ワーホリからビジネス・ビザへ。大きく変わった3つの変更点とは?

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Q ワーキング・ホリデー・ビザで、大手食品卸会社で営業をしています。この会社で5カ月勤めたところ、社長からビジネス・ビザのスポンサーをしても良いという話がありました。同社では6年前にビジネス・ビザの申請をして以来、ビザの申請はしていないとのことです。現在のビジネス・ビザへの申請方法がかなり変わったと聞いています。どのようなことに気をつけたら良いですか。
(30歳会社員=男性)

A 既にワーキング・ホリデー・ビザで5カ月勤務しているということですので、まずこの点に注意する必要があります。ワーキング・ホリデー・ビザは1つの会社で最長6カ月の勤務をすることが可能です。そのため6カ月過ぎた時点で、その会社を退社する必要があります。たとえビジネス・ビザを申請しても、ビザが取れるまでは同社では決して働いてはいけません。この点に気をつけてください。

次に6年前と現在では移民局のロング・ステイ・ビジネス・ビザ(サブクラス457)の申請基準が大幅に変更されています。特に大きく変わった以下の3つの点に注意してください。

1. 豪州国籍者、永住者である従業員へのトレーニング支出

雇用主は毎年、Payrollの1パーセント以上を従業員のトレーニングへ支出する必要があります。スポンサーシップの承認後も12カ月ごとにPayrollの1パーセント以上の支出が義務付けられます。Payroll額が増えると、当然このパーセンテージも大きくなります。そのため、雇用主にこの点について確認・承諾を得る必要があります。
 6年前はいわゆるIn House Trainingで多くの場合、移民局が承認していましたが、現在は社外トレーニングでないと移民局からの対応が厳しくなっています。

2. Genuine Position Requirement

6年前にはこの書類は必要ありませんでしたが、現在は「雇用主の会社がビザ申請者が就くポジションを必要とする明確な理由」、が必要になります。その理由としては、業務拡大や仕事量の増加、前任者が退職し募集活動を行ったにもかかわらず技術・経験を持った適当な人材がいない、などが一般的です。この理由を証明するために、何らかの証拠書類も求められるため、今からでも求人広告を会社から出してもらうことをお勧めします。また、その広告のコピーなどを控えるなどの準備も会社にお願いしておくと良いでしょう。

3. Terms and conditions

457ビザ申請者の給与及び労働条件は、同じ会社で同じ仕事をする豪州国籍者、永住者の同僚の給与及び労働条件と同等またはそれ以上であることが求められます。その証明として同僚の雇用契約書や給与明細の提出が必要です。
 同じ会社で同じ仕事をする豪州国籍者、永住者の同僚がいない場合(類似の仕事で、レベルが異なる場合も含みます)、ポジションに豪州人が就いた場合の報酬がいくらになるかが考慮されます。この証明には各種統計や、類似のポジションの求人広告(seekが一般的)を使用することになります。

このように6年前より申請が難しくなってきています。雇用主とよく話し合い、これらの書類を用意することができるのか、再度確認することをお勧めします。


山口 正人(やまぐち まさひと)
日本ブレーン・センター・オーストラリア

移住NSW大学オーストラリア経営大学院にてMBA(経営学修士号)を取得。投資銀行を経て、シドニーで日系のビザ・コンサルティング会社、(株)日本ブレーン・センター・オーストラリアを設立。著書に『オーストラリア・ビザ・ガイド』(アルク出版)など。

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