第9回 ロング・ステイ・ビジネス・ビザの落とし穴(4)

人気コンサルタントが解説!

これだけは知っておくべき!

豪ビザ入門

海外でキャリアを築くために欠かせないのが、ビザ設計。オーストラリアで取得できるさまざまなビザに関して、これだけは知っておくべきというポイントや注意点をプロに学ぼう。

第9回 ロング・ステイ・ビジネス・ビザの落とし穴(4)

学生・WHの方からビザについて最も質問が多いのがロング・ステイ・ビジネス・ビザ(長期滞在ビジネス・ビザ:サブクラス457)です。なぜならば学生・WHの方はオーストラリアでいろいろな仕事をするチャンスがあり、働いている会社からビザをスポンサーしてもらうことがあるからです。会社の経営者も学生・WHの方も、最も頻繁に法律が変わるロング・ステイ・ビジネス・ビザについてはしっかりとした知識がなく、そのためにビザ・コンサルタントへの問い合わせも多くなります。

実はこのロング・ステイ・ビジネス・ビザ(長期滞在ビジネス・ビザ:サブクラス457)は本年11月24日から名称が「一時就労(技術)ビザ(Temporary Work (Skilled) visa):サブクラス457」へと変わります。

今回は最も多い問い合わせの中から1つ、読者の皆さんにも参考になる話をさせていただきます。美容師や調理師の方で、ビジネス・ビザを申請する時に英語力の条件の中で、IELTS(General)ですべて5点以上が必要かどうかという問い合わせがあります。実はいろいろなビザ情報サイトに必ずしもすべてIELTSが5点以上必要であると書いていない場合があるからです。

職種によっては、移民局はIELTSについて臨機応変の判断をすると書かれている場合もあるそうです。しかしながらオーストラリアの移民法には美容師や調理師、モーター・メカニックなど専門技術系の職業は必ず申請時点でIELTS(General)がすべて5点以上であることを申請の必要条件として明記しています。それ以外の職業の場合はIELTS 5点以上を必要としないために、英語力についての解釈が混乱しているのかもしれません。

また、申請者が高い技術を持っているにもかかわらず、英語力が低いことを理由に申請を却下された場合は、却下に対して異議申し立てをすることができます。この場合、上告は審査機関(Migration Review Tribunal=MRT)に持ち込まれます。そしてMRTでも却下された場合、最後の手段として政府が介在する方法(Ministerial Intervention)があります。この2つの上告については時間もコストもかかることから経験のあるビザ・コンサルタントでないと対応できない場合が多いので気をつけてください。このような場合に陥りやすい「落とし穴」として、経験のないビザ・コンサルタントが仕事を取るためにMRTやMinisterial Interventionに案件を持っていこうとし、お金だけ取られてしっかりした申請がなされないことも多いようです。上告のアドバイスを受けた場合は、信頼できるビザのエージェントにセカンド・オピニオンを求めることをお勧めします。


日本ブレーン・センター・オーストラリア社長 山口正人
シドニーで日本人に向けたビザ申請代行・ビザコンサルティングなどを行う、(株)日本ブレーン・センター・オーストラリアの創設者。豪州のビザ事情を知り尽くす。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る