豪州ビザ最新情報/オーストラリア市民権


オーストラリア市民権

―市民権取得の条件改正騒ぎの推移など―

今月は、何かとオーストラリアの移民業界を騒がせていた市民権取得の条件改正に関する騒ぎが、ひとまず決着したというお話です。

市民権狂騒曲

さかのぼれば今年4月に457ビザの廃止などが発表され、世間が動揺している最中、どさくさに紛れ市民権の取得も厳格化されることが発表されました。

市民権の取得に関しては、これまでにもテロ対策から取得条件を厳しくすることが叫ばれていましたが、その対応はオーストラリアの価値観テストの導入程度で、具体的かつ有効な策はあまり講じられていませんでした。

それを受け現政府がこの半年間、政府内外の反対の声を抑えながら、必死になって市民権取得改正に関する法案をプッシュしていましたが、その法案が先日、連邦議会上院で否決となりました。

これにより、永住者としての4年以上の滞在期間とIELTS6.0以上の英語力を必要とした改正案は却下になりました。改正案が通るまで保留になっていた市民権の申請も、これまで通りの条件で審査が行われることになります。

市民権取得に関する条件は幾つかありますが、一般的な条件は以下の通りになります。

●有効なビザによるオーストラリアでの4年以上の合法的な滞在
●永住権保持者として申請前の4年間で12カ月以上は永住権保持者であったこと
●申請前の4年間で12カ月以上オーストラリアを不在にしていないこと
●申請前の12カ月間で90日以上オーストラリアを不在にしていないこと
●基礎的な英会話能力
●オーストラリアの文化・価値観を理解していること
●オーストラリアとの密接な関係を維持する意思があること
●人物評価において問題のないこと(無犯罪証明書)

オーストラリア市民権の今後

今回の改正案の否決後も、ダットン移民相の鼻息は荒いままです。そのため、今後は今回否決された改正案も何かしらの方法、または異なる改正案の提出によって市民権取得がより一層厳しくなることが考えられます。

現時点では、ダットン移民相は2018年7月からの改正を目標とし、否決された改正案を多少緩和し法案を再提出することを既に発表しています。

そのため、18年の7月までは市民権の申請が行われた時点での取得条件に照らし合わせて審査が行われることとなります。市民権取得をご検討中の方は、改正で条件が厳しくならないうちに申請を行うことが強く勧められます。



清水英樹(Hideki Shimizu)
◎QLD州弁護士、ビザ・移民法政府公認アドバイザー(MARN9900985)。「清水国際法律事務所」筆頭弁護士所長のほか、移民ビザ専門コンサルティング会社「GOオーストラリア・ビザ・コンサルタント」、各種不動産売買手続き専門法律事務所「Conveyancing Home QLD」を経営する。

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