニングが実施された。

年下の参加者に対しては、ボールを使った実践的なトレーニングだけでなく、ペアで鬼ごっこを行うなどレクリエーション要素が含まれた内容も盛り込まれた。レクリエーション要素を含んだトレーニングについて、同年代の指導に当たった宮下氏は「集団競技であるサッカーの本質的な部分を感じてもらいたかった」と目的を語った。

年上の参加者のトレーニング内容は、初日に攻撃、2日目に守備、3日目に2日間の総括とテーマが設けられた。トレーニング中は常に、プレー・スピードの変化や練習内容の変化に応じた状況判断について指導の声が飛ぶなど、年下の参加者と異なりトレーニングはより実践を想定したものとなった。3日間の指導を担当した望月氏は「参加者は攻守両面で個人能力を重視する傾向があった。そこに組織でうまくプレー出来れば個人能力の脅威も増す」とトレーニングでは組織としてのプレーの向上を念頭に置いて指導に取り組んだことをコメントした。

指導者講習会で技術指導を行う望月氏
指導者講習会で技術指導を行う望月氏
レクリエーション要素が盛り込まれた年下参加者向けのトレーニング
レクリエーション要素が盛り込まれた年下参加者向けのトレーニング

同クリニックの開催について、望月氏は「今回の機会をきっかけに豪州のサッカー関係者との密接な関係を作っていきたい。そして、豪州の子どもたちには横浜Fマリノスというクラブを知ってもらうことで、日本でプロサッカー選手になるという将来の選択肢にもつなげて欲しい」と語った。また、同クリニックの運営に当たったエイトフットボールの代表・山口幹太氏は「サッカーの上達だけでなく人間としても成長出来る機会をサッカーを通じて与えていければ」と今後のサッカー教室開催に関する展望をコメントした。

指導者講習会も開催

3日間の子ども向けクリニックの開催に併せ、5日夕方には同地のサッカー・クラブに所属する指導者を対象とした指導者講習会も開催された。

約1時間にわたった同講習会では、ドリブルやパスなど個人技術上達のためのトレーニングの仕方についてノウハウが提供された。同講習会を担当した横浜Fマリノスの望月氏は「日本の子どものように技術力を高めるにはどうすれば良いかという意見が来豪前に寄せられていた。そのため、個人技術を子どもに指導するためのメニューを組んだ」とコメントした。また、同氏は「指導歴が長くない方もいたようだが、それでも参加された皆さんは非常に熱心に講習に取り組んでくれた。その取り組みへの姿勢がすばらしいと感じた」と講習会参加者への印象を語った。

年上の参加者のトレーニングでは、何度も細かな指導が与えられた
年上の参加者のトレーニングでは、何度も細かな指導が与えられた
参加者MVPには横浜Fマリノスからユニフォームが贈られた
参加者MVPには横浜Fマリノスからユニフォームが贈られた

日本勢3種目の大会制覇、バドミントン豪オープン
女子ダブルスで高橋・松友ペアが優勝

6月25日、シドニー近郊のオリンピック・パークで、6日間にわたり開催されたバドミントンのスーパー・シリーズ(SS)、「オーストラリア・オープン2017」の各種目決勝戦が行われた。

注目の女子ダブルスは、リオデジャネイロ五輪で日本バドミントン界史上初の金メダルを獲得した、高橋礼華・松友美佐紀ペア(日本ユニシス)が優勝。高橋松友ペアは、五輪決勝で金メダルを懸けて競ったデンマークのペアと対戦。五輪同様に接戦になるかと思われたが、1ゲームも譲ることなくストレートで下し快勝した。

6月上旬に行われたインドネシア・オープンで中国ペアにストレート負け、初戦敗退を喫し、不安を抱えた中での巻き返しを狙う大会となったが、五輪の覇者たちは本来の調子を取り戻すことに成功した。

