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鼻詰まり……首の凝りからかも/体の痛み改善法

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フィジオセラピストに聞こう 体の痛み改善法
鼻詰まり……首の凝りからかも

 やっと冬が終わり、暖かい春がやって来ましたね。そして花粉症の季節の到来でもあります。花粉症の季節が終わり、風邪をひいたわけでもないのに、いつまでも鼻の通りが良くない、口や喉が乾燥していると感じたことはありませんか。耳鼻咽喉科に行っても、無呼吸症候群でもなく、副鼻腔炎(ふくびくうえん)でもなく、特に異常は見つからない。しかし鼻詰まりが続き、とりあえず点鼻薬を継続使用して、日々の鼻詰まりをやり過ごしていることはないですか。

 そういった人の中には、姿勢が原因で首に必要以上の負荷が掛かっていることがあります。長時間のデスク・ワークや、度重なるロックダウンと冬の寒い時期が重なり、運動量が低下することも原因でしょう。特に、スマホやデバイスの利用、読書、手芸など、長時間うつむいた姿勢を取る時は適度に休憩を取るよう気を付けましょう。

 また、良い姿勢を維持しているつもりでも、長時間のデスク・ワークでは、Lサイズのスイカほどの重さがある頭をほぼ動かさずに、首が毎日9~10時間も支え続けていることになります。下を向かずとも長時間じっとしているだけで上部頸椎(けいつい)(首の上部3分の1)にストレスが集中して掛かり、首に一番近い脳である脳幹を過敏にさせてしまいます。

 脳幹は副鼻腔の神経も支配しているため、片方か両方の副鼻腔が閉じてしまい、鼻呼吸がしづらくなります。それはスキャンや血液検査で診断できるものではありません。そのため医師を渡り歩き原因不明のまま、特に問題はないが鼻は詰まったまま、という人が当院に頭痛や首の凝りで来院され、首を治療すると治療直後に鼻が通る、ということがよくあります。

 首の凝りが原因の鼻詰まりには、以下のような特徴があります。

  • 慢性鼻詰まり(原因不明、アレルギーと言われたがアレルゲン不明)
  • 起床時に口が乾いている(口呼吸をしている)、結果いびきや食いしばり、歯軋ぎしりをしている
  • 点鼻薬を何年も使用している。抗ヒスタミン剤を断続的、長期的に使用している
  • 運動はするが1日の中であまり休みを取らずに長時間デスク・ワークする
  • 右と左の鼻詰まりが特に理由なく変わったり、強く詰まる方が変わる

 ポイントはこまめに動くこと、下を向かずにできる作業時は姿勢を変える、そして早めに治療を受けて慢性化を防ぎましょう!

セラピスト紹介

奥谷 匡弘(ただひろ)

奥谷 匡弘(ただひろ)

オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。セント・ヴィンセント病院で勤務後、自身のクリニックでプロ・スポーツ選手や財界の著名人の治療に多く携わる。特に顎関節症や頭痛治療に造詣が深く、セミナー講師も務める。
Web: www.metrophysiotherapy.com.au

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