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変異種流行の兆し 豪南部ビクトリア州

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感染者拡大も「コロナ特例主義は終わった」と州首相

 オーストラリア第2の都市メルボルンがある南部ビクトリア(VIC)州政府の保健当局が、オミクロン株の新しい変異ウイルスの感染が拡大しているとして注意を呼びかけている。29日付の公共放送ABC(電子版)が報じている。

 VIC州の保健責任者であるブレット・サットン氏は28日、同日までの1週間の新規感染者数が8,537人と前週に比べて約25%増加したことを明らかにした。7日間移動平均の入院者数は172人と前週比で20.3%増えた。

 サットン氏によると、下水に含まれるウイルスの調査から、オミクロンの変異種である「BQ.1」と「XBB」が合計で全感染者数の10%を占めていると見られ、従来蔓延していた変異種「BA.5」を駆逐しつつあるという。

 サットン氏は「これらの指標は、私たちが次の新型コロナウイルスの感染拡大の波のスタート段階にいること示している」と述べた。

 疫病学者のキャサリン・ベネット博士は、新しい変異種は海外で深刻な症状を引き起こしておらず、感染拡大の波も比較的短期間にとどまっていると指摘している。ベネット博士によると、新変異種のVIC州の感染拡大はまだ本格化していないものの、症状を注意深く観察する必要があるとしている。

 一方、ダニエル・アンドリューズVIC州首相は29日、「コロナ感染者数は、増加したり減少したりするものだ。『コロナ特例主義』(コロナをインフルエンザなどほかの感染症と比較して特別視する考え方)は終わらせなければならないし、既に終わったものだ。それは連邦・州首相会議で既に決まったことだ」と述べ、直近の新規感染者数の統計に惑わされずに日常生活を続けるべきだとの考えを示した。

■ソース
Victoria entering new COVID-19 wave as sub-variants emerge, chief health officer says(ABC News)

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