女子シングルスでは日本人対決となり、山口茜(再春館製薬所)は2ゲーム目を取り返すものの、スタミナが落ちなかった、五輪銅メダルの奥原希望(日本ユニシス)が2-1で勝利。

男子ダブルスは園田啓悟・嘉村健士組ペア(トナミ運輸)が勝利。日本チームは、同大会において3種目制覇となった。

オーストラリア・オープン女子ダブルスで優勝した高橋・松友ペア
オーストラリア・オープン女子ダブルスで優勝した高橋・松友ペア
女子シングルスで優勝した奥原希望
女子シングルスで優勝した奥原希望

東日本大震災チャリティー姿勢教室開催

シドニー・シティー中心部にある「シドニー・セントラルYHA」のミーティング・ルームで7月16日、「東北大震災チャリティー姿勢教室--姿勢が変われば人生が変わる」が開催された。

主催者の姿勢矯正・セラピストの杉森匠司氏は、シドニー市内サリー・ヒルズとセントラル・コーストで治療院を営み、一時しのぎで痛みを和らげるのではなく、慢性症状を完全消失させる手技療法を行っている。

杉森氏自身は、長年腰痛に悩まされたというが、「それを回避出来たのは、姿勢を整えることのすごさ、すばらしさに気付いたことだった」と話す。また、正しい姿勢を維持することによってもたらされるメリットについて、約20人の参加者とディスカッション形式で対話を行った。また、体全体を見なければ、根本的な解決には至らないという、“ホリスティック”の重要性、いわゆる根本治療を目的とした姿勢矯正を推進している理由についても述べた。その後、筋肉の整え方と姿勢を矯正するトレーニング方法を披露し、参加者が実践した。

日本とオーストラリアで「Shoji式」姿勢学セミナーを行っている杉森氏は、「肩凝りや腰痛などで苦しむ人を助けたい。正しい姿勢を意識し、保つことで人生がより良く変わり、幸せな人たちが増える。そのために正しい考え方をより多くの人たちに伝え、広めていきたいので、体の動く限りこの活動を伝え続けたい」とコメント。同イベントは東日本大震災チャリティーの一環として行われ、参加費は全て東北に寄付される。

杉森氏と参加者
杉森氏と参加者
チャリティー活動にも精力的な杉森氏
チャリティー活動にも精力的な杉森氏

■Balance and Posture Sydney Clinic
Web: www.balanceandposture.jimdo.com
Facebook: www.facebook.com/ShojiMassageClinic



クーリンガイ交響楽団演奏会を開催

シドニー在住の日本人指揮者、村松貞治氏をゲスト指揮者に迎え、クーリンガイ交響楽団が8月26日、27日にシドニー北部のセント・アイビスで演奏会を開催する。

演奏曲目はヴァインの交響曲第1番『マイクロシンフォニー』、ヴォーン・ウィリアムズの『ヴィオラと管弦楽のための組曲』、ベートーベンの交響曲第6番『田園』が予定されている。

村松氏は愛知県岡崎市出身。1997年に英国に渡り、英国王立北音楽院やシドニー音楽院などで学び、欧州各地やオーストラリアで研鑽を積んだ。現在はストラスフィールド交響楽団の音楽監督を務める。

■クーリンガイ交響楽団演奏会
日時:8月26日(土)7:30PM開演、27日(日)2:30PM開演
会場:St. Ives Uniting Church (Cnr. Douglas St. & Mona Vale Rd., St. Ives)
料金:大人$40、シニア$30、学生$12
Web: www.kpo.org.au/current/index.php/concerts/pastoral-symphony(チケット・詳細)、www.sadaharu.net
(村松貞治氏の公式ウェブサイト)


