【視点】明暗が分かれた日豪両国ー2015年アジア・カップ組合せ抽選会

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3月26日、華やかな雰囲気に包まれたシドニーのオペラ・ハウスで、2015年1月に開催が迫っているAFCアジア・カップ・オーストラリア2015の組み合わせ抽選会が行われた。

日本からは、日本サッカー協会(JFA)専務理事の原博実氏や元日本代表でJFAアンバサダーの福西崇史氏が参列。JFAの強化担当の技術委員長として日本代表の強化責任者でもある原氏は、今回の抽選結果に関して、「同組のイラク、ヨルダンとはW杯予選で対戦して苦戦したこともあるし、彼らとの再戦は厳しいものとなる。我々としては豪州と決勝で対戦できるようにベストを尽くしたい」とコメントした。

しかし、淡々と冷静に組み合わせを振り返った原氏の本心は推し測ってみれば、それは「ラッキー」というものに違いない。

 

前日の段階で、直前のFIFAランキングに基づく参加国のポット分けで、韓国がポット2に入ることが判明。予選リーグの段階でいきなり日韓が同組に入るという可能性もあった。その他、ポット2にはUAE・サウジアラビアという中東の強豪も含まれたが、結果的に日本と同じD組に入ったのはヨルダン。ポット3からもイラクが入り、奇しくも中東からの2ヵ国は、W杯最終予選で同じB組でしのぎを削った相手ということになった。昨今の国際情勢も踏まえ、試合前からいらぬ神経戦を必要とされかねない韓国や、度を越したラフプレーなどで何かと物議を醸す中国などとグループ・リーグから同組に入るよりは、格段良い組合せであることは間違いない。

そして極めつけは、まだ未定の「AFCチャレンジ・カップ優勝国」枠。AFCチャレンジ・カップは、AFC加盟国内のランキングで下位に位置する8カ国で争われる大会。この大会の優勝国に自動的にアジア・カップの出場権が付与されるが、参加国はいずれもFIFAランキングで120位以下のチームで、アジア・カップのほかの参加国と比べて実力差は大きい。8カ国中ランキングの一番高いアフガニスタンで、FIFAランキング127位と普通に考えれば日本が負ける相手ではない。

 

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日本は1月12日の初戦「AFCチャレンジカップ優勝国」戦に快勝して勝ち点3を獲得すれば、残り2試合も非常に楽な戦いを進められる。相手も余計な神経戦などが必要になる相手でもなく、普通に考えれば日本の予選通過は「確実」と予想しておく。

それとは対象的に厳しい組に入ったのが、豪州。先のW杯ブラジル大会でも死の組を引き当てたが、今回もまた同じような状況が起きた。先述のようにポット2に入った韓国が振り分けられる組が自動的に「死の組認定」をされる状況にあったが、豪州は抽選前からできれば避けたいと考えていた韓国と同組に入った。豪韓以外の2国もクウェート、オマーンと中東の曲者が顔を揃えた“死の組”A組はグループ・リーグから大いに注目を集めることになるだろう。

サッカルーズを率いるアンジ・ポスタコグルー監督は厳しい組合せの感想を「今回のようにタフなグループに入ったことの意義は、この厳しいグループを勝ち抜いた後の決勝トーナメントに、優勝候補として自信を持って臨めるようになる」と語り、対戦相手に関しても「韓国は疑いなく非常にタフな相手。その他の2国も経験豊かなコーチに率いられ軽視はできない」と分析した。豪州は、初戦の開幕戦を1月9日にメルボルンで戦い、グループ・リーグの天王山となる韓国との試合は同17日ブリスベンで戦う。

来年1月9日、メルボルンでの開幕戦・豪州対クウェートに始まり、23日間に渡って16か国が32試合の熱戦を繰り広げられるアジアカップ2015。日豪プレスでも、今後も残り288日(3月27日現在)を切ったこのアジア最大のスポーツイベントの情報を折に触れて発信していければと思う。

 

(ライター/本紙特約記者・植松久隆、写真/馬場一哉)

 

 

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