日豪サッカー新時代(QLD)第81回「大逆転」

日豪サッカー新時代

第81回 大逆転
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu

4月8日のホームでのマリナーズ戦。3得点の固め打ちで得点王争いの首位に立ったジェイミー・マクラーレンが誇らしげに「ハット・トリック」をアピール(Photo: Nino Lo Giudice)
4月8日のホームでのマリナーズ戦。3得点の固め打ちで得点王争いの首位に立ったジェイミー・マクラーレンが誇らしげに「ハット・トリック」をアピール(Photo: Nino Lo Giudice)

原稿執筆時点(4月11日)で、Aリーグの2016/17レギュラー・シーズンが残りわずか1節、あとはファイナル・ステージのみという段階に至り、佳境を迎えている。

今季は、とにかくシドニーFCが強かった。いや強過ぎた。4月11日時点で26試合19勝6分1敗で全く危なげなくレギュラー・シーズンを既に制した。2位メルボルン・ビクトリーとの勝ち点差は17。積みに積み上げた勝ち点は何と63。最終節に勝つと、試合数が30と多かった時代のブリスベン・ロアの記録(65)を抜き、27試合での勝ち点66の新記録達成というおまけが付く。

6位までに与えられるファイナル進出圏争いは既に決着。ファイナルに駒を進める顔触れは決まった。しかし、3位以降の順位争いは最終節までもつれ込む大激戦。3位メルボルンC(39)、4位ブリスベン(39)、5位パース・グローリー(36)、6位WSW(35)の4チームが勝ち点4差の間にひしめき合う。3位、4位に入れば、ホームでのクォーター・ファイナル開催権が得られるだけに最後まで気は抜けない争いが続く。

QLD州を背負って立つロアにも何とか最終節で意地を見せてもらいたい。26節では、直接のライバルであるパース・グローリーにアウェーで1-3と完敗。けが人やACLとの重複日程などもあり、チーム状態は万全とは言い難いが、もうここまで来れば泣き言は言っていられない。ホームでの最終節のウェリントン・フェニックス戦(4月16日)に勝って、その後に行われる直接のライバルであるメルボルンCとパースの潰し合いに無言のプレッシャーを掛けたいところだ。とは言え、他力本願ではなく、ホーム最終戦に必要なものはウェリントンを叩いての勝ち点3のみだ。そうすることで、次の試合の結果もロアの良いように転ぶはずと祈りたい。

そんなロアが勝利をつかみ取るためには、現在、得点王争い1位タイの18点を挙げるジェイミー・マクラーレンの活躍が不可欠。今季終了後の去就が未定(おそらくは退団ということになるのだろうが……)のエース・ストライカーが、値千金のゴールでホーム開催のクォーター・ファイナルをもたらすと同時に自身の得点王も確定させると期待したい。そこから、怒涛(どとう)のファイナル2連勝で大逆転でのファイナル制覇というのが最高のシナリオだろうか。そうすれば、2年連続のACL参戦確定のご褒美も付く。

頑張れ、ブリスベン・ロア!


【うえまつの独り言】
現時点でリーグ6位に付けるWSW。その不動のレギュラーとして奮闘を続けるのが楠神順平。ウィンガーのポジションから縦横無尽にピッチを駆け回るスタイルは評価が高い。残りの試合でもインパクトのある戦いを続けて、契約延長を勝ち取るか注目したい。

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