毎年多くの人を楽しませるオーバン・ボタニック・ガーデンズの桜
毎年多くの人を楽しませるオーバン・ボタニック・ガーデンズの桜

シドニー西郊オーバンで、桜まつり開催

カンバーランド・シティー・カウンシルは8月18~27日、シドニー市西郊のオーバン・ボタニック・ガーデンズで毎年恒例のシドニー桜まつりを開催する。

イベント期間中、会場内では日本食の屋台が出店される他、相撲の取組「サクラ・カップ」が行われるなど、同イベントは花見と共に日本の伝統文化を楽しめる内容となっている。

なお、同イベントは期間中6万人の来場が見込まれており、会場周辺では交通渋滞が予想される。期間中の週末は、オーバン駅・オーバン・ボタニック・ガーデンズ間での無料送迎バスの運行が予定されている。

■シドニー桜まつり
日程:8月18日(金)~27日(日)
会場:Auburn Botanic Gardens, Chiswick and Chisholm Rds., Auburn, NSW
Tel: (02)8757-9000
Web: www.cumberland.nsw.gov.au/sydneycherryblossomfestival


SBSラジオ日本語放送8月のハイライト

SBSラジオ日本語放送は毎週、火曜、木曜、土曜の午後10~11時に番組を放送している。番組は、AMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBS Radio1」を選択する方法で聞くことが出来る。

8月のシドニーサイドでは、シドニーのオペラ・ハウスで開かれるチャリティー料理イベントに登場する「鉄人」たちや、アニメなど日本のポップ・カルチャーの祭典「SMASH! 2017 Sydney Manga and Anime Show」の日本人ゲストなどのインタビューを放送する予定。また、シドニーの南部、サウス・コーストを拠点にスカルプターやインスタレーション・アーティストとして活動する鎌田亮(かまだあきら)氏へのインタビューなど、聞き逃してしまった先月の放送もSBSのウェブサイトで聞くことが出来る。

なお、毎月最終週の木曜には、日豪プレス翌月号の見どころや取材の裏話などを編集部スタッフが紹介している。次回は8月31日(木)放送予定。

■SBSラジオ日本語放送
Email: Japanese.program@sbs.com.au
Web: www.sbs.com.au/Japanese
Facebook: www.facebook.com./SBSJapanese


伝統的な和とモダンが融合された数々の作品が展示された
伝統的な和とモダンが融合された数々の作品が展示された

展覧会「わ和輪WA」開催

シドニー在住の日本人アーティスト、ファーズみどり氏と片岡まゆ氏の展覧会が、6月28日~7月9日までシドニー北部のノース・カール・カールで開催された。6月28日のオープニングでは、竹若敬三在シドニー日本国総領事があいさつし、尺八奏者のライリー・リー氏の演奏も行われるなど、たくさんの来場者を楽しませた。

ファーズ氏の作品は大胆な筆さばきに繊細な”運命の赤い糸”を絡ませ、百人一首やギリシャ神話、ニュージーランド伝説などを題材に面白く仕上げられている。絵画だけではなく、和紙を使った折り紙、墨絵の作品なども展示された。また、片岡氏の作品は、オーストラリアの植物の写真を和紙を使用して柔らかな印象を醸し出していた。2人の作品は多くの来場者を魅了した。


池坊、生け花エキシビジョン開催

8月12、13日の2日間にわたり、シドニー北西部のゴードンで、歴史ある生け花の流派、池坊の花の展示会が開催される。この花展は、開催会場となる椿の庭で有名なエリルディーン・ヒストリック・ハウス・アンド・ガーデンで毎月行われるオープン・ガーデンに合わせたものだ。

また、9月2日には、盆栽コミュニティー「The Bonsai Society of the Central Coast」の20周年を記念したイベントの開催に伴い、シドニー北部のゴスフォードにあるエドガワ・コメモレイティブ・ガーデンで、生け花の展示とデモンストレーションが行われる。

■池坊シドニー支部
会場:Eryldene Historic House (17 Mclntosh St., Gordon)
日時:8月12日(土)、13日(日)10AM~4PM
料金:無料



