2018年8月 ニュース/総合

マルコム・ターンブル首相
マルコム・ターンブル首相

所得減税法案が成立

首相「税金は低く公平で簡素に」

所得税の減税と税率のフラット化を柱とした法案が6月21日、連邦上院を通過し、成立した。与党保守連合(自由党、国民党)のマルコム・ターンブル首相は声明で「納税者は大変な労働に見合った恩恵を受ける。税金はより低く、より公平で、よりシンプルになる」と強調した。

減税措置は3段階。まず2018/19年度から、約1,000万人の低・中所得者層を対象に最大で530ドルを還付する。同年度から22/23年度にかけて、一定税率が適用される所得の敷居額を引き上げることで幅広い層の税負担を軽減。24/25年度からは、税率適用範囲を3段階に簡素化し、34.5%の中間税率が適用される納税者を全体の約94%まで拡大する。

所得税減税は、マルコム・ターンブル首相の保守連合(自由党、国民党)政権が、5月に発表した2018/19年度予算案の目玉と位置付けていた。今年8月から19年5月までに実施される次期連邦選挙を念頭に、浮動票を握る中間層の支持を取り込む狙いがある。

減税法案は与党勢力が過半数に満たない上院で野党の反対に遭い、審議が難航したが、右派のワン・ネーション党などの支持を得て賛成多数で可決した。ただ、保守連合は各種世論調査の支持率で最大野党・労働党の後塵を拝している。法案成立をテコに選挙に向けて支持率浮上を図れるかどうかは見通せない。


最低賃金、時給18.93ドルに
3.5%上昇――東京都の約1.7倍

公正労働委員会(FWC)は7月1日、全豪一律の最低賃金を前年度比で3.5%引き上げ、時給18.93ドル、週給719.20ドルとした。

豪最低賃金は、東京都(958円)の約1.7倍、米ニューヨーク州(10.40米ドル)の約1.4倍と主要先進諸国と比較しても屈指の高水準にある。

豪州では2012年ごろまで続いた資源ブームで人手不足が深刻化したことから賃金が上昇。労働コストの高騰は、国内産業の競争力低下を招いた。高コストに苦しんだ自動車メーカー3社は17年までに、現地生産から全て撤退している。


ブラックタイガーの別名で知られるウシエビ
ブラックタイガーの別名で知られるウシエビ

日本水産、豪エビ養殖最大手に出資
新事業でブラックタイガー安定供給へ

日本水産(本社東京都港区)はこのほど、オーストラリアの養殖エビ大手「シーファーム・グループ」(本社WA州パース)への資本参加で同社と合意したと発表した。シーファームの発行済み株式の14.99%に相当する第三者割当増資を2,500万ドルで引き受ける。

シーファームはQLD州で高級養殖エビを生産し、国内養殖エビ生産の3分の1強を占める最大手。北部準州で新たに手掛ける大規模な養殖場開発計画に認可のめどが付いたことから、出資を決めた。シーファームの子会社が、今年度中に北部準州でブラックタイガー(ウシエビ)の養殖場建設を始め、21年度に1万トンの生産を目指している。

日本水産は、シーファームが北部準州で生産するブラックタイガーを日本とオーストラリア、ニュージーランドで独占的に販売する。関連商品もグループの販売網を通して世界展開する。シーファームの既存のエビ養殖事業については、シーファームの子会社からブラックタイガーなど年間2,000トンの供給を受け、日本とオセアニアで販売する。

日本水産によると、日本のエビ市場は緩やかな縮小傾向にある一方、欧米や中国では拡大傾向にあり、養殖エビの世界的な需要は堅調に推移する見通し。流通量の8割は養殖効率の高いバナメイエビが占め、かつて主流だったブラックタイガーは2割にとどまるという。しかし、ブラックタイガーはサイズの大きさ、加熱後の鮮やかな色彩、食感の高さから人気があり、バナメイと比較して高値で推移している。

日本水産は海外養殖事業の拡大に取り組んでいる。シーファームへの出資を通して養殖エビの安定供給を図り、エビを白身魚やサケ・マスに次ぐ主要事業に育てる。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る