
オーストラリア最大の雪山旅行展示会「スノー・トラベル・エキスポ2025」が5月18日、シドニーの国際会議場(ICCシドニー)で開催され、過去最多となる80以上の出展者が集まり、盛況のうちに幕を閉じた。冬のスキー・スノーボード旅行シーズンを前に、現地の旅行業界関係者や一般客の高い関心を集め、約8000人が来場した。
同エキスポは、オーストラリア国内のリゾートから日本をはじめとする海外の人気スノー・リゾートまでが一堂に会し、最新情報や旅行商品の紹介、割引販売を行う恒例イベント。2025年は観光需要の回復を背景に、出展ブース数・来場者数共に前年を上回り、会場は終日大勢の来場者でにぎわった。
日本からは長野県、北海道、福島県などの観光関係者が参加し、各地のゲレンデや温泉、グルメの魅力をPR。長野市からは、1992年アルベールビル、1994年リレハンメル冬季五輪のノルディック複合で2大会連続金メダルを獲得した元オリンピアンで現市長の荻原健司氏も自ら現地入りし、注目を集めた。
荻原市長は、会場で「私自身、オリンピアンとして世界の雪を見てきたが、長野の雪の質と文化は世界でもトップクラスだと胸を張って言える。オーストラリアの皆さんにもぜひその魅力を体感して欲しい」と語り、スキー競技で培った経験を交えながら、長野の魅力を熱心にアピールした。現地メディアや旅行会社関係者からは、金メダリストの訪問に驚きと歓迎の声が上がり、荻原市長との記念撮影を求める姿も見られた。
現地旅行会社向けには、ファムトリップ(視察旅行)の案内や新商品造成に向けた商談も行われ、担当者からは「日本は質の高い雪とホスピタリティーが魅力」との声が聞かれた。会場では、子ども向けのワックス体験やプロ・スノーボーダーによるトークショーも行われ、家族連れの姿も目立った。運営事務局は「特に日本はオーストラリア人旅行者の間で人気が高まっており、今後も積極的にプロモーションを支援していきたい」と話している。