Archibald Prize 2016 winner Louise Hearman Barry the artist. Photo: AGNSW

■NSW州立美術館・日本語ボランティア・ガイド便り

アーチボルド展2017

オーストラリアで、最も長い歴史と権威のある肖像画の公募展、アーチボルド賞が開かれています。1921年若手のアーティストを育成し、偉大なオーストラリア人の名を永久に残すことを目的としたジャーナリストで美術愛好家JFアーチボルドの遺贈で設立されました。

アーチボルドの遺志を継ぎ、描かれる主題が美術、文学、科学、政治などの分野での著名な人であることを優先とするこの展覧会は、まさにオーストラリア文化の著名人簿でそのスナップ・ショット・アルバムともいえるかと思います。独創的で多様な画風も見る人を大いに楽しませてくれます。

最優秀作品は美術館の理事会が審査し、賞金は10万ドルです。他に、アーチボルド賞には、搬入された作品を受取り、開梱、設置するスタッフが選ぶ「Packing Room Prize」(賞金1,500ドル)と会場出口に置かれたコンピューターで一般の人が投票して決める「People’s Choice」(賞金3,500ドル)があります。会場で、お好きな作品に投票し、「People’s Choice」にご参加ください。

そして、5歳から18歳までのこれから芽吹いてくるアーティストたちの作品展、ヤング・アーチィ展もぜひご覧ください。また同会場では、ウイン賞―風景画とフィガ―彫刻展(賞金5万ドル)、サルマン賞―風景画、肖像画以外の絵画と壁画作品展(賞金4万ドル)も開催されております。

日本語ガイド・ツアーを展覧会開催中毎週水曜日11時より行います。(投稿=コミュニティー・アンバサダー:森岡薫)

「Archibald, Wynne, Salman Prizes 2017」
日時:7月29日(土)~10月22日(日)10AM~5PM、水曜日のみ10PMまで
場所:Art Gallery of New South Wales Major, Lower level, Exhibition Gallery(Art Gallery Rd.,The Domain NSW)
料金:大人$18、コンセッション$16、メンバ−$14、子ども$8(5~17歳)、家族(大人2人+子ども3人まで)$44
Tel: (02)9225-1700(英語)
Email: communityambassadors@ag.nsw.gov.au(日本語可)
Web: www.artgallery.nsw.gov.au/calendar/japanese-language-guided-tour


タスマニアそば開発・輸入30年、津田沼の白鳥理一郎さん

タスマニアから、日本にそばが輸入されて今年で30年になる。そのパイオニアは、千葉県習志野市津田沼の白鳥製粉株式会社の白鳥理一郎社長(以下、白鳥さん)だ。その「タスマニアそば物語」とは――。

日本では、そばと言えば年越しそばを思い浮かべるが、実は蒸し暑い夏に冷水でさらりとしめた盛りそばの需要の方が多いのだそうだ。

白鳥製粉株式会社3代目の白鳥さんのオーストラリアとの縁は、1970年から71年にかけて1年間、ロータリー・クラブの支援留学生として、南オーストラリア州の牧場一家に世話になったことから始まった。その時、父親の利重さん(故人)が会いに来て、「季節が日本と逆のオーストラリアでそばが取れれば、日本の端境期に新そばが入手出来るのに……」と言ったのだ。父の夢をいつか実現したいと、白鳥さんは心に決めた。

また、弟の哲也さんは、日本の東北地方や北海道に似ているから、タスマニアでそば栽培が出来るのではないか、と指摘した。

その後、白鳥さんは内外から情報を集め、85年11月に初めてタスマニアの土を踏んだ。紹介されたタスマニア州の農務省長官に会い、当時タスマニアでは、そばは全く栽培されていないことが分かった。

帰国後、タスマニア州農務省長官アラン・スミス氏から、「そばの試験栽培をやってみることに決めたので、日本からそばの種子を送ってくれないか」という手紙が、白鳥さんのところに舞い込んだ。

