車の売却 Q&A ──気を付けなければならないポイントは?
日本に比べ個人売買も多いオーストラリアでは中古車購入・売却にまつわるトラブルも少なくない。本記事では個人売買に潜む罠、正規ディーラーでの購入のメリットなどについて、QLD州で人気の日本人経営の正規ディーラー「ワイズ・ジャパン」にQ&A形式で話を伺った。
Q. 車の購入に際して、個人間での売買にはトラブルも多いと聞きます。よくあるケースとしてどのようなものが挙げられますか?
ワイズ・ジャパンの元には「ゴールドコースト 中古車店」「オーストラリア 車屋さん」などのネット検索で最初にヒットすることもあり、日々、さまざまな相談が寄せられます。その中でも、個人売買では英語や現地の手続きに慣れていない方がトラブルに巻き込まれる確率が高いと言えます。今回は実際によく相談を受けるトラブル3パターンをご紹介します。
(1)名義変更系トラブル
個人で中古車を購入する場合、名義変更手続きを自身で行わなければなりませんが、名義変更ができないというトラブルがよくあります。購入した車両がRWC(車検)を通っていなかった、実は事故車で登録できなかった、何かしらのリコールが出ている車両のためトランスポート・センターで車両登録を断られた、書類不備、など理由はさまざまです。
また、逆に売却した場合のトラブルの相談もあります。古くて走行距離が多くなるほど車検を通す際にお金が掛かりますが、冒頭に挙げた「英語や現地の手続きに慣れていない方」にはワーキングホリデーや学生さんなどが多く、そうした車両に乗っているケースが多々あります。
そんな中、RWCなしで売却してしまう人や、そもそもRWCの存在すら知らずに売却してしまう方がいます。RWCをきちんと取得して販売したにも関わらず、購入者側が数ヵ月しか使わないという理由で登録費を払わず、名義変更がされないまま乗られているというケースもありました。
名義変更関連のトラブルは後にお金の絡む大きなトラブルに発展しやすい傾向があります。名義変更がなされていないとスピード違反・駐車違反などの罰金は全て元オーナー(売却者)に請求されます。購入した側も違反による罰金が発生していることに気付けませんし、車を手放したタイミングで帰国する人も多くいます。オーストラリアで住んでいた家に通知が届き続け、気付いたころには、延滞金が重なりたいへんな額の罰金になっているケースもあります。名義変更・罰金系のトラブルは複雑化する場合が多く、相談件数も多いです。
(2)故障系トラブル
故障系のトラブルは費用を誰が払うのかという点で揉めるケースが多いです。個人売買では保障がないので個人間で解決するしかありませんが、基本的には買った人の責任です。個人売買では故障個所を隠して売っていることもあるので、それを見抜けず購入し、その後すぐに故障してしまったというのもよく聞く話です。正規ディーラーで購入した車であれば、保障がついているので、保障期間内であれば購入者は修理費を支払う必要はありません。
(3)詐欺系トラブル
SNSなどの個人売買サイトを通じて、車の購入希望者からの問い合わせに答える形で口座情報やメールアドレスなどの個人情報を取られるといったようなものから、無免許の違法カーディーラーから故障車や車両登録のできない事故車、他人名義の車を購入させられてしまうなど、さまざまな詐欺が横行しています。個人売買の場合、原則名義人でなければ車の販売は出来ません。「帰国した友人の代わりに」「代理出品」などといった広告は悪意の無免許ディーラーや転売屋の可能性があります。また、本当に善意の第三者だとしても車は生活を左右する高額商品です。「代理」というのは責任の所在が明らかにならずトラブルの元になるので避けるべきでしょう。個人売買で購入する際は販売者の免許証とレジストレーションの紙(名義人本人ならもっている)、名前などを照らし合わせて必ずオーソリティー(所有権)の確認をするようにしましょう。
Q. トラブルを避けるためには信頼できるディーラーを探すのが良いと思いますが、どのような点に着目して探すと良いでしょう?
オーストラリアで車を事業として販売するためには各州が発行するディーラー・ライセンスが必要です。コロナ過において多くの違法ディーラーが姿を消しましたが、未だに善意の個人に扮し、複数の個人SNSアカウントを利用し、違法に車を売っているところがあると聞きます。看板や免許の掲示(免許は掲示義務があります)もなく、お店ではなく民家のような場所に車が複数台止められているような場合は気を付けた方が良いでしょう。
また「個人で車屋をしています」といった投稿もあると聞きますが、前述した通り、車を販売するには州公認のライセンスが必要です。ライセンスがない「車屋」は全て違法です。本来であれば受けられる保障やサービスも受けられなくなりますので、基本としてまずはディーラー・ライセンスを確認するようにしましょう。
Q. ワイズ・ジャパンはQLD州を中心に日本人ディーラーとして信頼を集めていますが、人気のポイントはどこにあるのでしょう。また、中古車の購入だけでなく買い取りで購入者が享受できるメリットがあればお聞かせ下さい。
ワイズ・ジャパンはオーストラリア最大の日本人経営、正規モーター・ディーラーです。在豪邦人の強い味方として車選びからレンタカー、修理、保険、各種手続き、トラブル対応まで、車に関することは何でも日本語・英語で丁寧に対応しています。
中古車の買い取りに関して、近年のオーストラリア国内の中古車相場の上昇やトラブルの増加などから、手続きが複雑な個人売買ではなく、手続きも完全に任せられ即日現金にできる中古車店への売却が増えています。日本では中古車店に売却すると二束三文にしかならないイメージがありますが、オーストラリアでは中古車に対する価値観が日本とは異なるので、販売店に持ち込んだ場合でも思ったより高く売れるケースは少なくありません。
私たちは、買い取り件数も多く、自社工場・ショールームを持っているので、買い取らせて頂いた中古車の多くはオークションに出さず自社で整備・販売しています。不要な中間コストが削減されるため、高価買い取りを実現。更に、状態の良い中古車を、自信を持って販売することができています。
Q. 正規ディーラーにもそれぞれ特徴があると思いますが、他社との差別化を図るために意識している事はありますか。
数多くのカー・ディーラーがありますが、その中で私たちが日本人だけでなくローカルからも幅広く支持頂いているのは、日本人ならではのきめ細やかで丁寧な仕事ぶりが評価されてのことだと思います。他社の同価格帯の中古車ディーラーでは、保障期間が1〜3ヵ月のところが多いですが、当店は、品質への自信、更にお客様の安心のために1年間の保障を付けさせて頂いております。
また、一番の違いは購入後のサポートにあります。車の購入後は、保証の範囲外のトラブル、また疑問に思うことなども出てくると思います。そういった時にいつでも相談できる存在として購入後も全力でサポートさせて頂いております。
ワイズ・ジャパン・オート・グループは現在、在庫台数50台、展示スペース500平米、運営・販売スタッフ3名、整備スタッフ4名の計7名という規模で、日々成長を続けています。コロナ禍においても、たくさんのお客様に支えられ、売上高前年度比220%を達成いたしました。トヨタ出身の経験豊富な整備士による全スタッフの技術向上研修、外部講師を招いてのビジネスマナー講座など、日々、スタッフの質の向上に努めております。
ワイズジャパン・オート・グループは、在豪邦人の強い味方として、常にお客様の立場に立った丁寧な運営を心掛けております。中古車の購入から、レンタカー、修理、買い取りまで、車に関することは何でもお気軽にご相談ください。
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