豪カンタス、コスト900億円上振れ! ジェット燃料高騰で乱気流 国内線は供給縮小

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一部路線で減便やキャンセル

カンタス航空の機体(Photo: Qantas Group)

 ホルムズ海峡封鎖による燃料高騰が、空の旅にも影響を与えている。カンタス航空、格安航空ジェットスターなどを運行するオーストラリアのカンタス・グループは14日、中東情勢の影響に関する見通しを明らかにした。

 これによると、ホルムズ海峡封鎖の影響で、原油から精製されるジェット燃料の価格は、2月の1バレル当たり20米ドルから同120米ドルまで急騰した。同社は2025-26年度下半期(26年1月〜6月)に必要な原油量の90%について価格変動リスクを軽減(ヘッジ)したものの、下半期の燃料コストは31億〜33億豪ドル(約3,500億円〜約3,720億円)に膨れ上がる見通しだ。

 燃料コストは、従来の見積もり(25億豪ドル)から、最大8億豪ドル(約900億円)上振れする可能性がある。

 足元の燃料価格は変動が激しく、景気の先行きも不確実性を増していることから、増便計画も縮小する。当初、25-26年度第4四半期(4月〜6月)に予定していた国内線の座席供給能力の拡大幅を5ポイント圧縮する。予約した便がキャンセルされた客には個別に連絡し、代替便の案内や返金を行うとしている。

国際線は中東迂回ルートで恩恵も

 供給縮小の影響はすでに出始めている。公共放送ABC(電子版)によると、ジェットスターは5月以降、シドニー、ブリスベンとニュージーランドのオークランドを結ぶ路線で全体の12%をキャンセルする。また、傘下の地方航空会社カンタス・リンクは5月18日以降、南オーストラリア州アデレードと同マウント・ガンビアを結ぶ全便を運休する。

 一方、国際線は、欧州路線の需要が増えているという。オーストラリア東海岸の主要都市から欧州に向かう路線は、距離が長すぎるため無給油の直行便は飛んでいない。中東のドバイなどを経由するルートが一般的だが、イラン攻撃後は運休している。

 このため、中東を迂回して欧州に向かう便の需要が旺盛だという。ドバイ経由のエミレーツ航空などから、シンガポール経由のカンタスに客足が流れている可能性がある。カンタスは米国や国内線の一部の機材をパリやローマ路線に振り向け、供給を増やしている。

 同グループは声明で「4月から5月にかけて、引き続き十分な燃料の供給を安心して受けられるよう、連邦政府とジェット燃料の納入会社と緊密に協議している。現在進行している世界的な燃料供給網の不確実性を受けて、状況を注意深く監視している」と述べた。

◼️ソース

Qantas Group Market Update – April 2026(Qantas News Room)

Qantas cuts domestic flight capacity and raises fares as fuel costs could blow out to $3.3b(ABC News)

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