2017年1月 ニュース/総合

9月期GDP成長率、前期比0.5%減

前年同期比1.8%増̶統計局

オーストラリア統計局(ABS)が2016年12月7日に発表した国内総生産(GDP)統計によると、16年7月~9月期の実質GDP成長率(連鎖実質値=季節調整済み)は前期比0.5%減となった。前年同期比では1.8%増だった。4月~6月期の前期比0.5%増、前年同期比3.3%増から減速した。

前期比でマイナス成長となるのは、QLD州の大規模な洪水(10年末~11年初頭)の影響を受けた11年3月期以来5年半ぶり。

公共部門の設備投資が、大幅に伸びた前期の反動で前期比0.5ポイント縮小したことに加え、民間部門の新規建設への設備投資も同0.3ポイント下落した。平年を上回る降水量を記録したことから、建設業にマイナスの影響があったと見られる。一方、個人消費の指標となる家計最終支出は同0.4%伸びた。

四半世紀ぶりの景気後退は回避か

7日付の公共放送ABC(電子版)によると、エコノミストの予想(前期比0.1%減、前年同期比2.2%増)を大幅に下回った。

オーストラリア経済は1991年以来これまで25年間、リセッション(景気後退=2期連続のマイナス成長)を経験していない。1期のみのマイナス成長は、IT(情報技術)バブル崩壊後の2000年12月期と、世界金融危機後の08年12月期、11年3月期、今回の4回しかない。

ただ、直近の小売売上高が好調に推移していることや、資源価格の上昇を背景に交易条件(貿易による実質所得の増加を示す指標)が大幅に改善していることなどから、オーストラリア経済の基調は底堅いもようだ。大方のエコノミストの予想によると、16年12月期の成長率は9月期に落ち込んだ反動でプラスに転じ、25年ぶりのリセッションに陥る可能性は低いと見られている。

商品価格回復に期待

オーストラリア準備銀行(RBA)が16年11月3日に発表した金融政策決定に関する四半期報告書によると、オーストラリアの主要輸出商品である鉄鉱石、製鉄用の原料炭、燃料用の一般炭の国際価格はいずれも15年12月から16年の年初頃に底を打ち、今年に入って大幅に上昇している。

特に原料炭価格の上げ幅は急で、16年12月四半期の契約価格は1トン当たり200米ドルと前の9月四半期の同92.5米ドルと比較して116%も上昇した。低迷していた石油価格が上昇していることも、オーストラリア産液化天然ガス(LNG)の価格引き上げ圧力になっているという。

RBAのフィリップ・ロウ総裁は11月15日、メルボルンで行った講演で「16年初頭以来の商品価格の上昇の結果、オーストラリアの交易条件(輸出物価指数と輸入物価指数の比=貿易による実質所得の上昇を示す指標)はここ数年間で初めて上昇した。このことは、所得と政府歳入の大幅な伸びを下支えするだろう」と述べた。

RBAはこれまでに公定金利を史上最低水準の1.5%まで引き下げ、なんとか景気の下支えを図ってきた。ただ、16年9月期の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同期比1.3%とRBAがターゲットとする2~3%を下回っており、企業の景況感も必ずしも上向きとは言えない。しかし、今後も商品価格の回復基調が安定して持続すれば、新年の景気回復の道筋はより確実になる可能性がある。


ロバート・サイドラーさんに旭日中綬章

日豪経済関係の強化に寄与-秋の外国人叙勲

日本政府は2016年11月3日、平成28年秋の外国人叙勲受章者を発表した。オーストラリアからは、日豪経済関係の強化に寄与したとして、豪日経済委員会副会長のロバート・サイドラーさん(68=シドニー郊外ウィロビー市在住)が旭日中綬章を受勲した。

在シドニー日本総領事館の発表によると、サイドラーさんは40年以上にわたり日豪両国で実業家、法律家として活動。在豪の日系企業や日本での業務拡大を図る豪州企業を対象に、法律やビジネスに関する助言を行ってきた。

1980年代には、邦銀のオーストラリアでの銀行免許取得を支援した。1990年に日本でオーストラリア人として初の外国人弁護士として登録。通産省(現在の経産省)の輸入関連の審議会では、オーストラリアとニュージーランドを代表する委員にも任命された。

2007年に豪日経済委員会インフラ小委員会委員長に就任。オーストラリアのインフラ関連の合弁事業を日系企業に紹介したり、両国間のインフラ・ミッションなどの事業に携わった。11年から同会副会長を務めている。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る