第37回 NAT 凱旋ならず?

 

第37回 凱旋ならず?

文・植松久隆 Text: Taka Uematsu


WSWの豪随一のサポーター集団、日本上陸は延期となるか

散々待ったが、結局、間に合わなかった。8月初めの段階で「小野伸二のWSW、日本遠征」の情報を入手。いろいろな筋からの状況証拠で「間違いない」と判断、クラブ広報にも確認して「現在、詳細をつめているところ」との回答をもらった。しかし、後は正式発表を待つだけという状況になってから早くも2週間が過ぎた今になっても公式発表はなく(25日現在)、その実現の雲行きも怪しくなってきた。それでも、当コラムの締め切りはこれ以上待ってはくれない。

現実的に考えて、出発するとされた日付が、かなり迫った現段階で何も発表できていないというのは、良い兆候でないことは言うまでもない。何かしら、大事な詰めの部分の折り合いが付かないのだろうが、複数の対戦相手がある今回のようなケースで、ここまで引っ張るのは尋常ではない。たいへん残念な話ではあるが、結果的にキャンセルになるという可能性も否定できなくなってきた。

昨季を終え日本に帰った際、小野伸二はオフを返上してWSWのスタッフに同行、浦和、清水という古巣や親友の高原直泰のいる東京Vを訪ねたと聞く。今思えば、それはただのアテンドではなく、小野自身の強いコネクションを駆使しての交渉だったのだろう。筆者は、最初にこの遠征の話を聞いた時、「良い話だけど時期的にどうかな?」と感じたのが偽らざるところだ。というのも、WSWが遠征するとされた時期(それがもう直前に迫っているわけだが…)の日本は、Jリーグ真っただ中で、Jクラブの主力組が練習試合に応じる可能性は低い。そんなことも関係して、試合相手や会場の調整などに思った以上に手間取ったということも考えられる。

何はともあれ、WSWが紡いだ昨季の「おとぎ話」の第2章となる2年目のシーズンは、すぐそこに迫っている。この遠征にまつわるドタバタ劇も、シーズンのスタートを上手く切られれば「そんなこともあったけどね」と一笑に付すことができる。しつこいようだが、公式発表がない以上、実現の可能性がなくなったわけではない。もし、急転直下、来日が実現したならば、WSWの選手・スタッフは、その貴重な機会を最大限に生かしてもらいたい。

いずれにしても、日本でやきもきして待っている熱心な小野伸二ファンのためにも、早く白黒が付くことを望まずにはいられない。


【うえまつの独り言】
サッカルーズ主将ルーカス・ニールの所属クラブが、ようやく決まった。先日、J1大宮への入団が発表された。当コラム連載開始後、折に触れて「日豪のライバリー」について聞いてきたルーカスの日本行きは、個人的にも感慨深い。日本での活躍を祈りたい。
 

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