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ブルーマウンテンの世界遺産登録にUNESCO警告

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ワラガンバ・ダムのかさ上げ工事あるなら影響大

 ブルーマウンテン地域を集水域に含むワラガンバ・ダムはシドニー上水道最大の水源地だが、たびたび繰り返される渇水に備えて何度かダム壁のかさ上げが検討されてきた。ダム壁のかさ上げはダム湖貯水量を増やすことになるが同時に浸水する面積が飛躍的に大きくなる。

 ブルーマウンテンの世界遺産登録状況を再評価していたUNESCOの報告書で、ワラガンバ・ダム壁のかさ上げ計画について懸念が述べられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 グラディス・ベレジクリアン保守連合NSW州政権は、貯水量増大およびシドニー地域北西部と西部の洪水防止をダム壁14mかさ上げ計画の理由にしているが、反対派は環境と文化遺産に対する悪影響を懸念している。また、UNESCOの報告書もかさ上げが決定される前に環境への影響を再審査するよう求めている。

 この報告書は、アゼルバイジャンで開かれる世界遺産委員会会合に向けて6月7日に発表されたもので、世界の世界遺産区域の状況を審査する資料に宛てられる。

 そのうち、3ページがブルーマウンテンの状態に触れており、ダム壁かさ上げ決定の前に州政府と連邦政府から委員会に宛てて環境影響説明を委員会に提出するよう求めている。

 6月9日、ブルーマウンテン地域ではダム壁かさ上げ計画に抗議する集会が開かれ、百人を超える市民が集まった。特に先住民族のリーダーは、「ダム上流には先住民族の重要な文化遺跡があり、その遺跡がダム湖に沈むことになる」ことになるとおそれている。

 また、UNESCOの報告書は、「ブルーマウンテン世界遺産登録区域の土地がダム湖に沈むことは、遺産の顕著な普遍的価値(OUV)を損ねる可能性が大きい」として、事前の州・連邦政府の報告提出を要求している。
■ソース
Blue Mountains World Heritage status on notice as report questions Warragamba Dam proposal

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