
日豪サッカー新時代
第17 A vs J
文・植松久隆
来年のアジア・チャンピ オンズ・リーグ(ACL)の 組み合わせが決まった。 当然ながら、当コラム の関心は日豪両国のチー ムが同居する組に集中す る。日本からは、4チー ムの出場枠が確定してお り、終わったばかりの今年のJリーグ上位 3チーム、柏、名古屋、G大阪の3チーム が出場を決めている。それに加えて元旦 に決する天皇杯王者も参戦するが、こち らは締め切り時点でベスト16が出そろっ たばかりで、どこが勝つかを語るには早 過ぎる。
仮に天皇杯にも勝ち残っている柏、名 古屋のいずれかが天皇杯を制した場合 は、Jリーグ4位の仙台がこの枠での出場 権を得るが、被災地のチームながら4位と 大健闘を見せた仙台が出場すれば、大会 の盛り上がりにひと役買うだろう。
一方、豪州からは3チーム。順当に出 場権を得たのが、昨季Aリーグ王者ブリ スベン・ロアと同2位のセントラル・コース ト・マリナーズ。さらには、他国チームと のプレーオフを勝ち抜けば出場できるこ とになっていた同3位のアデレード・ユナ イテッドが、ほかの参加予定チームの辞 退もあり、急遽プレーオフなしで本選出 場権を得る幸運に恵まれた。

前回のACL、対鹿島アントラーズ戦でのシ ドニーFC森安
日豪両国が含まれる東アジアのグループ・ ステージはE〜H組の4組に分かれた。前述のように日本が4チームの 出場権を得ているので、す べてのグループに日本チー ムが入る計算だ。豪州も3 チームが出場するので、都 合3組で注目の “A vs J” が実 現した。ここで、ざっとそ の3組に触れておこう。
E組は、2008年ACL決勝を闘ったガン バ大阪とアデレードが同組に入り、つい でに言えばその大会でアデレードに準決 勝で敗れたウズベキスタンのブニョドコ ルも同組に入り、さながら08年ACLの同 窓会の趣きとなった。続くF組。Aリーグ で前人未到の36戦無敗記録を打ち立てた ブリスベン・ロアが、前述の未定の天皇杯 勝者と韓国の名門・蔚山現代、元豪州代 表のジョエル・グリフィスが所属する北 京国安を相手にその実力を試す。セント ラル・コーストが入ったG組は、豪州代表 ジョッシュ・ケネディの名古屋グランパ ス、豪州代表サシャ・オグネノブスキも所 属する韓国の城南一和、中国からもリー グ2位の天津泰達という強豪がそろい、予 選一番の激戦区となった。
Jリーグなどアジアのトップ・レベルを 相手にAリーグ・チーム、特にブリスベ ン・ロアがどこまで戦えるか、国内重視 でここ数年振るわない日本勢の巻き返 しなるか…など、興味の尽きないACL。 今後、当コラムでもできる限りフィー チャーしていきたい。
【うえまつの独り言】
柏がJ2から復帰したその年に優勝、J史 上初の変則2連覇の偉業を達成した。 片や、ここ豪州は下部リーグがないの でそんなことは起こり得ないし、降格 /昇格のドラマもない。天皇杯のよう なジャイアント・キリングの機会もない …。と考えると、日本のサッカーは本 当に恵まれている。
