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利下げは来年にずれ込む!? インフレとの戦い長期化

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オーストラリア中銀、4会合連続で金利据え置き 「勝利宣言は早すぎる」とブロック総裁

シドニー市内マーティン・プレースにある豪準備銀本店

 豪準備銀(RBA=中央銀行)の理事会は6〜7日、金融政策を決める会合を開き、政策金利を12年ぶりの高水準である4.35%で維持した。最後に利上げした2023年11月以降、4会合連続で据え置いた。

 当初の想定よりもインフレ鈍化のペースが遅く、景気の先行きも不透明との判断から、理事会は声明で「インフレ目標(2〜3%)に戻すプロセスは穏やかなものとはならない」と予測した。

 その上で、今後の金融政策の見通しについて理事会は「インフレが妥当な時間軸で目標に戻る道筋は依然として不透明であり、理事会はあらゆる可能性を否定しない」と述べ、引き締めと緩和を天秤にかけて臨む方針を示した。

 RBAのミシェル・ブロック総裁は会合後の会見で「過去数週間の数字から、私たちが勝利宣言するには早すぎる」と述べ、インフレとの戦いが長期化しているとの認識を示した。その上で同総裁は「必ずしも引き締め(利上げ)が必要だとは考えていないが、排除することはできない。もし引き締めしなくてはいけない状況になれば、そうする」と指摘した。

 市場では今年初め、利上げは打ち止めとなり、年内に数回の利下げがあるとの見方が広がった。しかし、今年1-3月期の消費者物価指数(CPI)が予測より上振れし、雇用も想定より引き締まった状態にあることから、RBAが今回、追加利上げに踏み切るとの観測もあった。しかし、利上げが見送られたことから、ロイター通信は年内再利上げの確率が43%から据え置き発表後に13%に低下したと伝えた。

 ロイターによると、ANZ銀オーストラリア経済調査部のアダム・ボイトン部長は「市場が予測していたよりも、追加利上げのハードルは高くなった。今年11月に金融緩和局面が始まると予測されるが、2025年にずれ込む可能性も高い」との認識を示した。

 RBAは昨年まで会合を毎月(1月を除く)開催していた。今年から、米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合などと同じく年8回とした。次回の会合は6月17〜18日、その次の会合は8月5〜6日に開く。

■ソース

Statement by the Reserve Bank Board: Monetary Policy Decision(Reserve Bank of Australia)

Australia’s RBA sees no need to hike rates but wary of price risks(Reuters)





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