第49回 QLD 佳境

 

第49回 佳境

文・植松久隆 Text: Taka Uematsu


昨年のNPLファイナル・シリーズの準決勝後に談笑する伊藤和也(右・オリンピックFC)と山内祐一(左・シドニー・ユナイテッド58) 筆者撮影

前々回に、ブリスベン・プレミア・リーグ(BPL)について書いた。QLD州のサッカーのヒエラルキーでは、州内唯一のAリーグのクラブであるブリスベン・ロアを頂点に、その下のQLD州1部(豪州実質2部)として、全国統一フォーマットであるナショナル・プレミア・リーグ(NPL)のQLD州リーグ(NPLQ)が13チームで戦われている。今回は、シーズンが佳境に差し掛かっているNPLQ(筆者注:QLD州では普通に“NPL”と呼ぶ)について書く番だ。

NPLQのユニークな点は、その13チームによる構成にある。北はケアンズから南はゴールドコーストまで、QLDローカルのクラブ・チームが11クラブ。それに加えて、ブリスベン・ロアのユース・チームとハリマウ・ムダが参戦、リーグを盛り上げている。特に、英語で“ヤング・タイガース”を意味するマレー語のチーム名を冠して、U−23世代の強化のために特例で参戦を果たすマレーシアU−22代表チームの存在は、NPLQの特異性を大いに際立たせている。

NPLQは、総当たりのリーグ戦24試合を行い、その上位4チームが、州ファイナル・シリーズでQLD州王者の座を争う。QLD州王者に輝いたチームは、各州の王者が集うナショナル・ファイナル・シリーズの出場権を獲得し、他州のNPL王者とファイナル王者の座を争い、しのぎを削ることになる。

すべてのチームの残り試合数が2試合を切っている現況(8月13日現在)で、優勝は独走のパームビーチ・シャークスに既に決した。しかし、ファイナル出場権争いは、現時点で7位につけるレッドランズ・ユナイテッドまで4位内に滑り込む可能性を残す大混戦となっている。

ちょうど、この紙面が出回る8月の残り2週は、最後までもつれたファイナル圏入りの争いが佳境を迎え、QLD州内各地で熱い試合が見られることだろう。

日本人選手のファイナル・シリーズ出場の可能性を見ておこう。以前、当コラムでも紹介した、現在2位につける昨年の覇者オリンピックの伊藤和也は、ほぼ当確。それ以外に4位のモートンベイ・ジェッツの中岡涼太、6位のブリスベン・シティの桜井慶佑の両選手が、残りの試合の結果次第でのファイナル進出を狙っている。

注目のファイナル・シリーズは、9月の第3週に始まる予定だが、それについてはまたの機会に書くとして、まずは、残りのNPLの熱い闘い、ぜひ、ライブでの観戦をお薦めしたい。


【うえまつの独り言】
デルピエロが戻ってきた。今年11月に4 0歳を迎えるレジェンドは、古巣ユベントスとAリーグ・オールスターズの試合(10日)で健在をアピール。彼の移籍先(そもそも現役続行とは限らない)には、いろんな噂が飛び交うが、どこに行こうとも、その動向からは目が離せない。
 

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