経営者は自分のビジネス・ビザをサポートできるか

何でも相談

Q 日本で建設業を営んでおり、現在、豪州市場への進出を検討中です。ゆくゆくは永住も検討しており、豪州法人社長として、まずは私自身のビジネス・ビザの取得をしたいと思っています。豪州法人が軌道に乗れば、豪州国内で請負業者、あるいは下請人を含む雇用を産出することができると思うのですが、これはビザを取得する上でアドバンテージになりますか。
(37歳建設会社経営=男性)

A サブクラス457ビザ取得のために自身をスポンサーすることはできない

2015年11月21日のポリシー変更により、サブクラス457プログラムにおいて、自身をスポンサーすることは終了となりました。なお、移民省は省内のポリシーを、移民法規定変更、あるいは他の要因により、継続的に修正します。

457プログラムのそもそもの目的は、オーストラリアの企業が、オーストラリア国内にてオーストラリア人(市民・永住者)により確保することができない技能を持つ人員を、短期的に海外からの人員により補給することです。

しかしながら、ご質問者の場合、日本の本社からご自身をオーストラリア法人設立要員(役職はゼネラル・マネージャーなど)として、スポンサーされることは可能かもしれません。あるいはオーストラリア法人が、オーストラリア国内企業との何らかの契約事項を満たすために設立されることも可能です。上記2つの方法の場合、スポンサーシップ、及びビザ共に移民省から認可がされた場合には、その有効期間は18カ月のみとなることにご注意下さい。

それから、もしご質問者が永住ビザ取得を将来的に目指している場合には、オーストラリア法人が、最初のビジネス・ビザ有効期間18カ月のうちにスポンサー認可条件を満たし、ご質問者のビジネス・ビザのスポンサーとならなければなりません。ご質問者がオーストラリア法人のスポンサーシップの下、更に2年間の職務を満了されると、移民法規定条件を満たせば、永住ビザの申請資格を得ることが可能になります。

457プログラムのトレーニング費用算出のための総給与額には請負業者も含む

オーストラリア法人が12カ月以上、オーストラリア国内で運営されている場合、ビジネス・ビザのスポンサーシップ申請時に、オーストラリア人従業員へのトレーニング費用支出の記録がスポンサー資格として問われます。ご質問者の場合は請負業者・下請人を雇う可能性があるとのことですが、その場合には、支払い給与税額に含まれているかいないかにかかわらず、トレーニング費用算出のための総給与額に含めることが必要となります。ただし、申請者の顧客へのサービスに直接関連のない、会計士や移民コンサルタントからのサービスは総給与には含まれません。もし請負業者・下請人への支払いが人件費に含まれる場合には、請負業者・下請人に対するトレーニングについても、トレーニング費用として算入し、457プログラムのトレーニング規定を満たすことができます。

なお、上記は現行の移民法規を基にした一般的なご案内です。必ずしも全ての方に当てはまるとは限りません。上記ビザ申請をご検討中の方については、申請資格について個々に精査する必要がございますので、ご不明な点については、移民コンサルタント、あるいは移民省(Department of Immigration and Border Protection – DIBP)へお問い合わせ頂くことを、強くお勧めします。


エイドリアン・フェルトン(Adrian Felton)

弁護士(ソリシター)/移民コンサルタント。スタッフソリューションオーストラリア。移住手続認定代行業者登録番号(Migration Agent Registered Number): MARN 0105680。マッコリー大学で法学の学士号を取得後、移民、法律の分野で10年以上の経験を積む。現在1年間の休養の後、スタッフソリューションオーストラリアに戻り、日系企業や幅広い層の個人のお客様のビザ申請を代行している。

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。

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