そこで85年のクリスマスごろ、日本で高品質と言われる地域生産の種実150キログラムを航空便で送った。タスマニア州農務省技師、ロジャー・オア氏が3年間の試験栽培の責任者となり、86年6月に初のタスマニア産のそば10キログラムが、白鳥さんの手元に帰ってきた。白鳥さんが、そばの国際シンポジウムで知り合ったスロベニアの育蓄専門家のイワン・クレフト氏とタスマニアで落ち合って、オア氏と協議した。こうして本格的なそば栽培がタスマニア全土で始まったのだ。

87年8月18日、タスマニアそば1トンが白鳥製粉株式会社の工場で製粉され、得意先の東京・並木藪蕎麦の堀田平七郎店主が味見した。そばのこし、色、香り、ゆで加減で「これはいける。日本の端境期に新そばとはすばらしい」と合格点を付けた。白鳥さんは、その日を「タスマニアそば記念日」と決め、酒盃をあげた。

タスマニア州農務省による栽培農家への指導は厳しく、品質は保たれた。乾燥大陸オーストラリアだが、タスマニアは高い山々があり、豊かな水に恵まれ、灌漑施設が張り巡らされ、自動散水機がそば畑を潤した。白鳥さんは、得意先のそば屋店の主たちに、現場を見てもらおうと88年4月に18人の店主をタスマニアに連れて行った。

同年4月15日、ホバートでそば栽培開始記念式が催され、白鳥さんは視察団の店主たちと式典に出席。在留邦人にも食べてもらった。タスマニア州首相は、「白鳥氏に先見の明があった。タスマニアの新産業になる」と祝辞を述べて、試食会の様子は、その日の夕方の地元テレビで放映された。

東京でも6月に椿山荘で日豪関係者百数十人がタスマニアそばを賞味した。

ところで、そばの原産地は、中国の四川省。他の農業産物と同じように、日本のそばの自給率は低い。国産より中国産が多く、次にアメリカだ。タスマニアそばは、年に数十トンぐらいが貨物船で運ばれてくる。「春から新そばを食べられる。夏こそ“新そば”」というのが白鳥さんのキャッチ・フレーズだ。

タスマニアそばは、島中央部のカーリントン・ミルと呼ばれる風車小屋で製粉されている。写真のように、小袋詰めのタスマニアそばの標章にもなっている。

タスマニアのカーリントン・ミルの売店。製粉技師(右)と白鳥理一郎さん(左)
タスマニアのカーリントン・ミルの売店。製粉技師(右)と白鳥理一郎さん(左)

オーストラリアのどこで、タスマニアそばが食べれるのだろう? 視察団の1人だった「新ばしそば」の店主、柴崎好範さん夫婦はシドニーのニュートラル・ベイと、メルボルンのリバプール・ストリートで「SHINBASHI」という、そば店を開いた。

白鳥さんは、オーストラリア人から、「リック」と呼ばれている。そのリックから、在豪邦人へのメッセージ。「タスマニアそばをぜひ食べてください!」(投稿=東京・青木公)


オペラ・ハウスで「料理の鉄人チャリティー・ディナー・イベント」開催
仕掛け人長谷川潤氏インタビュー

2015年2月にメルボルンで行われた「料理の鉄人」イベントでスピーチする長谷川氏
2015年2月にメルボルンで行われた「料理の鉄人」イベントでスピーチする長谷川氏

8月2日にシドニー市内オペラ・ハウスで「料理の鉄人チャリティー・ディナー・イベント」が開催される。1990年代に日本で大ヒットしたテレビ番組「料理の鉄人」は、鉄人に挑戦者が勝負を挑む料理対決番組。オーストラリアでも何度も再放送されるほどの人気を誇っている。この度、番組最盛期の料理の鉄人メンバーがオペラ・ハウスに集結する。そのイベントの仕掛け人である長谷川潤氏に話を伺った。
(聞き手=石井ゆり子)

――オーストラリアでどのような活動をされてきましたか?

