ブリスベンの高級ブランド通りをそぞろ歩いていたら、なぜか“次元大介”に出会った話/タカ植松のQLD百景 第45回

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ブリスベンCBD アルバート・ストリート

Text & photo: Taka Uematsu

 たまに野暮用でシティに出掛ける。用事をすませた後は、当稿のネタ探しも兼ねてシティを徘徊するのがルーティンだということは既に書いた気がする。

 先日、シティを訪れた際に通ったアルバート・ストリート。CBDで最もにぎわうクイーン・ストリートはビクトリア女王に因み、そのクイーン・ストリートと垂直に交わる通りはビクトリア朝と関係のある英国男性王族の名、平行に走る通りには女性王族の名が冠された。アルバート・ストリートはビクトリア女王の夫であるアルバート王配に因んでいる。そんないつかどこかで使えるかもしれないトリビアを少々。

 さて、そのアルバート・ストリート。東京のブランド街・銀座並木通りには遠く及ばないが、誰もが知る有名ブランドの販売店が軒を連ねている。そういった高級店をにぎやかしているのが、なんとも独特のセンスの服装で連れ立って動く中華系と思しき一団。実際、結構な数が多くのブランド店を訪れ、店側からしてみれば上得意。まぁ、我々の世代の日本人にしてみれば、海外でのブランド品買い漁りなんてものは数十年前に通ってきた景色だし、そもそも、ブランド品を有難がる傾向の低いオージーとの生活になじんでいると、ブランド品を有難がる感覚自体がピンとこなくなっている。

 そんなことを考えながらアルバート・ストリートをそぞろ歩き、「さて、写真でも」と構えたiPhoneがフレーム内に捉えたのは、なぜだか亜熱帯のブリスベンでスーツをビシッと決めた次元大介風の男性。「なぁルパン、不二子、買い物、まだ終わらないのか」と携帯電話に呟いていそうな佇まい、絵になる。後ろ姿でフレームに収まってもらったのは良いが、結果、何の写真だかよく分からなくなってしまったのは御愛嬌。

植松久隆(タカ植松)

植松久隆(タカ植松)

ライター、コラムニスト。ブリスベン在住の日豪プレス特約記者として、フットボールを主とするスポーツ、ブリスベンを主としたQLD州の情報などを長らく発信してきた。2032年のブリスベン五輪に向けて、ブリスベンを更に発信していくことに密かな使命感を抱く在豪歴20年超の福岡人

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