本好きにとって、トレンドに取り残されてしまうのはつらいところ。本連載では、シドニーCBDに店を構え、KINOと親しまれるオーストラリア紀伊国屋書店協力の下、トレンド・キーワードと共に読み逃せない話題の3冊と、日本のトレンドをキャッチするための最新ランキングをご紹介していきます。
協力:オーストラリア紀伊國屋書店
(Level 2, The Galeries, 500 George St., Sydney)
今、売れている本は?
■文庫ベストセラー
1 | 余命10年 | 小坂流加 | 文芸社 |
2 | きたきた捕物帖 | 宮部みゆき | PHP研究所 |
3 | 流浪の月 | 凪良ゆう | 東京創元社 |
4 | 三千円の使いかた | 原田ひ香 | 公論新社 |
5 | 珈琲店タレ-ランの事件簿悲しみの底に角砂糖を沈めて(7) | 岡崎琢磨 | 宝島社 |
■新書ベストセラー
1 | 仕事を成功に導くゴルフの心得 | 菅原祥元 | 幻冬舎メディアコンサルティング |
2 | 物語ウクライナの歴史ヨ-ロッパ最後の大国 | 黒川祐次 | 中央公論新社 |
3 | 70歳が老化の分かれ道 | 道和田秀樹(心理・教育評論家) | 詩想社 |
4 | バカの壁 | 養老孟司 | 新潮社 |
5 | ヒトの壁 | 養老孟司 | 新潮社 |
KINOKUNIYA便り
今年は記録的な大雨があり、また気温も低く、夏らしさをあまり感じられないまま秋になってしまいました。秋こそはすっきりとした秋晴れの日々が訪れることを願いたいものです。さて読書の秋にちなんだ今回の雑学本特集。たとえ仕事や生活にすぐに役立たなくても、新しい知識を得ることで世界が少し違って見えてくるかもしれません。日本はちょうど新年度の始まりの時。ぜひ気になる本から読書を楽しむ年を始めてみましょう。
ランキングからPick up!
流浪の月
凪良ゆう/東京創元社
あなたと共にいることを世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。私を心配するからこそ、誰もが私の話に耳を傾けないだろう。それでも文、私はあなたのそばにいたい──。再会すべきではなかった男女が再会した時、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息を呑む傑作小説。
今週のトレンド・キーワード「雑学」
知っているようで知らない日本のこと
つい人に話したくなる日本のなるほど雑学
坪内忠太
三笠書房(価格:A$17.79<会員価格:A$16.01>)
クスッと笑える話から歴史の裏側まで、くだらないけど病みつきになる「ネタ」が満載。おみくじで「凶」が出たら再挑戦してもいいか? 1円玉に書かれている木は何の木か? など。身の回りの習慣から自然、歴史、言葉まで幅広いジャンルの雑学が選りすぐられた1冊。とことん楽しめる日本に関する雑学決定版。
知っておくべき「雑学ウンチク」
大人の最強雑学1500
雑学総研
KADOKAWA(価格:A$24.03<会員価格:A$21.63>)
文系・理系だけではくくれない教養が満載の1冊。思わず誰かに話したくなる「雑学ウンチク」が一挙
1500本収録されたあなたの博識レベルを上げる無敵のうんちくバイブル。情報に溢れた現代を生きる上で、大人として知っておくべき社会、文化、歴史、科学、生活、スポーツなど幅広いジャンルのネタが楽しめる。
思わず驚く人類史の逸話
ウソみたいだけど本当にあった歴史雑学
青山誠
彩図社(価格:A$21.84<会員価格:A$19.66>)
長きにわたって積み上げられてきた人類の歴史。その中には、思わず「ホント!?」と声が出てしまう、ウソみたいな逸話がある──。猫嫌いの犬派だった夏目漱石、実は漢字が使えなかった紫式部、巨体で体毛が濃かった楊貴妃、40分足らずで終わった世界最短の戦争など。歴史がもっと面白くなる歴史エンターテイメント。