メルボルンを中心にメディア、イベントの企画・運営・主催などの事業をしてきました。弊社のイベントは日本の物産や工芸品の紹介と普及にまつわるものが多く、イベントは興味を持って頂くきっかけと位置付けており、イベント終了後の営業や販路開拓に重きを置きながら日々活動しております。

10年前、20年前に比べると日本食は人気があり、訪日観光誘致も活況を呈していますが、それでも(海外の方から見て)まだ見ぬ日本を紹介するチャンスがたくさん残されていると感じます。弊社が特に力を入れているのは、四国や沖縄、東北などの地域の紹介です。「LOCAL」を「GLOBAL」にする「GLOCAL」というコンセプトで活動させてもらっています。

――オーストラリア人を対象に、「食」をテーマにしたイベントを多く手掛けてる理由、またイベント実施に至ったきっかけは何ですか?

弊社(私自身)の最も大きなテーマは「食文化・伝統文化を通じて日本への観光誘致」だと考えています。

食文化は必ず観光誘致にもつながると信じています。産地直送という言葉がありますが、目指すのは産地へ直行してもらう「産地直行」。例えば、愛媛県の食材は愛媛県で食べるのがおいしいし、食文化を体験しに行くことは結果として、観光誘致にもつながります。まだ不定期ですが、日本酒の酒蔵視察や高知ゆずなどの柑橘ピッキング体験の企画を組んだりしています。

オーストラリア人シェフも私たち日本人から言葉や写真の情報を参考にするだけでなく、実際にその土地に行き、食文化の体験や農園、酒蔵などを見学することで、自らがアンバサダー的な役割を担うことにつながります。日本の食と職(人)は世界に通じる魅力があります。ただ、そこにどのようにストーリーを織り込みながら、海外で反応の濃いものにするか、日々その挑戦の連続です。

イベントの実施に関しては、3年ほど前に、高知県の自治体と初めてオーストラリア人シェフや鉄人シェフを招いて、高知ユズ狩りを企画したことがきっかけです。

――今回、オペラ・ハウスで開催される「料理の鉄人チャリティー・ディナー・イベント」を仕掛けるに当たっての経緯、料理の鉄人たちとの出会いについてお聞かせください。

オーストラリアと日本をフィフティー・フィフティーのポジションとして捉え、両国の友好と繁栄につながる祭典をやりたいと考えました。その時、頭に浮かんだのが、オペラ・ハウスと富士山でした……。

2015年に自分の尊敬する荒金育英シェフのつながりで、2人で料理の鉄人イベントを主催しました。それが終わった後、人生で味わったことの無いような充実感の中、一生の思い出が出来たな、これで鉄人イベントを完結したな、と思いました。ところが、映画に例えるならそれは第一作目だったみたいで、また沸々と同様のイベントがやりたくなってきたのです。そんな時、自分が携わっている四国や沖縄県、長野県など日本各地のすばらしい食材を使って、オーストラリアの象徴であるオペラ・ハウスに企画を持ち込みたいと考え、仲間ですごいことが起こせるかも知れないという空想を具現化するプロセスに夢やロマンが潜んでいるような気がしました。あとは、大変お世話になった鉄人シェフたちや仲間のシェフと一緒に思い出を作りたいと思ったのも単純明快な気持ちです。

しかし、このイベントの主役は参加してくださる1人ひとりなので、それぞれのオペラ・ハウス物語が紡がれていけば鉄人シェフ・運営陣にとっては本望です。

――今後の展望のついて教えてください。

100年後の世界を想像して仕事をしています。

日本とオーストラリア、世界の食文化交流がますます深く結びついていることを夢想するとワクワクします。BBQをした時に、オーストラリア人がワインの代わりに日本酒を持ってくる人が増えるようにするには、どのような事を考えれば良いのかな? と自分の生活目線や大衆に根付いた発想を大事にしたいです。

