サブクラス885技術独立永住ビザ取得に必要な「豪州国内での実務経験」

ビザあれこれ

第4回
ビザあれこれ

豪州で暮らす私たちにとって切っても切り離せないのがビザの問題。そんなビザを巡るさまざまな疑問について専門家が分かりやすく解説する。

Q: メルボルンで美容師のコースを修了し、現在サブクラス485スキルド・グラジュエート・ビザを申請中です。その後のサブクラス885技術独立永住ビザ取得に必要な「豪州国内での実務経験」のことで悩んでいます。今まで見習い美容師として仕事をしてきましたが、ずっとキャッシュで給料をもらっています。スキル・アセスメントは通過したものの、このままの給与形態が続いてもビザ申請で問題は生じないでしょうか。 (28歳女性=美容師)

A: サブクラス885技術独立永住ビザはサブクラス485スキルド・グラジュエート・ビザと違い、ビザ申請中に行われるポイント・テストで最低120ポイントが必要です。多くの申請者が、申請時に指定する技術職で申請からさかのぼった過去4年間のうち1年以上豪州国内で雇用された事実を証明すると思われます。

「雇用される」とは、移民規則で「少なくとも1週間に20時間、報酬を目的とする仕事に従事すること」と定義されています。この定義にかなった経験であれば移住省は認めます。報酬とはお金のことで、職場関係法で定められた最低給与額かそれ相応の時価額で支払われる額を意味します。2008年10月1日に最低給与額が時給14.31ドルに上がりました。しかし、VIC州で美容師や調理師として就労する場合は時給16.78ドルです。したがって、この最低給与額あるいはこれに近い時価額で給与を支給されていない場合は要注意です。

「雇用される」とは雇用主がいなくてはいけないということではありません。「仕事に従事すること」なので、自営でも「雇用された」ということが証明できれば条件を満たします。また、雇用主が経営していた美容室が廃業して雇用主からの書類が取り寄せられなくても、ほかの書類で「雇用された」ということが証明できれば条件を満たします。最後に、キャッシュで給料をもらっていても「雇用された」ということが証明できれば条件を満たしますが、証明に協力してくれる雇用主はいないでしょう。なぜなら、雇用主が自ら個人所得税を払っていないと税務署に申告するようなものだからです。

したがって、美容室で働いて「雇用される」の条件にかなう実務経験を証明するには、雇用開始前に次の3点を雇用主と確認する必要があります。①給与支給に伴って個人所得税が納税されるか、②給与明細がもらえるか、③雇用者が指定する退職年金口座に少なくとも法定額が入金されるか、です。個人所得税を納めない雇用主のもとでは就労してはいけません。


ビザあれこれ

飯田求(いいだ・もとむ)
Iida & Company Pty Limited

メルボルンで高校・大学卒業後、2002年10月から移住手続き認定代行業者として勤務。多種多様な就労・技術・家族・一時居住ビザや技術査定の申請代行実績を持つ。また、ほかの移住手続き認定代行業者にも専門的なアドバイスを提供している。
MARN 0213050 (移住手続き認定代行業者登録番号0213050)

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