2017年5月 ニュース/総合

マルコム・ターンブル首相
マルコム・ターンブル首相

首相、米軍のシリア攻撃支持

化学兵器使用「世界は許さない」

マルコム・ターンブル首相は4月7日、米軍によるシリアのアサド政権軍への巡行ミサイル攻撃を支持すると表明した。首相はマリース・ペイン国防相と同日午後に会見を行い、「我々が、世界が、化学兵器の使用を許さないというきわめて重大なシグナルを送った」と述べた上で、「米国の敏速な行動を支持する。シリアの化学兵器使用が終わることを祈る」と言明した。

米軍がアサド政権軍を攻撃したのは今回が初めて。ターンブル首相によると、オーストラリア国防軍は参加していない。同日朝に米国のジム・マティス国防長官から電話で事前通告を受けたという。アサド政権軍は4日、シリア国内の反政府勢力支配地域に対してサリンと見られる化学兵器を使用し、女性や子ども、幼児などの民間人を含む70人以上が死亡したとされる。対抗措置として米軍は7日、地中海に展開する2隻の海軍艦船から巡行ミサイル59発を発射し、化学兵器攻撃の拠点となったとされるシリア西部の空軍基地を攻撃した。

公共放送ABCのゾー・ダニエル・ワシントン支局長は7日、同テレビのニュース番組で、中国の習近平首席の訪米中というタイミングで米軍が攻撃に踏み切ったことについて「ドナルド・トランプ米大統領は、そばにいる習首席に対して『タフな男』を演出し、核不拡散を念頭に中国が北朝鮮により強硬な態度を取るよう迫った形だ」との見方を示した。

オーストラリアはイラクとシリア領内で、米国主導の有志連合による自称「イスラム国」(IS)への空爆に参加している。ISはシリア国内で他の反政府勢力とともにアサド政権軍と対峙している。一方、アサド政権の後ろ盾となっているロシアは、対ISでは米国と利益が一致しているが、今回の米軍のアサド政権軍への攻撃には強く反発しており、シリア内戦は混迷の度合いを深めている。

米軍が今後もアサド政権軍への武力行使を続ける事態になれば、同盟国オーストラリアの対応も焦点となる。

豪州も北朝鮮有事に備え

一方、緊張が高まっている朝鮮半島の有事に備えて、米国の同盟国である豪州も対応を強化しているもようだ。4月11日付の地元紙「デイリー・テレグラフ」(電子版)は、情報当局者の話として「故・金日成(キム・イルソン)首席の誕生日である4月15日の前後に、北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験を行うかもしれない。発射されたミサイルを米国が撃ち落とす可能性を視野に、豪州などの同盟国は即応体制に入った」と報じた。

米軍は8日、オーストラリアに向かう予定だった原子力空母カール・ビンソンを主力とする空母打撃群を急きょ、朝鮮半島近海に派遣すると発表。空母打撃群は15日前後に現地に到着する見通しだ。同紙によると、北部準州のアリス・スプリングス近郊パイン・ギャップにある豪米共同のレーダー基地が、北朝鮮のミサイル発射を索敵しているという。


警察、テロの証拠発見
NSW州で襲撃事件、4人死傷

NSW州南部クイーンビアンと首都特別地域で4月7日未明、少年2人がガソリン・スタンドなどを次々と襲撃する事件が起きた。ガソリン・スタンド従業員のパキスタン出身の男性(29)が刃物で刺されて死亡し、3人が負傷した。警察は同日朝、盗難車で逃走中の16歳と15歳の少年2人を逮捕。15歳の少年を殺人、強盗、傷害など、16歳の少年を傷害の容疑で、それぞれ起訴した。

現時点ではテロ関連の容疑はかけられていないが、警察はテロ関連の事件であることを示す証拠が見つかったとしている。9日付の地元紙「デイリー・テレグラフ」は、犯行現場のガソリン・スタンドに血で「IS」(自称「イスラム国」の頭文字)と書かれた文字が発見されたと報じた。

オーストラリア国内ではこれまでも、イスラム過激思想の信奉者による一匹狼型のテロ事件が散発している。2014年9月にはメルボルン郊外で18歳の少年がナイフで警官2人を襲い、重傷を負わせた。14年12月にはシドニー市内のカフェでライフル銃を持った男が立てこもり、銃撃戦で人質2人が死亡。15年10月にはシドニー西部パラマタのNSW州警察本部前で、15歳の少年が警察職員を銃で殺害している。


在留期間10年以上の邦人は利用可能に
ジャパン・レール・パス

日本のJRグループは3月31日、訪日外国人がJR全線で利用できるフリー切符「ジャパン・レール・パス」の利用資格を6月1日から見直すことを発表した。日本のパスポートと「在留期間が10年以上であることを確認できる書類で、在外公館で取得したもの等」を持っている場合に限り、再び利用できるようになる。具体的な確認書類については、5月下旬に同パスのウェブサイトで公開する予定だという。

同パスは原則として短期滞在の資格で訪日する外国人が対象だが、これまでは永住権保持者など一定の条件を満たしている海外在住の日本人にも利用を認めていた。しかし、海外在住の日本人への発売を今年3月31日に終了したため、同パスを長年利用してきた在外邦人から反対の声が上がっていた。

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