あとは一概に日本食と言っても47都道府県の食文化が違うので、その辺りをゆっくりひも解きながら、伝えていきたいと考えています。

まずは今年のお返しに、来年はきっちり日本で日豪イベントをやりたいと思います。


マルスウイスキー、豪州市場向けPRイベントを開催

落合氏を交え生産者と消費者の間でのさまざまな意見交換が行われた
落合氏を交え生産者と消費者の間でのさまざまな意見交換が行われた

日本国内を代表するウイスキー・メーカー「マルスウイスキー」の豪州市場向けPRイベントが7月6日、シドニー・シティー中心部サリー・ヒルズにある有名パブ「クロック・ホテル」で開催された。同イベントは同日午後2時からはトレーダー向け、午後6時からは消費者向けのテイスティング・イベントとして開催。イベント開催に当たり、親会社である本坊酒造株式会社より本坊和人代表取締役社長、坂本道哉海外営業部係長、マルス信州蒸溜所より竹平考輝所長が来豪した。

午後6時からの消費者向けイベントには、30人のウイスキー・ファンが駆け付け、会場は満員御礼の盛況ぶりとなった。イベントではまず、デジャヴ酒カンパニーの落合雪乃氏が進行・通訳を務める形で本坊氏より同社のウイスキー作りの歴史が説明され、竹平氏より同社ウイスキーの蒸溜・熟成環境、そして商品についての説明がされた。

当日テイスティングに用意された5種類の銘柄
当日テイスティングに用意された5種類の銘柄

また、当日のテイスティングには、同社を代表する4銘柄に加え、昨年鹿児島南さつま市に開所した津貫蒸溜所の蒸溜新酒が用意された。参加者は竹平氏による説明の下、それぞれの銘柄の味や香りの違いを思い思いに楽しんだ。

同イベントについて、本坊氏は「今年は香港でも試飲会を開催したが、シドニーでのイベントはそれ以上の大変な盛り上がりを感じた。今回のイベントは、同社のファンを増やしていく上での非常に重要な機会となった」と振り返った。また、竹平氏は「海外においてジャパニーズ・ウイスキーが盛り上がりを見せる中で、マルスウイスキーの存在、造り手の1人ひとりが心を込めてウイスキーを作っていることを感じてもらえたらうれしい」とコメントした。

当日用意された銘柄を解説する竹平氏
当日用意された銘柄を解説する竹平氏
マルスウイスキーの歴史について説明する本坊氏(写真:山内亮治)
マルスウイスキーの歴史について説明する本坊氏(写真:山内亮治)

本坊酒造株式会社
本坊和人・代表取締役社長インタビュー

本坊酒造株式会社代表取締役社長の本坊和人氏
本坊酒造株式会社代表取締役社長の本坊和人氏

日本国内を代表するウイスキー・メーカー「マルスウイスキー(本坊酒造)」の豪州市場向けPRイベント開催に当たって、本坊酒造株式会社の代表取締役社長・本坊和人氏が来豪した。日本のウイスキーが海外で世界的な賞を受賞するなど注目を集める中で、来豪した本坊氏に、日本のウイスキーが海外で評価される理由、またマルスウイスキーならではの魅力や今後の商品展開などについて話を伺った。(聞き手=山内亮治)

――今回の来豪に当たり、豪州のウイスキー市場をどのように捉えていましたか。

豪州の人口は決して多いとは言えませんが、国民1人当たりのアルコール消費量は多いという印象を受けていました。豪州はワイン大国ですのでワインの消費量はもちろん多いのですが、ウイスキーに代表されるハード・リカーの消費量も実は欧州と同様に多いんです。これには、英国からの移民によって国が形成されたという歴史的な背景が関係しているかもしれません。そのため、豪州はウイスキーやジンなどの蒸留酒に対する感性を持つ国だと考えていましたが、来豪してその考えは間違いないと思いました。

――豪州でのイベントの開催に対して何か具体的な狙いはありましたか。

2015年10月よりデジャヴ酒カンパニーと取引を開始し、現在まで豪州での売り上げを順調に伸ばすことが出来ていますが、メーカーとして自分たちのファンを1人でも多く増やしていくことは非常に重要です。そのためには、造り手だけでなく代理店、そして飲食店と協働しなければ造り手のメッセージを消費者に届けることはなかなか出来ません。今回の豪州でのイベント開催の最大の目的はマルスウイスキーのファン作りであり、その目的は今回のイベントで十分に果たせていると実感しています。

――日本のウイスキーが海外で評価される理由とは何でしょうか?

造り手の視点から考える日本のウイスキーが海外で高評価を得られる理由は、日本の自然環境が持つポテンシャルの高さがウイスキーに反映されていることです。例えば水、良質な軟水が至る所で湧き出る国というのは、世界の中でも珍しいはずです。

加えてウイスキーの生産には、製造環境以上に熟成環境が重要です。日本は四季がはっきりしているため年間を通した気温の変化が大きく、これが良い方向に働き、ウイスキーを大胆に熟成させてくれます。代表的なウイスキー産地のスコットランドは、1年を通して冷涼で気温の変化も大きくないため、ウイスキーの熟成自体も穏やかなものになります。

しかし、日本の場合、寒い地域では寒い地域なりの熟成を見せ、温暖な気候の地域では早熟型のウイスキーが完成します。原酒が同じでも、温かい時期が長い地域と寒い時期が長い地域では味わいや香りはまた違ったものになります。ウイスキーにこうした変化をもたらしてくれる国というのは、世界中を探してもそう多くはないでしょう。

――海外で評価を高めるジャパニーズ・ウイスキーの中でも、マルスウイスキーならではの強みとは何でしょうか?

マルスウイスキーは、長野県中央アルプス駒ヶ岳の標高800メートルという日本では最も高い冷涼な場所と、鹿児島県津貫という本土では最南端の場所にそれぞれ蒸溜所を持っています。そして、これら2つの蒸溜所に加え、エイジング・セラー(熟成環境)も長野県、鹿児島県の津貫と屋久島の3カ所にあります。この蒸溜と熟成環境の両面で多くのバリエーションを持っているため、さまざまなタイプのウイスキーを生産することが可能です。これは、他社には無い強みであると思います。

――今後マルスウイスキーの商品を海外で更に広めていくために、どのような展開の仕方を考えていますか?

ウイスキーは、焼酎やワインなどの食中酒と違い、単独で味や香りを楽しむためのお酒として長く親しまれてきました。ただ、シドニーのバーでも近頃は「ハイボール」というメニューが出てきています。つまり、食中酒とまでいかなくとも、おつまみと一緒に楽しむという現在日本で楽しまれているのと同じ方法で、海外でもウイスキーが飲まれるようになって来ています。今後も海外で日本食が広まれば、ハイボールというウイスキーの楽しみ方も広まっていくのではないでしょうか。

今後はこのような海外における食文化の変化に合わせた展開を、マルスウイスキーの商品でもしていきたいと考えています。その意味で、欧米だけでなくアジア地域でも人気の高いウイスキーは、私たちにとってこれから非常に特別なコンテンツになっていくはずです。

本坊和人(ほんぼうかずと)プロフィル◎1954年生まれ。77年、南九州コカコーラボトリング株式会社入社。78年、同社海外事業部よりブラジル・ピラチニンガ・アグロ有限会社に出向。その後、80年、本坊酒造株式会社に入社。マルス山梨ワイナリー、マルス信州蒸溜所、東京支店を経て、03年に専務取締役、07年に代表取締役専務、13年より代表取締役社長に就任

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